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ステージⅢAの小葉がんについて

[管理番号:6879]
性別:女性
年齢:44歳
病名:浸潤性小葉がん
症状:

初めまして。

4年前から乳がんの検診を受けてきたのですが、
今回になって乳がんが見つかりました。

マンモグラフィだけではなく、エコーもやったときもあったのに、なぜ・・・
と辛くなるときもあるのですが、今更振り返っても治らないので、
今後のことだけを考えるようにしています。

8月下旬に全摘手術を受け、リンパは全部取ったとのことです。

リンパ節転移個数については教えて頂けなかったのですが、
家族には7個中6個あったと説明があったらしく、
それを後から聞かされてショックを受けました。

(家族の話では、先生は順を追って説明していく予定だったらしいです。)

ほとんど眠れない状態が続き、初めて薬に頼り、
食事もろくにとれなかったのですが、乳がんプラザのQ&Aに助けられ、
手術前通りではないですが、睡眠も食事もとれるようになりました。

本当にありがとうございます。

病理検査の結果が出たので、相談させて下さい。

浸潤性小葉がん
浸潤径 15x12x10mm大
断端陰性
核異型度1 組織学的異型度 2
脈管侵襲 リンパ管・静脈 +
リンパ節転移 14個中10個陽性
エストロゲン受容体 強陽性
プロゲステロン受容体 強陽性
HER2 陰性
Ki67 7.1%
ルミナールA
ステージⅢA

抗がん剤治療 アンスラサイクリン系とタキサン系
アンスラサイクリン系はFEC(5-FU、エピルビシン、エン
ドキサン)3週毎4回
タキサン系はドセタキセル3週毎4回もしくはパクリタキセ
ル毎週計12回
早ければ今月末から始まる予定です。

局所療法
照射部位は胸壁と鎖骨上。

胸の内側のリンパ節にも照射の追加を行う予定。

全身治療
ホルモン療法 タモキシフェン10年間
閉経を迎えた場合は閉経後のホルモン剤に変更。

先生はがんそのものだけなら悪くはないが、脈管侵襲が良くなかった、
小葉がんは黙って散らばっていくので・・・
と、抗がん剤治療も薦められました。

質問なのですが、

①ルミナールAは抗がん剤が効きにくいと一般的には言われていますが、
私の場合でも、効果はあるのでしょうか?

治療方針に不満があるのではなく、単純に疑問なのです。

当初先生の説明ではリンパに転移が4個以上あったとしても、
病理検査によっては抗がん剤を薦めないと言っていたので。

効きにくいけれど効果が全くない訳ではないからやるのか、
想像するのも怖いですが、細胞レベルのがんが全身に散らばっていて、
それが性状のよくないもの(抗がん剤が効きやすいもの)なのか。

素人の想像ばかり並べてすいません。

今はやる理由が見えなくて、ただ抗がん剤の不安を抱えている状態です。

②リンパ節転移10個もあり、脈管侵襲も良くなく、
組織学的異型度2の場合、再発などの危険は覚悟した方がいいのでしょうか。

先生にも同じ質問をしたのですが、困った顔をしていて、
「しないために治療をしましょう。」との回答でした。

確かに分からない先のことを考えるより、
今何をするかを考えることが大事なのですが、
今まで乳がん未経験の私の場合、
本などに4個以上は「高リスク」としか表現されていないと、
その「高」の程度が分からず、もう覚悟するしかないのかと、
怖くなってしまうのです。

③治療方針はどこでも大体このような感じでしょうか。

④似たような状態で、元気に過ごされている方も中にはいらっしゃるでしょうか。

ステージⅢだと初期とは言えないですし、たくさんはいないのかもしれませんが、
少しでもいるなら、励みになります。

お忙しいところを申し訳ございませんが、
どうぞよろしくお願いいたします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

ステージ3ということでショックを受けていることは、勿論お察しします。
ただ、物事を冷静に捉えることは(更に)重要です。

乳癌でのステージ3は(適切な術後療法を行えば)「再発率は30%程度」となります。
「70%の人が再発なく根治している」数字を目にしても、「ステージ3で元気にしている人はいますか?」というような質問になりますか??(まるで、殆どの人が再発しているような言い方のようですが…)

「「①ルミナールAは抗がん剤が効きにくいと一般的には言われていますが、私の場合でも、効果はあるのでしょうか?」
⇒もし、本当にそう思うのなら…
 OncotypeDXを受けてみましょう。

「②リンパ節転移10個もあり、脈管侵襲も良くなく、組織学的異型度2の場合、再発などの危険は覚悟した方がいいのでしょうか。」
⇒冒頭にコメントしたように…

 現実に7割以上で再発しないのですから…
 「やるべきことをやる」それだけでしょう。

「③治療方針はどこでも大体このような感じでしょうか。」
⇒リンパ節転移10個だと「抗がん剤をしなくてもいい」とは、(我々医師にも)そう簡単には言えません。
 ただ、(信頼性が増す一方である)OncotypeDXで「数字をつきつけられる」ことで、無駄な抗がん剤を回避できる可能性はありそうです。(Ki67だけでは、なかなか「自信をもって」とはいかないのです)

「④似たような状態で、元気に過ごされている方も中にはいらっしゃるでしょうか。」
⇒まるで3期の患者さんの全てが再発しているように思っているようですが?????

 再発は3割ですよ????

「ステージⅢだと初期とは言えないですし、たくさんはいないのかもしれませんが、少しでもいるなら」
⇒少し????

 年間7万人の乳癌の2割だとして年間1万4年人の更に7割、つまり年間1万人の「再発しないステージ3」がいらっしゃるわけです。
 「年間1万人」が「少し」ですか???

 もう少し、冷静になってよく考えてみましょう。

お忙しいところを申し訳ございませんが、
どうぞよろしくお願いいたします。

 
 

 

質問者様から 【質問2 】

ステージⅢCの小葉がん
性別:女性
年齢:45歳
病名:小葉がん
症状:
投稿日:2020年2月4日

先日は丁寧に回答して頂き、ありがとうございました。

以前見た質問なのですが(探したけど見つかりませんでした)、
田澤先生が診てきた中で、今も元気な方で、リンパ転移数は多くてどれくらいですか?
というものがあり、その回答が10個くらいですと書いてあったので、
最高で10個ということは、10個の人はほとんど良くないのかと思い込んでしまい、
このような質問をしてしまいました。

でも7割ならまだ望みはあると思い、気力が回復してきました。

ただ、4回やるはずだったFECですが、
心臓の動きが悪くなり、2回で中断してしまいました。

その後のドセタキセルはTCに変更(C追加)で4回やりました。

放射線は20回受けました。

この場合は7割を期待しない方がいいでしょうか?
それでも近い数値にはなるでしょうか?

また、手術後1年で撮ったCTは、
肺が放射線の跡で白い所が多かったです。

放射線を受けた方はこの様なものでしょうか?

4月にはマンモグラフィーの予定です。

私はマンモでは4年も見つからず、エコー併用で見つかったので、
エコーはやらないのですか?と聞いたところ、
再発の検査はマンモがメインになりますとのことでした。

もしかすれば当日やるのかもしれませんが、
エコーをやらないということはあるのでしょうか?

また、春休みに東京へ行くのですが、
もし、セカンドオピニオンをお願いしたい場合、
この時期はもう予約は空いていないでしょうか?

話は違うのですが、当初主治医の先生からは、
ⅢAと説明を受けましたが、ここで勉強して、
10個以上はⅢCと分かり、ショックを受けました。

主治医の先生にも確認したのですが、
その場で本を確認し、ⅢCですと言われました。

でも後日カルテ(ディスプレイ)を見たところ、ⅢAのままでした。

先生も忙しいのかもしれませんが・・・

お忙しいところを申し訳ありませんが、
回答の程宜しくお願いいたします。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「もしかすれば当日やるのかもしれませんが、エコーをやらないということはあるのでしょうか?」
→医療機関によってさまざまです。(私に回答できることではありません)

「また、春休みに東京へ行くのですが、もし、セカンドオピニオンをお願いしたい場合、
この時期はもう予約は空いていないでしょうか?」

→そもそもセカンドオピニオンとしての「論点」がありません。
 通常は「治療方針として、これでいいのか?他に無いのか?」というものが殆どですが…

 質問者は抗がん剤も放射線も終わって、ホルモン療法をしているでしょうから(記載ありませんが…)何も聞くことはないのでは??