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細胞診のテクニック

[管理番号:2076]
性別:女性
年齢:40歳
 
 

質問者様の別の質問

質問が新たな内容のため、別の管理番号としました。
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管理番号:2066「動かないしこり

 
 
お忙しい中、早々のご回答ありがとうございました。
細胞診の結果が良性とでていたのが安心材料でもあったので、そこで正確な検査がされてなかった可能性、葉状腫瘍という新たな可能性もあると伺い不安です。
そこで再度質問させて下さい。
細胞診の際は、エコーを見ながら行い、針がしこりを捕らえていればきちんと細胞はとれていると考えていいのですか?
私自身も針が刺さっていることを確認しました。
的が外れているということは無さそうです。
悪性なのに細胞診の結果が良性と出る場合、まだガン細胞がしこりの中を満たしていない、初期の段階ということですか?
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「細胞診の際は、エコーを見ながら行い、針がしこりを捕らえていればきちんと細胞はとれていると考えていいのですか?」
⇒そう考えるのは解りますが…
 実際は、細胞診の何が難しいかというと、「針が刺さった後」が重要なのです。
 ただ「針が刺さっただけ」では細胞は(自動的に)採れてくる訳ではないのです。
 「吸引をかけながら」針を「グリグリ回す」「回転をかけながら、腫瘍を出入りする」などの細かいテクニックを用いないと採取できない場合も多いのです。
  ♯得てして、このような場面が「痛みを伴う」ので(場合によっては)「細胞診であっても局麻を用いたり」いろいろ経験を要する手技なのです。
 ここがバネ式針生検(バネの力で、打ち抜く)やマンモトーム生検(吸引圧をかけながらブレードで自動的にカットする)と違って「細胞診にテクニックが必要」な点なのです。
 
「悪性なのに細胞診の結果が良性と出る場合、まだガン細胞がしこりの中を満たしていない、初期の段階ということですか?」
⇒必ずしもそうではありません。
 最も多いケースは、やはり「細胞成分が少なく、線維が多い=硬癌」の場合です。
(良性では、やはり線維の多い乳腺症です)
 この場合には、「かなりグリグリ」としないと「細胞量不足」となりがちなのです。