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両側乳癌の術後の治療について

[管理番号:6687]
性別:女性
年齢:51歳

今年7月に、両側乳癌の診断を受け、両側全摘と、右のみ腋窩リンパ節郭清の手術を受けました。

術後の病理検査の結果は下記のとおりです。

手術して頂いた先生に特に不信感は持っておらず、このまま同じ病院で治療を受けるつもりですが、
今後の治療方針について、田澤先生のご意見を伺いたく存じます。

以上、何卒宜しくお願いいたします。

右乳癌
浸潤性乳管癌(硬癌)、16x15mm(T1c)、リンパ節転移有(2/5)郭清追加 N1:2/21 →放射
線治療は必要無し
進展度(f)、リンパ侵襲(Ly0)、静脈侵襲(V1) →殺細胞性抗癌剤
核グレード2、ER陽性95% →ホルモン療法
PgR陽性95%、HER2陽性3+ →ハーセプチン療法
M1B1陽性率86% →殺細胞性抗癌剤
→T1 N1 M0:ステージⅡA

左多発乳癌
1.浸潤性乳管癌(充実腺管癌)、25x22mm(pT2)、リンパ節転移無
進展度(f)、リンパ侵襲(Ly0)、静脈侵襲(V0)
核グレード1、ER陽性95%
PgR陽性70%、HER2陽性2+
M1B1陽性率4.7%
→T2 N0 M0:ステージⅡA
2.浸潤性乳管癌(硬癌)、22x20mm(pT2)、
進展度(f)、リンパ侵襲(Ly0)、静脈侵襲(V0)
核グレード2
→T2 N0 M0:ステージⅡA

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

物事はシンプルに考えましょう(両側は無関係)

1.局所療法
 両側とも全摘だから、放射線は不要(リンパ節転移4個以上で適応となります)

2.全身療法
 抗HER2療法+ホルモン療法
 ★Ki67とは無関係にHER2陽性なのだから抗HER2療法(ハーセプチン+抗がん剤)の適応があります。
 low riskだから非アンスラサイクリンレジメンでいいでしょう。(担当医からはアンスラサイクリンレジメンを提案されそうですが)

 
 

 

質問者様から 【質問2 生存率、再発率】

性別:女性
年齢:51歳

先日は迅速にお答え頂き、有り難うございました。

そこで質問ですが、私の場合、生存率、再発率は何%程度になりますでしょうか?

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

現在はNewAdjuvant.comはメンテナンス中なので不明です。
抗HER2療法は再発率を半分にしますので、それを行えば「再発率は10-15%」生存率は100-再発率だから85-90%位でしょう。(経験的に)