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浸潤性乳癌(異時性両側乳がん)の今後の治療

[管理番号:8679]
性別:女性
年齢:58歳
病名:左浸潤性乳管癌
症状:術後病理結果待ち
投稿日:2020年6月23日

こちらのサイトを拝見して勉強させて頂いています。
今後の治療について
相談致したく,よろしくお願いします。
 

5月末,左浸潤性乳管癌で温存手術+センチネルリンパ節生検しました。

現在の状況は、以下になります。

●病理結果 浸潤径10ミリ×8ミリ  断端陰性  脈管侵襲なし 
     リンパ節転移なし 核異型・組織学的悪性度グレード2  
     ER 90% Pgr80% Ki67 15%
HER2 2+ →再検査中
●25年前に右浸潤性乳癌 ステージ1 温存手術+放射線治療 
 腋窩は術前検査で転移がみられなかったので放射線治療のみ
 抗癌剤2クール ホルモン陽性でしたが治療なし 再発なし
●遺伝子検査の話もありましたがしませんでした。

  (妹も40歳前半で右非浸潤性乳癌 温存手術+放射線治療
 10年再発なしでしたので)

今後の治療について担当医の提示
●HER 2 陽性なら→乳房放射線治療+ハーセプチン1年+ホルモン剤10年
    陰性なら→ホルモン剤のみ
    ※25年前に右乳房に放射線治療したのとかぶる部分が出て副 
    作用が心配なので,出来たら放射線治療を省きたいと申し出てあ
    り手術でしこりの周りを大きめに切除しました。

色々と調べるほど分からなくなり悩んでいます。
田澤先生はハーセプチン単独使用は否定されていたと思いますが。

また、放射線治療を省きたいことはどう思われますか。
無理やりではなく条件的に合えばと言ってあります。

田澤先生ならどの様な治療を勧めますか。
ご意見聞かせてせてください。

長くなりすみません。
よろしくお願い致します。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「田澤先生はハーセプチン単独使用は否定されていた」
⇒その通り。

 「早期だから」という理由で、そのようなエビデンスの無い治療を勧める医師を散見しますが、明らかな誤りです。

「放射線治療を省きたいことはどう思われますか。」
⇒対側照射後だからといって、照射を躊躇うことは賛成しません。

「田澤先生ならどの様な治療を勧めますか。」
⇒シンプルに

 ホルモン療法+温存乳房照射です。

 FISHが陽性ならば、trastuzumab+TCx4⇒温存乳房照射⇒trastuzumabx14 (ホルモン療法併用)