[管理番号:7111]
性別:女性
年齢:41歳
病名:浸潤性乳管癌
症状:しこり1個 右胸内側下部 約2センチ
田澤先生、はじめまして。
質問をさせてください。
ひと月ほど前にマンモトーム生検とMRIを受けまして、
先日その結果が出ました。
浸潤性乳管癌とのことでした。
ホルモン受容体は2つとも陰性、HER2陽性でした(ちなみにki67値は10~30%とのことです)。
事前に少し勉強して、もし癌だったとしても、てっきりホルモン療法で済むものと
思っていたので、サブタイプがHER2陽性型だったのは大変ショックでした。
というのも、昨年亡くなった母が、5年ほど前に食道がんにかかりまして、
その際受けた抗がん剤の副作用が激烈であったのを目にしていたからです。
説明を聞いて、HER2陽性型なので仕方がない……と一旦は受け入れたのですが、
日に日に抗がん剤をやりたくない気持ちが強まってきています。
手術で右胸を全摘するより、抗がん剤治療を受けることの方が怖いです。
そこで質問なのですが、
●乳がんで、抗がん剤の代わりに使える先進医療はないでしょうか。
(医療保険の先進医療特約に入っていて、1000万円までなら支払ってくれるそうです)
「乳がん全摘手術後に、重粒子線を当てる」などは意味がないでしょうか。
●手術後の病理診断で、HER2陽性型→ルミナルA型にサブタイプが変わる可能性はないでしょうか。
恐らくこんなことはないとは思いつつも、もしルミナルA型だったら抗がん剤を受けなくて済むので、こんなことがあればいいのにな……という淡い期待を抱いています。
宜しくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「●乳がんで、抗がん剤の代わりに使える先進医療はないでしょうか。」
→ありません。(議論の余地なし)
「乳がん全摘手術後に、重粒子線を当てる」などは意味がないでしょうか。」
→全く無意味
「●手術後の病理診断で、HER2陽性型→ルミナルA型にサブタイプが変わる可能性はないでしょうか。」
→殆ど無いでしょう。(いずれにしても、そんなことは術後に考えればいいことです)
★標準治療から逸脱して後悔するのは、医師ではなく「ご自身」です。(そんなケースを数多く目にしています)