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センチネルリンパ節について

[管理番号:8215]
性別:女性
年齢:45歳
病名:乳がん
症状:

こんにちは。
このような場を設けてくださり、本当にありがとうございます。

1月末に〇〇で乳房全切除術します。

ご相談したいのは、センチネルリンパ節の際、2ミリ以下の微小転移の場合は郭清省略がされるとのことですが、今現在○○の研究でマクロ転移一個でも郭清省略し、その後放射線治療もせずに必要な薬の投与をする。
という研究に参加するかどうかとの事を言われました。
この研究は2014年からされており、今の所再発、予後は変わりないとのことです。

私としては、やはり予後がどうしても不安なので、もし、マクロ転移一個の場合は郭清省略したとしても放射線治療は受けたいと思います。

それか、やはり、マクロ転移一個あったら郭清省略せずに郭清してもらいたいかなと。
でも担当医の先生は、みなさんほとんど、同意されて郭清省略して、放射線治療もせずにいると。
もちろん、あなたの意思を尊重しますが。と。
郭清した場合のリンパ浮腫や痺れを考えると郭清省略の放射線治療がよいのか、、。

田澤先生はいかがお考えでしょうか?お忙しいところ申し訳ありませんがご意見をいただきたくよろしくお願いします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「郭清した場合のリンパ浮腫や痺れを考えると郭清省略の放射線治療がよいのか」
→手術が最も「確実」で「副作用(この場合は患肢浮腫)が少ない」治療です。(腋窩照射は浮腫のリスク因子です)

 その病院できちんと「腋窩郭清できる」のであれば…
 やはり、「肉眼転移」は郭清したほうがいいと思います。

〇個人的感想
 「今週のコラム217」の冒頭で記載したように…
 私は乳がんプラザをやっているお陰?で、非常に多くの(他院でセンチネルリンパ
節生検後の)腋窩再発症例を手術しています。

今週のコラム 217回目 ST-MMTとは逆に「乳腺が厚い(かつ硬い)」ことと、胸壁に近い(深い)こと、これがMMTEの難関症例と言えます。
 その経験で言うと、やはり「きちんとしたほうが良い」そういうことです。

 
 

 

質問者様から 【質問2 】

微小浸潤の治療
性別:女性
年齢:45歳
病名:右乳癌
症状:なし
投稿日:2020年2月29日

いつもありがとうございます。
田澤先生のおかげで私達乳癌患者は
本当に救われております。

先日右乳癌全摘手術を終え病理検査結果がでました。
微小浸潤癌
で、ER.PgR共に陽性、 HER2.2+でリンパ節転移なし、脈管侵襲なし、核異型度1でした。
今後は無治療で1年おきの検診のみ。
との事です。
ki67はマンモトーム生検では10%以下でした。
術後のは教えてもらえませんでした。
無治療と言うことですが、術前のマンモトーム生検ではHER2陰性からの今回HER2.2プラスが気になります。
再発、転移が心配なのでHER2の再検査とホルモン治療をお願いしたのですが、微小浸潤の為必要なしと言われて、頼み込んでもうちの病院では治療対象外と言われました。
このまま無治療で一年に一度の検診だけで本当に良いのでしょうか?

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

微小浸潤。おめでとうございます。

「HER2の再検査とホルモン治療をお願いしたのですが、微小浸潤の為必要なしと言われて、頼み込んでもうちの病院では治療対象外」
⇒正しい。
 当院でもそうなります。

 ☆ちなみに、「対側の予防のために」と言って、非浸潤癌(の全摘)でもホルモン療法を勧める病院よりは「良心的」と思います。

「このまま無治療で一年に一度の検診だけで本当に良いのでしょうか?」
⇒その通り。
 当院でも、そうします。