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良性か悪性かの診断について

[管理番号:7977]
性別:女性
年齢:49歳
病名:乳管内乳頭腫か非浸潤性乳管癌
症状:

はじめまして。
回答をよろしくお願いします。
2週間前に6年ぶりにマンモとエコーの検診を受け、エコーで右胸に4mmのシコリがあり、乳管内乳頭腫か非浸潤性乳管癌かと思われると言われました。
分泌物は無く、マンモは異常なしでシコリは写ってなかったです。

MRIをして、シコリに血管があれば癌、無ければ良性かわかると言われましたが、喘息が1年以内に出ている事から造影剤が使えず、3ヶ月後、大きくなってたら癌、そのままだと良性なのでエコー検査に来て下さいと言われ帰って来ました。
3ヶ月待つのが精神的にしんどかったため、他に確定できる方法が無いかと調べるうちに先生の回答へ辿り着き、MRIの必要性や診断方法に疑問が湧き、現在、違う病院で再度診てもらおうと診断書を書いてもらった状況です。

【質問】先生は他回答でエコーでシコリの質が分かると書かれてますが、乳管内乳頭腫か非浸潤性乳管癌かも判断つくものでしょうか。

【質問】判断がつく場合は再検査を勧められてるので癌の可能性が高いでしょうか。

【質問】他院で確定診断をしてもらう場合、針生検をお願いしたらいいのでしょうか。
色々検査方法の名前がありどれが自分に適しているのか教えていただきたいです。

お忙しいところ申し訳ありませんが回答よろしくお願いします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「【質問】先生は他回答でエコーでシコリの質が分かると書かれてますが、乳管内乳頭腫か非浸潤性乳管癌かも判断つくものでしょうか。」
→画像診断は100%ではありません。

 画像で区別がつかなければ(癌の可能性を否定できなければ)無駄に経過観察ではなく(勿論、無駄なMRIでもなく)、組織診で100%確定診断しましょう。

「【質問】判断がつく場合は再検査を勧められてるので癌の可能性が高いでしょうか。」
→「可能性が高い」というほどの所見ではないとおもいます。(本当に可能性が高かったらMRIしようとしたり経過観察しようとはしないでしょう。きっと)

「【質問】他院で確定診断をしてもらう場合、針生検をお願いしたらいいのでしょうか。」
→バネ式針生検、CELERO,MMTE

 どのデバイスを選択するのか?は、その医師の経験次第です。
 ただ重要なことは、「それを行えば100%確定診断ですか?」と事前に聞くことです。(それに答えられないような医師に、任せるべきではありません)

 
 

 

質問者様から 【質問2 】

生検切除について
性別:女性
年齢:49歳
病名:乳管内乳頭腫 異形乳管過形成
症状:

お忙しいところ2度目の質問、申し訳ありません。

1度目の先生からいただいたお返事を読み、病院でエコー画像を見ながら、経過観察か、MRIか、マンモトーム生検かを提案されましたが、私は迷わずマンモトーム生検をお願いする事ができました。
今日結果を聞いたところ、乳管内乳頭腫ではあるが、一部に異形乳管過形成(ADH)があったため、乳腺腫瘍切除生検をすることになりました。
エコーだけでは分からなかった結果に、改めて先生からのお返事で『画像診断は100%ではありません』『組織診で100%確定診断しましょう』のお言葉の重みが分かり、2~3ヶ月の経過観察をせずに次に動けたと感謝しております。
ありがとうございました。

手術は傷口が目立たない様に乳輪の近くで切る事と、マージンを大きく取るために全身麻酔(2泊3日)で行った方がいいと言われました。
また、もし癌が出た場合、切除した腫瘍箇所によっては再度切除+放射線治療となるが、今のところそこまで考えなくてもいいと言われています。

【質問】良性はいつまでたっても良性だとお返事されている事から私の場合、ADHは腫瘍の外にあったと考えるべきなのでしょうか。

【質問】先生でも上記の様な場合、乳腺腫瘍切除生検をされますでしょうか。
乳腺を全て取る方法は分泌物が無いと出来ないので、仕方がないのは過去のお返事で読みましたが…。
もし癌が見つかった場合、2回も痛い思いをしたくないので、何かいい方法がないかと思いました。

【質問】今回49歳で始めてエコーを受けて見つかった腫瘍(4~5mm)ですが、癌が見つかる確率は高いでしょうか。

【質問】先生も癌が出た場合を考えなくていいと思われますか。

1度目のお返事のお礼が伝えたかった事が大きいですが、今回もよろしくお願いします。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「【質問】良性はいつまでたっても良性だとお返事されている事から私の場合、ADHは腫瘍の外にあったと考えるべきなのでしょうか。」
→腫瘍そのものでしょう。

 ADHは「病変全体を検査したうえでの診断」なので、MMTEではあくまでも「仮診断」となります。
 今回手術することで、「真のADHなのか、実は低異型度の非浸潤癌なのか?」
はっきりします。(逆に手術して病変全体を評価しない限りは永遠にはっきりしません)

「【質問】先生でも上記の様な場合、乳腺腫瘍切除生検をされますでしょうか。」
→その通りです。(ADHの経過観察はありません)(MMTEで病変全体を削り取ったとの自信があれば別ですが)

「【質問】今回49歳で始めてエコーを受けて見つかった腫瘍(4~5mm)ですが、癌が見つかる確率は高いでしょうか。」
→組織診でADHの場合には、結構高くなります。

「【質問】先生も癌が出た場合を考えなくていいと思われますか。」
→(せっかく切除するのだから)十分マージンをつければいいのです。