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組織診

[管理番号:293]
性別:女性
年齢:43歳
こんばんは。
私は32才の時に人間ドックの乳がん検診受診以来、ずっと3ヶ月から6ヶ月毎に定期的に乳腺外科の診察を受けています。
最初は石灰化で引っ掛かったのですが(もちろん今も石灰化はありますが)ここ数年は乳腺症と診断されておりますが、良性?のしこりです。
組織診も3年ほど前一度受けたことがあります。
今回ですが、夫が米国に赴任となり私も同行するつもりで、その旨を数年来の乳腺外科の先生へ伝え、米国で引き続き通院するために診断書を書いてもらおうと思いました。
先生は、最後の診断になるからなのかかはわかりませんが、「まだ時間があるから(渡米は6月の予定なので)気のなるところを針刺してしまいましょう」みたいなことをおっしゃり、バチンバチンの組織診をしてきました。
前置きが長くなりますが、やはり癌の可能性は高いのでしょうか。
また、癌の場合、治療が一旦落ち着いて、いつ頃渡米できるものなのでしょうか。
(2015年4月の質問)
 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 10年以上定期的に受診(良性疾患の経過観察としては頻回で長すぎるように思えますが、検診を兼ねたものなのでしょう)してきたのに、「海外へ行く」タイミングで、「急に針生検を行った」
 安心して定期受診していただけに、不安なお気持ちをお察しします。

回答

「前置きが長くなりますが、やはり癌の可能性は高いのでしょうか」
⇒癌の可能性は低いと思います。
 3年前に組織診をして「良性」となっているのであれば大丈夫です。
 「良性は悪性にはなりません」
 「米国で引き続き通院するために診断書」を書くために、(念の為に)針生検をしたのでしょう。
 
「癌の場合、治療が一旦落ち着いて、いつ頃渡米できるものなのでしょうか。」
⇒(上記のとおり、癌の可能性は殆ど無いと思いますが)
 過程の話として、「癌」だとすれば、早期でしょう。(頻回に定期検診をしていて、今更「進行していた」などと言う事はありえません)
 
 早期乳癌であれば、

  • 内分泌療法感受性陽性であれば、手術後すぐに渡米できます。(手術入院自体は3日程度)
  • 内分泌療法感受性が無ければ、手術後化学療法となります。⇒この場合は「化学療法は半年程度」となります。
  • 「HER2陽性」であれば、手術後⇒(通常の)化学療法⇒ハーセプチン単剤で1年となり、「1年半程度」かかります。

※以上は、あくまでも「癌であったら」というケースであり、(前述したように)質問者の場合には、まず当てはまらないと思います。