[管理番号:8670]
性別:女性
年齢:30歳
病名:
症状:嚢胞、胸のしこり
投稿日:2020年6月22日
出産後、授乳の際に両胸から血乳が出て、念のために乳腺外来でエコーを見てもらったところ、左胸に嚢胞が1箇所見られる。
多分問題ないと思うけど、日本乳癌学会専門医・指導医の人に念のため見てもらおうということで紹介状をいただきました。
自分でも気づかないうちに左胸に1箇所しこりがあり、それがいつからあったものなのかは分かりません。
紹介状をいただいた病院にエコーで見ていただいたところ、嚢胞の中に隔壁が見られるが、授乳中の影響もあるだろうし見る限りは問題なさそうとの診断でしたが、念のため細胞診をしようとのことで検査を受けました。
検査結果は3aで、診断書に記載されていた内容は以下の通りです。
内容→炎症細胞や泡沫細胞がみられる嚢胞性背景に、二相性を保持する導管上皮細胞集塊を認めますが、一部に核腫大や、明瞭な核小体を示す導管上皮細胞の小集塊を認めます。
A typical cells。
経過観察をお勧めします。
先生からは、授乳期のため、さらに追加の検査はせず4ヶ月後に再検査で経過観察をしようと言われました。
何点か田澤先生に以下のことをお聞きしたいです。
①細胞診で嚢胞の分泌液を吸い取ってもらいましたが、数日後しこりがまた同じ位置にありました…吸い取ってもらっても嚢胞は復活するようなものなのでしょうか?
②細胞診の結果で3a鑑別困難との結果でしたが、とりあえず経過観察との診断もいただいたので、癌ではないが注意する必要があるくらいの気持ちでいいのでしょうか?結果が3aということで不安でたまりません。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「①細胞診で嚢胞の分泌液を吸い取ってもらいましたが、数日後しこりがまた同じ位置にありました…吸い取ってもらっても嚢胞は
復活するようなものなのでしょうか?」
⇒嚢胞をご理解ください。
嚢胞とは乳管が詰まって(中を流れている)液体が貯留したものです。
「詰まり」が取れない以上、「また貯留する」ことは当然です。
「②細胞診の結果で3a鑑別困難との結果でしたが、とりあえず経過観察との診断もいただいたので、癌ではないが注意する必要があるくらいの気持ちでいいのでしょうか?結果が3aということで不安でたまりません。」
⇒クラス3aは、良性所見です。(鑑別困難は3b以上です)
エコー所見も「隔壁のある嚢胞」であれば、経過観察は不要と思います。
ご安心を。