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精密検査を受けるタイミング

[管理番号:258]
性別:女性
年齢:44歳
はじめまして。藁をもすがる思いで、こちらのサイトに辿りつきました。
私は母が乳癌の経験があるので、ほぼ毎年、検診を受けていたのですが、今回はタイミングが合わず、そして、気づいたら、1年半ほど間が空いての受診となりました。
 
今回受診のきっかけとなったのも、前回(2013年10月)の検診時以降も特に無かった、右胸上部にできた小豆大の少し痛みを伴うしこりに今年になって気づいたからでした。
 
今回、そのしこりのこともあり、触診して確認して頂き、マンモも超音波も受けた結果、やはり精密検査も受けた方が 良いと、検査の画像込みの紹介状(宛名なし)を受けました。
 
その後の検査を受ける為、紹介された大きな病院の乳腺専門外来は予約がなかなか取れず、予約は2週間ほど先に。
私としては一刻も早くハッキリさせたくて、次の組織検査をしたいので、比較的近くに個人の乳腺専門外来で組織検査だけでも受けたいのですが…
 
早く組織検査だけでも、近くで受けた方が良いのか?それとも、予約を入れた2週間先まで待って、受けても変わりがないのか…
 
くだらない質問で申し訳ないのですが、ご回答頂けたら、幸いです。
田澤先生、どうぞ宜しくお願いします。
(ちなみに毎年の検診は○○ウィメンズクリニックで、紹介を受けて2週間後の予約を入れた大きな病院は、○○先生の乳腺専門 の病院。近くの個人病院は○○クリニックです。)
(2015年4月の質問)
 

田澤先生からの回答

 こんにちは。田澤です。
 大変ご心配なことだと思います。
 「一刻も早くハッキリさせたくて、次の組織検査をしたい」
 私も大賛成です。
※なお、病院名などは伏せています。

回答

「比較的近くに個人の乳腺専門外来で組織検査だけでも受けたいのですが…早く組織検査だけでも、近くで受けた方が良いのか?それとも、予約を入れた2週間先まで待って、受けても変わりがないのか」
⇒是非、その個人の乳腺外来受診をお勧めします。
 質問者が「ブランド主義でない限り」その大学病院の受診は勧めません。
 その大学病院の外来がどうなっているかは勿論知りませんが、私の知っている大学病院は「経験のない若い医師」で溢れています。
 診断経験も乏しいし、更に検査に対するフットワークも悪い。
 (癌を疑っても)その日のうちに針生検もせず、「じゃあ、来週まずはMRIね。針生検はそのあと。」みたいな医療が行われています。
 挙句の果てに「手術は3か月待ち」 私にはとても勧められません。
 
◎「個人の乳腺専門外来」の乳腺専門医は、(大学病院の医師達よりも)当然経験豊富なはずです。
 十分信頼していいと思います。
★診療レベルは「ブランドではなく」 「医師個人の(経験に基づく)技量」によるのです。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

田澤先生、ご多忙な中…早速、質問にお答え下さいまして、ありがとうございました。
先生のお言葉で、モヤモヤとしていた気持ちがスッキリして、早速、近くの個人病院に問い合わせをして、早々に受診することにしました。
自分が今、癌かどうか非常に不安な状態で、また、詳しい知識が無い者にとって、このように患者の気持ちに寄り添って、答えて下さる先生の存在は、とても有り難いです。
あとは受診して、ちゃんとした結果を受けて、動いていこうと思います。
田澤先生、本当にありがとうございました。
 

田澤先生から 【回答2】

 おはようございます。田澤です。
「近くの個人病院に問い合わせをして、早々に受診」
⇒良かったです。私はその決断を支持します。
 (もし、少しでも乳癌が疑われたら)「(細胞診などせずに)是非、その日の内に針生検をしてもらってください」
 「診断にスピード感が無い」様では、(本当に患者さんの側に立っている)医師とは言えません。
 本当の技術を持ち、信頼できる医師に巡り合える事を願っています。
 
 

 

質問者様から 
【質問3 針生検(CNB)を受けた結果】

田澤先生、こんばんは。お世話様です。
あれから、早々に細胞診と針生検を個人病院で受けたのですが、結果…念の為に受けた左胸は良性でしたが、右のしこり(4センチ程)のある方はやはり、悪性の疑いあり…の診断でした。
そこで、また質問で申し訳ないのですが、針生検を受けたのに、ここでまた次の検査を大学病院で受けるように紹介状を頂きました。
針生検でも乳癌と断定の結果は出ないものなのでしょうか?
ちなみに検査の所見は以下の通り書かれていました、

  • 右乳腺:針生検3本
  • 検体:適正
  • 判定:悪性の疑い
  • 推定組織型:Papilliotubular carcinoma,DCIS(cribriform type)
  • 腺管が多数みられ、上皮が内腔に篩状に増生しています。壊死を伴っており腺管と間質の境界が不明瞭になっています。
    上記の悪性が鑑別に挙げられますが、免疫組織化学的に検討を加える必要があります。

↑とのことでした。
私個人の考えとしては、しこりも大きいですし、希望を持って結果がやはり悪いと悲しいので、既に7~8割で悪い方として受け留めています。
何度も質問して、申し訳ありませんが、お答え頂けると嬉しいです。宜しくお願いします。
 

田澤先生から 【回答3】

 おはようございます。田澤です。
 「その個人病院」では手術をしないようですね。
 結局「大学病院」を紹介されると、「ダラダラとした診療と検査の果てに、(更に)待たされた挙句に稚拙な手術」となりそうです。
 「針生検」の病理レポートを見る限り「悪性疑い」というよりは「悪性」と断定してもいいような内容です。

回答

「針生検でも乳癌と断定の結果は出ないものなのでしょうか?」
⇒通常は断定できる筈ですが…
 レポートを見る限りは「限り無く」癌と断定しているように思えます。
「推定組織型:Papilliotubular carcinoma,DCIS(cribriform type)腺管が多数みられ、上皮が内腔に篩状に増生しています。壊死を伴っており腺管と間質の境界が不明瞭になっています。」
⇒この文章を見る限り、『非浸潤癌であるDCIS(非浸潤性乳管癌)』か(腺管と間質の境界が不明瞭との記載から)間質浸潤の可能性が示唆されるため『浸潤癌であるpapillotubular ca(乳頭腺管癌)』のどちらかである事は間違いない(いずれにしろ癌は確定)ように見えます。
 
「上記の悪性が鑑別に挙げられますが、免疫組織化学的に検討を加える必要があります。」
⇒この文章をみると「(特殊染色である)免疫染色の追加」をしないと『癌と確定はできない』ような印象となります。
 
 ただ、(免疫染色の追加は当然するにしろ)『限り無く癌と考えて』診療を勧めていくべきだと思います。
 ※私であれば、「病理医に直接問い合わせる(そこで、返事を濁すようなら…病理プレパラートを自分でみたり、当院病理医に見てもらう)」事で、「やはり癌の確定」まで至らない場合には「すぐにでも自分で超音波ガイド下マンモトーム生検で確定診断(100%の診断能がありまず)」を行い、(結果がでるまで待つ間に)全ての必要な検査を並行して進めてしまいます。
★最終的には「手術前までに、確定診断を確認しますが」その結果を待ってから、「次のステップを踏む」必要はありません。(どんどん治療開始が遅れて今します) 
全ては当然、並行して行われるべきです。
 
「私個人の考えとしては、しこりも大きいですし、希望を持って結果がやはり悪いと悲しいので、既に7~8割で悪い方として受け留めています。」
⇒(前述のように)私の考えでは(残念ながら)9割以上の確率で癌と考えます。
 

私の感想

「次の検査を大学病院で受けるように紹介状」
⇒そこの「個人病院の担当医」は「その大学病院」と関連があるのでしょうか?
 正直、これからの大学病院での「診療の進め方」に期待が持てません。
 近くに「しっかりとした乳腺外科医がいる顔の見える病院」は無い物でしょうか?
 質問者が江戸川病院で診療ができれば、何ら問題はないのですが…
 
 

 

質問者様から 
【質問4 その後】

田澤先生、お世話様です。
その後、とりあえず、紹介された大学病院で今月16日に再度詳しい生検(バコラ)等を受けた後、2週間内でCTとMRIも撮り、今日30日に全ての検査結果を受けての報告を医師から受けました。
結果…右胸の4センチ近くのしこり、また良性かと思われていた左胸の方も悪性とのことで、どちらもステージ0、非浸潤癌で、リンパ等の転移は無く、とりあえず右は全摘、左は温存の余地ありだが、全摘の方がより良いでしょう…との診断を受け、じゃあオペは?お聞きしたら、早くて6月5日とのお答えでした。
私としてはもう少し早く動きたいので、セカンドオピニオンで、田澤先生の病院を挙げ、紹介状とデータをお願いしたのですが今後、連休を挟む為、紹介状とデータ等を渡せるのが5月7日か8日頃…と言われ、歯痒く思っております。
この紹介状とデータを受けた後に、田澤先生に診て頂くことは可能でしょうか?
(データを今日頂けなかったのは画像を焼くのに時間が掛かると言われました。今日の予約も3時でしたが、呼ばれたのは5時半過ぎでした。大学病院では仕方ないのでしょうが…。ちなみに○○大学病院の次の予約は5月19日で心電図等の検査を受けるようです。)
何度もくだらない質問をして申し訳ありませんが、どうぞ宜しくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答4】

 おはようございます。田澤です。
 両側とも乳癌の診断。お気持ちお察しします。
 どちらも「非浸潤癌」、特に右は4センチあるので不幸中の幸いです。

回答

「この紹介状とデータを受けた後に、田澤先生に診て頂くことは可能でしょうか?」
⇒是非、診させてください。
 
★診断もついているし、せっかくだから早めの対応をしたいと思います。