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細胞診の結果がII コメントに悪性の可能性否定出来ず そんな事ありますか?

[管理番号:3095]
性別:女性
年齢:42歳
 
 

質問者様の別の質問

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管理番号:3476「術後の不安

 
 
こんにちは 自分で左乳房にシコリを見つけてから
ネットで色々調べ始め 先生のQ&Aにたどり着きました
検査結果から的確な判断 温かいコメントをされているのを拝見し私もご相談したくなりました
30歳を過ぎてから毎年 マンモグラフィー40歳からエコーの健康診断を受けて来ました
結果はいつも異常無しでした
2015年10月 左胸に痛み 授乳時に母乳がしみ出てくるような感覚があり
乳腺外来を受診マンモグラフィーとエコーをしました 時に気になる所は無い 異常無しと言われました
(当日は専門医がみえず外科の先生でした)
2016年5月 左乳房にシコリを感じ同病院乳腺外来を受診
マンモグラフィーとエコーの検査 マンモグラフィーは異常確認出来ず
エコーで白くなっている粒が分かりました1つ
同日細胞診をし 一週間後に結果が出る
同日に造影剤を使ったMRIの予約を取られました
一週間後 まずMRIをし診察室へ
造影剤を入れる前の画像でも白い粒が分かりました
造影剤を入れてからの画像でも白い粒が分かりました
そして同日エコーを使ってのマンモトームをしますと言われました
細胞診の結果をたずねると Ⅱですがコメント覧に悪性否定出来ず 針生検必要とありました なのでマンモトームをという事でした
MRIを先にしたのは マンモトームの後だと画像に映らないと駄目だから
と言われました
教えていただきたい事は
○細胞診がⅡでも 悪性否定出来ないのでしょうか Ⅲなら理解できますが。
○MRIを先に撮っておく必要があるのは
エコーなどから悪性だと先生が感じでみえたからでしょうか。
○細胞診がⅡでもマンモトームで悪性の可能性は高いですか?
もし悪性の場合非浸の可能性が高いですか?
○昨年10月に異常無しだったのに今年5月に異常が見つかるというのは進行が早い物なのでしょうか?
検査と結果待ちが繰り返され 精神的にかなり辛いです
子どもが 中1と中3で まだ何も伝えていません
自分の命が大事なのはもちろんですが 学校行事等大切な時期だけに
先の事を考えると不安でいっぱいです
今回までの検査結果から 顔つきはどうですか? 元気なタイプですか?
など先生にたずねてみましたが
まだ分かりませんとしか 言っていただけず 安心する要素が全くないのかもと悲観的になっています
先生は今の私の状態をどうお考えになりますか?
お忙しいとは存じますが お答えいただきたく思います
よろしくお願いします
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
私はこのQandAに散々コメントしていますが…
「細胞診の技術(精度)には雲泥の差」が存在します。(それに比べれば針生検は、まだ簡単な部類と言えます)
○正直な話として、私が細胞診で「クラス2」だった場合に「気にすることは全くありません」(何故なら、もしも癌ならば最低クラス4以上と出るからです)
 ただ悲しいかな、巷には「癌でも細胞診でクラス2しか出せない」医師が「山ほど」いるのです。(だから注意が必要なのです)
 質問者の担当医は「クラス2なのに、心配している」としたら、「細胞診に自信がない」のでしょう。
 
「○細胞診がⅡでも 悪性否定出来ないのでしょうか Ⅲなら理解できますが」
⇒(医師による)「細胞診の精度」の問題があるのでコメントしづらいですが…
 常識的に言って、「クラスⅡ」は良性です。 私なら「全く気にしません」
 
「○MRIを先に撮っておく必要があるのはエコーなどから悪性だと先生が感じでみえたからでしょうか」
⇒MRIは本来「診断に無用」無検査です。(あくまでも、「癌と診断された後の拡がり診断目的」なのです)
 質問者には気の毒ですが…
 やはり「自分の細胞診」に自信がないのでしょう。
 
「○細胞診がⅡでもマンモトームで悪性の可能性は高いですか?」
⇒癌の可能性は「極めて低い」と思います。(クラス2ですから…)
 逆に言うと…
 万が一癌だったとしたら、「細胞診でクラス2しか出せない」ような医師の治療は
(私なら)勧めません。(癌だったら細胞診でクラス4以上は出せないと細胞診をする資格が無いと言えます。)
 
「もし悪性の場合非浸の可能性が高いですか?」
⇒浸潤か非浸潤かは、「細胞診のクラスとは無関係」です。
 
「○昨年10月に異常無しだったのに今年5月に異常が見つかるというのは進行が早い物なのでしょうか?」
⇒クラス2なのに「癌を心配させている診療」そのものが問題です。
 
「安心する要素が全くないのかもと悲観的になっています」
⇒単純に、担当医も診断に自信が無いだけだと思います。
 
「先生は今の私の状態をどうお考えになりますか?」
⇒何度もコメントしたように…
 細胞診でクラス2なのに「癌を疑う」事自体、異常なことです。そのような医療は行われるべきではありません(厳しい様ですが)
 
 

 

質問者様から 【質問2】

不安だった結果が出ました
手術をするにあたり 先生のご意見をお聞かせください
まず最初の細胞診の検査報告書より
材料 左乳腺
出現細胞 乳管上皮細胞(2+) 赤血球(3+)
所見 乳管上皮細胞のシート状集塊 重責性集塊を多数認めます
筋上皮細胞との二相性を認めます 一部の集塊で軽度の核腫大をみます
背景には石灰化を認めます
悪性を否定できません
細胞検査士判定 検体適正 鑑別困難
私はⅡだとだけ聞いていただけで 本来は色々疑いがあったようです
マンモトームの診断報告書
左乳腺) Mammary cancer
1)針生検判定区分 検体適正(adequate) 悪性(malignant)
2)推定組織型
invasive ductal carcinoma
papillotubular carcinoma
scirrhous carcinoma
solid-tubular carcinoma
大小をみる異型腺菅を認め 索状~小胞巣状構造を示します
不規則に 浸潤性増殖を示します
異型腺管は二相性が失われ 核密度の増加 大小不同性をみます
周囲には 線維性間質成分の増生も伴います
間質へ バラバラ浸潤を示す異型細胞も確認されます
異型腺管の乳管内進展も確認されます
上記組織型が推定診断としてあげられます
診断所見
[免疫染色 Hercep test MIB-1(ki-67)labelling index]
結果報告
HER2(c-erb B2)(1+)
Hercep test判定 (0 1+ 2+ 3+)の4段階評価の1+となります
estrogen receptor(ER) (+):約85%の腫瘍細胞が陽性を示します
progesteron receptor(PgR)(+):約90%の腫瘍細胞が陽性を示します
p53(+):約85の腫瘍細胞が陽性を示します
bcl-2(+)
MIB-1(ki-67)labelling index:19.6%
と結果がでました
大きさは1cm おとなしいタイプだろうと聞いています
手術は温存で リンパを1つとり 転移がなければそのままで転移があれば全てとるとの事です
○検査結果から初期でしょうか
根治可能ですか
○温存と進められていますが 術後の放射治療を考えると
全摘と迷っています
今の私の症状から体への負担と再発リスクを考えると
先生なら温存 全摘どちらを勧められますか
全摘の場合 どんな副作用がありますか 放射治療はどんな体への負担や副作用がありますか
○術後はホルモン治療法と聞いています 投与されるホルモンに種類はありますか あるとすれば 何を勧められますか
○手術の結果次第で (リンパ転移など ) 抗がん剤も必要になるかもしれないと言われました ki-67の値から線引きがないからと迷ってみえる感じでした ホルモン治療法だけでいけるか…
私の数値で抗がん剤は必要だとおもわれますか
○ステージをたずねた所 ステージ1だと言われましたが
先生もそう思われますか
長文になり申し訳ありません
先生のご意見を強く希望します よろしくお願いします
手術は6月(下旬)日を予定しています
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
結局、癌でしたか。
お気持ちお察しします。
それにしても「1cmの癌の細胞診でクラス5(最低でも4以上)が出せない」事の方が、私には気になります。(質問者には罪はありません。すみません)
これでは「細胞診で良性」がでても「誰も安心できない」ことになってしまいます。
この記事を読んでしまった「閲覧者達に不安が伝染しない」ことを願います。
「大きさは1cm おとなしいタイプ」
「手術は温存で リンパを1つとり 転移がなければそのままで転移があれば全てとる」
⇒妥当な判断です。
 
「○検査結果から初期でしょうか 根治可能ですか」
⇒cT1b(10mm), cN0, cStage1, luminal
 明らかな早期乳癌です。
 何ら問題ありません。
 
「○温存と進められていますが 術後の放射治療を考えると 全摘と迷っています
今の私の症状から体への負担と再発リスクを考えると 先生なら温存 全摘どちらを勧められますか」
⇒温存の適応です。
 「今の私の症状から体への負担」とありますが、術後の放射線治療は大した問題はありません。
 
「 全摘の場合 どんな副作用がありますか 」
⇒「副作用」ではなく、「全摘に伴う後遺症」のことですね?
 傷が大きくなるだけで、「腕の運動」にも「腕の浮腫のリスク」も何ら(温存と)変わりません。(腕の問題は、あくまでもリンパ節郭清との関連であり、乳腺の切除範囲とは全く無関係です)
 
「放射治療はどんな体への負担や 副作用がありますか」
⇒通常は、日焼けの延長線上です。
 
「○術後はホルモン治療法と聞いています 投与されるホルモンに種類はありますかあるとすれば 何を勧められますか」
⇒閉経前のホルモン療法には
 タモキシフェン(経口)とLH-RHagonist(皮下注)しかありません。
 質問者の適応はタモキシフェン単独です。(LH-RHagonistは単独使用は通常なく、リスクが高い場合や35歳未満などでタモキシフェンと併用します)
 
「私の数値で抗がん剤は必要だとおもわれますか」
⇒不要です。
 
「○ステージをたずねた所 ステージ1だと言われましたが 先生もそう思われますか」
⇒cT1b(10mm), cN0, cStage1, luminal
 その通りです。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

いつも 的確な温かいアドバイスに安心感をいただいてます
ありがとうございます
また先生にご相談したい事ができメールさせていただきます
最初の病院の細胞診の結果(Ⅱ→マンモトームしたらガンだった)より
先生からここでの治療はすすめないとのコメントをいただいた事
乳腺外来の専門の先生がお見えにならない事より 転院する事を決め転院しました
紹介でCDRとガラスに貼ってある細胞?(マンモトーム)を持って行った
のですが エコーとマンモグラフィー検査をしなおしました
マンモグラフィー画像より乳房上の方の乳管内で石灰化してる感じがあるので
もう少し鮮明な画像のMRI造影剤ありで確認したいと検査しなおしまし
た(持参したものより こちらの病院のほうがもう少し鮮明に映るのでと)
結果は石灰化はなく乳腺症との事で経過観察でよいとの事でした
ただ前の病院の画像だとコロンと1つあるように見えていたのが
もう少し奥にもつながっているのが分かりました
その為温存可能ですが 考えていたより大きめに取り除くことになり
温存した時の形がいびつになります 全摘+再建という選択もあります
とはなしがあり 今迷い悩んでいます
手術は7月(中旬)日で 来週には返事をしなくてはいけません
温存と気持ちが向いていたのですが 今回先生よりこんな話が出るくらいなので…乳房下の方なので垂れ下がり左右さが目立ちますと そのような絵も書かれました
まず温存の場合はキズ跡が小さい
病理に細胞を出し予定の大きさでは取りきれてなかった場合追加術後をする
術後平日毎日25日間放射線治療がある
局所再発の可能性もある
私の場合いびつな形になる
全摘の場合
キズ跡は15センチほど 日にちがたつと多少色薄くはなる
突っ張り感があるが退院ころまでには慣れてくる
人により鎖骨下あたりに水が溜まるので外来に通い注射で抜く
回数は人により違う 皮膚がくっつけばそれでよし(なる事は珍しくはないような
雰囲気の話し方でした手術の仕方による)
局所再発の可能性は0ではない(筋肉や残った乳腺になる時もある)
左右のバランス差で肩凝りがおこる
○このような説明でしたが あってますか?
○先生は患者が温存 全摘の選択ができる場合どのような説明をなさいますか?(メリット デメリット)
どちらを選択しても 再発率に差はないんですよね?(全摘と温存で放射線治療をプラスした場合)10年の再発率は全摘2% 温存は一桁%と言われました
○また今の私の場合 先生でしたらどちらをすすめられますか?
全摘の場合 今の所 再建は考えていません
○虫刺されだと思っていたのですが(2日くらいたちます)
右足首内側に赤い5ミリほどのボツが3つできました 痒みがあります まわりが赤く中心はオレンジ黄色 水をもっているかんじで硬くしんがあります
癌の影響でしょうか?
また昨夜ヘソ下左寄りにも2つできました
あきらかに今まで蚊に刺された時とはようすが違い不安です
今はキンカンをぬっています
○食事量が減っているのもありますが 体重がどんどん減るのも心配です
お忙しいとは存じますが 先生のご意見がいただける事
強く希望します よろしくお願いします
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
転院したのですね。賢明でした。
「○このような説明でしたが あってますか?」
⇒おおよそ、その通りでしょう。
 
「○先生は患者が温存 全摘の選択ができる場合どのような説明をなさいますか?(メリット デメリット) 」
⇒私は単純に
 画像所見で「温存可能」ならば以下のお話をします。
  温存可能です。
  術後照射は必須です。
  局所再発のリスクは、「全摘すればゼロ」「温存+照射で10年で5%程度」
  全身の再発率(つまり予後)は同じ(乳房内再発は、その時点で全摘をすれば、最初から全摘と同等)
 その上で「迷う」方には…
  温存はあくまでも(患者さんにとっての)「見た目の価値」であり、(治療する側としては)「ご本人の希望であれば全摘することに何ら不都合はない(リスクの上では全摘が劣ることは決して無い)」
 
「どちらを選択しても 再発率に差はないんですよね?(全摘と温存で放射線治療をプラスした場合)10年の再発率は全摘2% 温存は一桁%と言われました」
⇒ここで用いている「再発率」とは「局所」再発率ですか?
 局所再発は「温存の方が分が悪い」ことには何の疑問もありません。
 局所再発率は「乳房全摘ではゼロ」「乳房温存では10年で5%相当」となります。
 ★「遠隔転移」再発は、両社で同等です。
 
「○また今の私の場合 先生でしたらどちらをすすめられますか?」
⇒画像を見ていないのでコメントしようがありません。
 ただし、「温存可能」ならば「温存をまずは勧める」と思います。
 
「右足首内側に赤い5ミリほどのボツが3つできました 痒みがあります まわりが赤く中心はオレンジ黄色 水をもっているかんじで硬くしんがあります 癌の影響でしょうか?」
⇒想像しすぎです。
 1000%無関係です。
 
「食事量が減っているのもありますが 体重がどんどん減るのも心配」
⇒心配な気持ちは解りますが…
 ストレスによる食欲低下でしょう。
 乳癌で体重減少など、絶対にありません。(そこが、消化管の癌との決定的な違いです)
 
 

 

質問者様から 【質問4】

いつも親身に答えていただけ感謝しています
迷っていた術式
全摘に決めました
先生の術後リスクは温存に劣ることはないという言葉が心強かったです
いびつな形で残すなら 数パーセントでも局部再発率を下げる事を考えて決めました
手術にあたり 温存に未練はありませんが
全摘に不安な事があり 質問させて下さい
ー手術ー
○全摘の方法ですが 大胸筋 小胸筋 胸のリンパ(脇ではなく胸?)は残す後はとる という方法です 全摘に種類がある事をしらなかったのですが
私の今回の方法でも局部再発率は2%でしょうか?
大胸筋小胸筋胸のリンパもとる全摘とは局部再発率は違いますか?私の方法だと局部再発率のパーセンテージはどうですか?
○術後 胸の上に水が溜まる(リンパ液)のは頻度が高く起こるようですが
先生の患者さんもそうですか?抜いていけば大丈夫ですか?
○胸の上にリンパ液が溜まる事は 腕に浮腫ができる事に繋がりますか?
(術側の腕にケガや虫刺されで浮腫ができるようですが…)
○皮膚は通常どれくらいで くっつくものですか?
これから暑くなる事が予想されますがキズの治りも悪くなりますか
○縫う方法は 一般的にとける糸ですか? 抜糸のあるものですか?
○手術時間は2時間くらい 脇リンパもとると3時間くらい
出血は少ないといわれました 妥当でしょうか?
○重いものなど術側では持っていけないようですが
今後の生活が心配です 今までのような生活は無理なのでしょうか
食料品の買い出しや仕事 球技やスポーツもできなくなりますか?
ー同意書ー
かなり衝撃的な内容が多く…
○起こりうる術後の合併症 乳房切除術
その中で 皮膚の壊死(時に起こります。
広範な場合には植皮術が必要に
なる場合があります)
胸部 上肢の知覚障害(頻度は多いですが 徐々に軽快します)など
先生の病院でも手術の同意書には このような内容の記載がありますか?
たくさんの質問ですみません
昨日 手術前最後の来院をし 納得して帰宅したはずでしたが
落ち着いてみると 質問しきれなかった事
まだ不安で先生にお聞きしたい事がでてきました
お忙しいと思いますが 安心して手術に臨みたいです
お返事を強く希望します よろしくお願いします
 

田澤先生から 【回答4】

こんにちは。田澤です。
記載がないですが、もちろん「センチネルリンパ節生検」も説明されているのですよね?
 
「○全摘の方法ですが 大胸筋 小胸筋 胸のリンパ(脇ではなく胸?)は残す 後はとる という方法です 全摘に種類がある事をしらなかったのですが私の今回の方法でも局部再発率は2%でしょうか?」
⇒これは(胸筋温存)乳房切除で、(腋窩郭清ではなく)「センチネルリンパ節生検を行う」という意味ですね。
 質問者は勘違いしているかもしれませんが、いまどき「大胸筋や小胸筋も合併切除」することは殆どありません。
 つまり、質問者が説明された(まさに、これが)「スタンダードな乳房切除+センチネルリンパ節生検」となります。
 通常、局所再発率は「2%もない」と思いますが…
 
「大胸筋小胸筋胸のリンパもとる全摘とは局部再発率は違いますか?私の方法だと局部再発率のパーセンテージはどうですか?」
⇒「大胸筋小胸筋」は(直接浸潤でも無い限り)「合併切除する」ことはありません。
 ご本人が説明されているのが「乳房切除+センチネルリンパ節生検」そのものです。
 
「○術後 胸の上に水が溜まる(リンパ液)のは頻度が高く起こるようですが
先生の患者さんもそうですか?抜いていけば大丈夫ですか?」
⇒基本的には溜まりません(だからドレーンをいれないのです)
 しかし、ゼロというわけでは無く1割位で溜まることがあります。
 その場合には「穿刺して抜く」ことになります。
 数回抜けば溜まらなくなります。
 
「○胸の上にリンパ液が溜まる事は 腕に浮腫ができる事に繋がりますか?」
⇒無関係です。
 
「○皮膚は通常どれくらいで くっつくものですか?」
⇒4~5日です。(念のために術後1週間は防水にしていますが)
 
「これから暑くなる事が予想されますがキズの治りも悪くなりますか」
⇒乳腺の手術では感染は起こりません。(暑さとは無関係)
 
「○縫う方法は 一般的にとける糸ですか? 抜糸のあるものですか?」
⇒溶ける糸(吸収糸)が一般的です。
 
「○手術時間は2時間くらい 脇リンパもとると3時間くらい出血は少ないといわれました 妥当でしょうか?」
⇒少し長いですね。
 私と比べても仕方が無いかもしれませんが、その半分で十分です。(そうでないと1日5件の手術はできません)
「今までのような生活は無理なのでしょうか」
⇒そんなことはありません。
  ①センチネルリンパ節生検で終了した場合: 制限なし
  ②(センチネルリンパ節が陽性であり)腋窩郭清をした場合: 患側上肢で「長時間重い物を持たない」(短時間ならOK)
   ♯ ただし、この辺りは「郭清の精度にもよる」ので担当医に確認が必要です。
 
「食料品の買い出しや仕事 球技やスポーツもできなくなりますか?」
⇒全くそんなことはありません。
 リハビリにもいいので、「どんどんやってください」
 
「先生の病院でも手術の同意書には このような内容の記載がありますか?」
⇒ありません。
 私の同意書では 「出血・感染(稀)」とだけ記載しています。(実際には出血することはありません。しかし感染はごく稀におこります)
 皮膚壊死などあり得ない事です。
○しかし、私を基準にはしない方がいいです。(手術の数が違うのです)
 
 

 

質問者様から 【質問5】

明日入院 明後日手術の為
日にちをおかずに質問することをお許し下さい
乳癌告知から約一ヶ月になります
その頃から食欲が出ず 約6㎏ほど体重が減りました
それにあたり なんとか食べようとするのですが一週間ほど前から
上手く飲み込めない感じがあります
昨夜から常に何か喉に引っかかっている感じがあります
喉仏周りがポッコリしていて人より腫れている感じがします
ツバを飲むと動きます
水分はとれます
気にしているからかか首にばかり意識がいきます
○何が原因と考えられますか?
入院中は他の科を受診できないようです
○受診するなら専門は何科ですか?
○あと口の中が乾いているのか パサパサした物が食べづらいです(今までは大丈夫でした)
喉がポッコリしてるかなという感じは 随分前にから気になったり気にならなかったりで検査などはしたことないです
乳癌全摘にあたり
こんな記事を見ました
最初温存の場合は局所再発の場合は乳房に出来るので全摘すればよいが
(この時点からの予後もよい)
最初全摘の場合は乳房が無い為 筋肉やリンパ 皮膚に局部再発する為
治療が難しい
全摘を選択してから見た記事だったので…気になってます
○先生はどうおもわれますか?
先生からのお返事強く希望します
よろしくお願いします
 

田澤先生から 【回答5】

こんにちは。田澤です。
まず私はいろいろなところに記載していますが
「乳癌が原因で体重減少」など決してありません。
術前は特に「精神的ストレスで食欲低下」し「体重減少」となりがちです。
全く心配ありません。
「昨夜から常に何か喉に引っかかっている感じがあります
喉仏周りがポッコリしていて人より腫れている感じがします
ツバを飲むと動きます
水分はとれます
気にしているからかか首にばかり意識がいきます
○何が原因と考えられますか?
入院中は他の科を受診できないようです
○受診するなら専門は何科ですか?
○あと口の中が乾いているのか パサパサした物が食べづらいです(今までは大丈夫でした)
喉がポッコリしてるかなという感じは 随分前にから気になったり気にならなかったりで検査などはしたことないです」
⇒これは病気ではありません。
 気にしない様にしましょう。
 極度の緊張状態からくるのでしょう。
 
「最初温存の場合は局所再発の場合は乳房に出来るので全摘すればよいが(この時点からの予後もよい)最初全摘の場合は乳房が無い為 筋肉やリンパ 皮膚に局部再発する為治療が難しい」
⇒全く無意味なコメントです。
 「誰がこんなバカなコメントを書いている」のでしょうか?
 全く臨床を解ってない人のようですね。
 これは「全く別次元の話」を「ごちゃ混ぜ」にしています。
 「全摘後の局所再発」はそもそも「通常起こることではありません」
 「全摘後にリンパ節や皮膚に局所再発」する確率は「温存後に、温存乳房内再発が進行してリンパ節や皮膚に達する」確率より圧倒的に低いのです。