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ルミナールHER2 ステージ3C

[管理番号:13098]
性別:女性
年齢:55
病名:
症状:
投稿日:2025年09月24日

こんにちは、初めて質問させて頂きます。
8月末に針生検をし9月に乳癌と診断されました。
サブタイプはルミナールHER2、脇下リンパと鎖骨上下にも転移があり、CTで他臓器への転移はありませんでした。
主治医の先生は今のままでも温存可能、抗癌剤が効きやすいタイプなので術前抗癌剤で小さくしてから手術しましょうと言われています。
私も仕事の都合上、3月まで仕事をしながら抗癌剤をして一旦仕事を離れてから手術の方が良いかなと思っていたのですが、兄夫婦から手術先行の方が良いのではと言われて迷っています。
又温存可能と言われましたが鎖骨上下まで転移がある場合は全摘の方がベストでしょうか?

祖母も乳癌でしたので遺伝子検査は受ける予定で結果次第では全摘も仕方ないと覚悟はしています。
障害を持った子供達を相手にした仕事をしていまして、3月の修了式までは何とか頑張りたいと思っていましたが自分の体の方を優先して手術を先にした方が良いのか、
とか、自分ではどうしたらいいのかも分からなくなり相談させて頂きました。
来年度の4月からは一旦仕事を辞めて治療に専念しようと思ってます。(1年ごとの更新の為)宜しくお願いします。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

術前抗がん剤を選択する場合には、ご自分が「それをする理由があるのか?」考えましょう。

術前抗がん剤を行う理由としては
1.現時点では手術不能
 広範に病変が(特に)皮膚に広がっている場合には、植皮などをしても手術がそのままでは不能なので術前抗がん剤を使用せざるをえません。
2.現時点では大きくて温存不可能であるが、術前抗がん剤で小さくして温存を望む場合
3.HER2陽性の場合には(術前抗がん剤で完全緩解が得られなかった場合に)術後に(本来、再発治療にしか適応のない)T-DM1を使いたいから

質問者が上記どれにも当てはまらないのであれば「手術先行を選択すべき」
なぜなら、抗がん剤(HER2陽性の場合のanti-HER2 thearpyを含め)が必ず効く保証はないからです。
時に(効かない抗がん剤により)転移や手術不能に追い込まれるリスクがあることは常に頭にいれておかなくてはいけません。
♯この(術前抗がん剤ゴリ押し医者にとって都合の悪い)ことは、えてして「恣意的に」患者さんへ伝えられていないことも多々あります。

また忘れてならないのは抗がん剤により肺炎を含めた想定外の有害事象が生じると
(生命的な危機はもちろんのこと)改善まで手術ができなくなるリスクも認識すべきでしょう。

と、長~くなりましたが、基本的には「手術先行」を勧めます。

温存可能と言われましたが鎖骨上下まで転移がある場合は全摘の方がベストでしょうか?
→温存も全摘もリンパ節郭清には「全く」無関係です。

ただし、鎖骨下リンパ節転移がある場合には「鎖骨下郭清が上手な医師」に手術してもらうべきだし、「鎖骨上郭清」もきちんと行いましょう。

「江戸川病院での手術」はこちら。

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(回答が公開されてから2週間後)
2025/10/9
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