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再発率について

[管理番号:3412]
性別:女性
年齢:55歳
はじめまして
ひと月ほど前にこちらのQ&Aを知り、日々乳がんについて勉強させていただいております。
私は昨年の7月に右乳がんの温存手術をうけました。
8㎜のしこり、3㎜の浸潤でした。
ステージ1でルミナールA、現在アナストロゾール
服用中です。
病理の結果時に主治医から「ホルモン療法で7%から4%まで再発率を下げれます」と言われました。
私はその再発率は遠隔転移再発と局所再発のふたつを意味するものと勝手に解釈しました。
しかしこのQ&Aで田澤先生は再発率は遠隔転移再発を示すものだと回答されていて、
正直驚きました。
ホルモン療法で遠隔転移再発率を下げるとはどういう意味なのか。
以前、主治医がホルモン療法はすでにできたがんを治すことはできないが、新たながんの発生を防ぐことができる。
そうおっしゃっていたことを思い出しました。
 
体に残っているがんは無くなることはないけれど、ホルモン療法を続けている間は
がんを抑制する効果がある。
そう解釈すればよろしいのでしょうか。
そして7%から4%、この3%をどう考えたらいいのでしょうか。
約半分再発率を下げれるのだから、大いにホルモン療法をする価値があると
理解すればよろしいのでしょうか。
薬の副作用も決して軽くはないので、
時々、本当に私にとって必要な治療なのだろうかと思ってしまいます。
まだまだ勉強不足のため、稚拙な質問で申し訳ございませんがよろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
pT1a(3mm), pN0, luminalA
超早期癌です。
「ホルモン療法で遠隔転移再発率を下げるとはどういう意味なのか。以前、主治医がホルモン療法はすでにできたがんを治すことはできないが、新たながんの発生を防ぐことができる」
⇒これは誤りです。
 現実に「遠隔転移再発率が低下する」ことは臨床試験で証明されています。
「体に残っているがんは無くなることはないけれど、ホルモン療法を続けている間はがんを抑制する効果がある。そう解釈すればよろしいのでしょうか。」
⇒違います。
 ホルモン療法は「5年投与」で、その後の「再発率低下と生存率改善」を実際にもたらします。
「7%から4%、この3%をどう考えたらいいのでしょうか。薬の副作用も決して軽くはない」
⇒「効果と副作用」のバランスで考えましょう。
 質問者の場合には「再発率が低い」ので「副作用を無理して」まで行う必要はありません。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

田澤先生、こんにちは。
8月に質問させて頂いてから、この膨大な量のQ&Aを参考書として、少しずつではありますが乳がんとはどうゆうものか、どんな治療方法があるのか、勉強させていただいていま
す。
前回の回答から、ホルモン療法が確実に生存率を上げることも、よく理解できました。
ありがとうございます。
そして、毎日、田澤先生の回答を読んでいくうちに、これから先は、是非、この先生に診ていただきたい。
と思うようになりました。
今私が通っているクリニックでは、毎月の触診、年に1回のマンモグラフィーとエコーのみで
その検査に関しても、主治医はあまり積極的ではありません。
独自の考えをお持ちなのか、
症状がなく健診に来る方たちに対して、自己検診を強く勧めるようです。
田澤先生が、早期発見に勝る治療はなし。
と仰っているように、私も職場の健康診断で、
早期発見できたことをとても良かったと思っているので、
これからも、せめて半年に1回のエコー検査をと望んでいるのですが、現状では叶えられそうにありません。
そこで質問なのですが、一度、田澤先生に診察して頂いてから、転院の手続きをすることはできますか?
遠方のため、3か月ごととなると少し難しいのですが、半年ごとであれば通院可能です。
そのような形でも大丈夫でしょうか?
今年の6月で術後1年になりました。
宜しくお願い致します。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「そこで質問なのですが、一度、田澤先生に診察して頂いてから、転院の手続きをすることはできますか?」
⇒大丈夫です。
 それであれば、メディカルプラザ市川が良さそうです。
 電話で予約してみてください。(その際には、管理番号もお伝えください)
「遠方のため、3か月ごととなると少し難しいのですが、半年ごとであれば通院可能です。」「そのような形でも大丈夫でしょうか?」
⇒いいと思います。