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しこりの大きさとオンコタイプDX

[管理番号:8601]
性別:女性
年齢:40歳
病名:乳がん
症状:
投稿日:2020年6月3日

先生こんにちは。
海外在住のものです。

オンコタイプのことでお伺いしたいです。

術前エコーとマンモ、MRIの結果2センチ程のしこりが二つ、あとごく小さな6つのしこりが見えるとのことで1か月前に全摘手術を受けました。

センチネルリンパ生検で一つとって結果は無し(ネガティブ)でした。
術後胸部から下のCT骨シンチで転移は見られませんでさかた。

術後の病理検査の結果が70mm Grade2 invasive carcinoma, NST with DCIS, margins involved,0/1 LN+ve, ER+ve, PR+ve, Her2 negative
となっています。

コメント欄にはThe invasive carcinoma and DCIS extend over an area of 90mm and is being considered as a single lesion. It is difficult to assess whether this represents multifocal tumors.
とあって多発性乳がんだったかよくわからないとありました。

術前から化学療法受けたく無い気持ちが大きく、リンパ転移なしで遠隔転移もなしなら自分で日本のサイトなどを調べて知ったオンコタイプDXを受けるつもりでいました。

しかし、開けてみれば最大2センチほどとおもっていたサイズが最大浸潤系7センチということで受ける意味があるのかどうか、
もし仮に受けて再発スコアが低リスクだとしても化学治療を受けない決断をしていいものか分からず、先生の意見をお伺いしたいと思いました。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「もし仮に受けて再発スコアが低リスクだとしても化学治療を受けない決断をしていいものか分からず、先生の意見をお伺いしたいと思いました。」
⇒全く問題ありません。

 (OncotypeDXの結果を)そのまま当てはめていいと思います。

 
 

 

質問者様から 【質問2 】

めまいと不安
性別:女性
年齢:40歳
病名:乳がん
症状:
投稿日:2020年6月26日

先生こんにちは。

以前オンコタイプDXのことでご相談させていただいたものです。

あれからテストを受けた結果RS10抗がん剤上乗せ効果は1%未満ということで抗がん剤しなくていいことになりました。

ありがとうございます。

今回お伺いしたいのは、最近ずっとめまいが続いており、歩くと常にふわふわして半分お酒に酔っているような感じになるのがとても気になっています。
歩きながら横を見ると目の回る感じもします。
術後の検査では、胸部から下の造影CTと骨シンチのみしかしていないので、もしかしてという不安があります。
RS10だとしても浸潤径が7センチと大きかった私のガン細胞の増殖能力はもう高いということなんでしょうか?

それと造影CTを撮った時、ナースが気を利かせて(東芝の機械だったため)音声を英語から日本語モードに変えてくれたのですが、やってる最中結局楽にしてくださいという音声が間隔を開けて2回流れただけで、息を止めてくださいという音声が一度も流れませんでした。
なので息を止めて撮影していないのですが、それでも転移なしと言い切れるのか不安になってきましたので先生の考えを聞かせてください。

あと骨シンチの事ですが、日本のサイトを見ると放射性物質を注射してから3時間以上待つと書いてあるのですが、こちらでは2時間で撮りました。
それでもちゃんと薬剤が浸透しているのでしょうか?
というのも術前のセンチネルリンパへのルートを見る放射性物質の注射をしたとき、2時間ほど待って撮影したのですが、見えないと言われホットパックを胸に当てて更に1時間弱待ってから撮影したという経緯があるからです。

心配しすぎかもしれませんが腰や肋骨が痛むたびに本当にちゃんと撮れていたのかと不安になってしまいます。

ネガティヴな考えにとらわれてしまっているみたいでお恥ずかしいのですがどうぞよろしくお願いします。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「RS10だとしても浸潤径が7センチと大きかった私のガン細胞の増殖能力はもう高いということなんでしょうか?」
⇒?

 RSを信用しましょう。

「息を止めて撮影していないのですが、それでも転移なしと言い切れるのか不安になってきましたので先生の考えを聞かせてください。」
⇒考えすぎ!

 きちんと撮影されていなければ(やり直しとなるから)、そんなことはありません。

「それでもちゃんと薬剤が浸透しているのでしょうか?」
⇒あまりにも「疑いすぎ!」
 もう少し信用しましょう。

「ネガティヴな考えにとらわれてしまっているみたい」
⇒その通り。

 「ネガティブだからといって、他人を信用しない」のは、よくありませんよ。
 もう少し信用する気持ちの余裕を持ちましょう。

 
 

 

質問者様から 【質問3 】

全摘なのに断片陽性
性別:女性
年齢:40歳
病名:乳がん
症状:
投稿日:2020年7月10日

先生こんにちは。
この前は不安な気持ちをバッサリ心配しすぎと言ってくださって思わず笑ってしまい安心できました。
ありがとうございます。

オンコタイプの結果を受けて抗がん剤をパスして、放射線30回コースがスタートしたところなのですが、昨日まさかの事実を告げられました。

手術医から病理検査の結果を伝えられた時は浸潤径は画像よりもだいぶ大きかったが、全て取り切れたことは良かったと言われていたんですが、昨日放射線科のドクターと会えて話をしてみると、取り切れていなかったから放射線は30回するんだと聞かされてとてもびっくりしました。

しこりの場所が胸の内側の下部だったのですが、胸壁に近く取り切れなかったということだとしたら、再手術は無理で放射線で運良く消せればいいということなのでしょうか?
抗がん剤科のドクターも放射線科のドクターも年齢と腫瘍が大きかったから抗がん剤、放射線が必要なんだとしか言っていなかったので、私は予防的措置としてそれらをするものだと思い込んでいました。

どれくらい取り切れず残っているのか、また放射線を終えたあとガンが消えているか確認する術はあるのでしょうか?
放射線後残っていたとしてその後のホルモン治療だけで大丈夫なのでしょうか?
オンコタイプでRS10と出たけれど、取り残しがあるのなら抗がん剤した方が良いのでしょうか?
術前も術後も日本のように血液検査はしておらず、腫瘍マーカーなどのデータもありませんがそれはお願いしてやってもらった方がいいのでしょうか?

心配と疑問がつきませんがこの国のシステム上、手術医に会って聞くことがまだできません。
手術医がなぜ取り切れたと言ったのかもわかりませんが、病理検査結果をよくみるとやはりmargins involvedとなっています。

とりとめない質問ばかりですいませんがよろしくお願いします…。

 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは田澤です。

この問題は複雑に考える必要は全くありません。

QAでも過去に「幾度となく」登場した、いわば「永遠のテーマ」と言えます。
要点は
1.断端陽性となっていても(実際には)「摘出した標本のギリギリ」まで癌が存在していたという事実のみであり、以下の3通りのケースがある。
  ①本当に取りきれていない(筋肉側に残っている)
  ②ギリギリだが取りきれている(実際には残存なし)
  ③そもそも標本の作製過程で脂肪などが外れたために(見かけ上)ギリギリに見えるだけ(実際には余裕をもって取りきれている)

2.このQAで同様の質問をして、結果的に当院で再手術(その部位の皮膚と筋肉を切除)したケースが(今、覚えているだけで)2例ありますが、どちらも陰性(上記②もしくは③)でした。

3.もしも①だと仮定しても、それを理由に全身療法を追加するのは誤り(局所の借りを全身で返すという発想は誤り)
  ①だと仮定して「放射線を追加」するのは(放射線は局所療法なので)誤りではありませんが、「だから、抗がん剤をしよう!」は完全な誤りです。

「どれくらい取り切れず残っているのか、また放射線を終えたあとガンが消えているか確認する術はあるのでしょうか?」
⇒ありません。

「放射線後残っていたとしてその後のホルモン治療だけで大丈夫なのでしょうか?」
⇒残存しているとして…

 その「程度」によるでしょう。(その「程度」を知ることは不可能です)

「オンコタイプでRS10と出たけれど、取り残しがあるのなら抗がん剤した方が良いのでしょうか?」
⇒局所の借りを全身療法で返すという発想は誤りです。(上記3)

「術前も術後も日本のように血液検査はしておらず、腫瘍マーカーなどのデータもありませんがそれはお願いしてやってもらった方がいいのでしょうか?」
⇒それは断端陽性とは「全く」無関係

〇ご本人が「唯一」安心する方法は「再手術」です。
 次善の策は「放射線」となるでしょう。

 
 

 

質問者様から 【質問4 】

術後一年の必要な検査
性別:女性
年齢:41
病名:乳がん
症状:
投稿日:2021年5月6日

先生こんばんは。

術後1年の主治医との会う機会があります。

手術は全摘で断端陽性だったのですが、放射線が終わった時にもらった用紙にはフォローアップとして、一年に一回のマンモと2年に一回の骨密度の検査とだけありました。

ちゃんと悪いところが取り切れていないかもしれない中でこの検査だけで大丈夫なのでしょうか?先生がCTや骨シンチをすべきだと思うのならばお願いしてみようと思いますが、どう思われますか。

 

田澤先生から 【回答4】

こんにちは田澤です。

定期健診は
半年に1回の超音波と採血腫瘍マーカー
1年に1回のマンモ

私は術前でも経過観察でもCTや骨シンチはしませんよ。(患者さんから要望があるか、腫瘍マーカー上昇しない限り「私から」それらを提案することはありません)