[管理番号:13157]
性別:女性
年齢:41歳
病名:乳がん
症状:・トリプルネガティブ
・腫瘍の大きさは右胸に206mmがひとつ(エコーによる大きさ)
・浸潤癌
・リンパ転移所見なし
投稿日:2025年10月27日
田澤先生、いつも学びになるQ&Aありがとうございます。
針生検、造影CT、造影MRIを経て以下の診断となっています。
・トリプルネガティブ
・腫瘍の大きさは右胸に206mmがひとつ(エコーによる大きさ)
・浸潤癌
・リンパ転移所見なし
・ki-67 25%
温存希望で、現状乳房は少し凹むが温存は可能と言われています。
現在、術前化学療法と術後どちらにするか決めなばならず、医師からは術前を勧められております。
田澤先生の過去の記事を拝読すると、
「(サブタイプとは無関係に)「小さくして温存」以外の(取ってつけた)理由で「リスクを伴う」術前化学療法を(無責任に)勧めるべきでは無いと思っています」と記載がありました。
医師からは現在の私の腫瘍の大きさでも温存は可能ではあるが、術前抗がん剤をやることでより腫瘍が小さくなり、手術の傷口が小さくなり体の負担も減ると言われており、その観点で術前を選ぶこともあるのでしょうか?
また医師からは術前に化学療法を行うと抗がん剤の効果が見える、手術・抗がん剤終了後の選択肢が増える(使える薬が増える、治験に参加できる)、術前に完全奏功すると術後に抗がん剤を行うより再発率が下がる、などと術前のメリットについて色々話がありましたが、これらは事実なのでしょうか?また事実である場合、再発率は何%ほどの差が出るのでしょうか?
さらに抗がん剤ならすぐ開始でき4ヶ月実施するが手術となると実施は調整次第になりいつになるか回答できないようで、手術を待っている間に温存できないくらい腫瘍が大きくなってしまうのではないのか、という不安もあります。
私としては先に手術を行い、腫瘍自体の病理を見た方がいいのではないかということと、ki-67は25%なので抗がん剤の感受性が高くなく抜群に効果を発揮しない可能性もあるのではないか、と思い手術先行の方がよいのではないかと思っているのですが、
上記の術前のメリットの話もあり迷っています。
さまざまな情報を調べつつ、気持ちが揺らぐ毎日です。
どうぞよろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「(サブタイプとは無関係に)「小さくして温存」以外の(取ってつけた)理由で
「リスクを伴う」術前化学療法を(無責任に)勧めるべきでは無いと思っています」
と記載がありました。
→正しい理解です。
術前抗がん剤をやることでより腫瘍が小さくなり、手術の傷口が小さくなり体の負担も減ると言われており、その観点で術前を選ぶこともあるのでしょうか?
→より「小さくする」ことで、より「整容性が保たれる」という目的は「小さくして温存と同意義」ですよ。
術前に化学療法を行うと抗がん剤の効果が見える、手術・抗がん剤終了後の選択肢が増える(使える薬が増える、治験に参加できる)、術前に完全奏功すると術後に抗がん剤を行うより再発率が下がる、などと術前のメリット
→これらが、まさに(上記の)「取ってつけた」理由です。
ご参考に。
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/11/10
***