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放射線治療は必ずした方が良いのか。

[管理番号:13063]
性別:女性
年齢:57
病名:非浸潤性乳管癌
症状:大きさ 4.0cm(X3.5X1.8)
グレード
eyo uo 脈管侵襲なし
切断端 陰性 とりきれている→追加切除いらない
参考値:エストロゲン0、プロゲスチロン0、ハーツー 2+、核グレード2、ki67 5%

投稿日:2025年09月10日

乳がんについて、色々調べていましたらこのページにたどりつきました。初めてメール相談します。
8月の初めに左胸嚢胞内腫瘍摘出手術(乳癌疑い)をしました。針生では陽性、MRIでは悪性疑いが強く手術して病理検査してみないと確定診断がつかないと言われてました。

今日9月(中旬)日に病理検査結果を聞きに行き主治医から、やはり非浸潤性乳管癌(センチネルいらない)と言われました。
術後治療は放射線16回、25回どらちかになる見たいです。私としては出来れば放射線治療はしたくありません。理由としては口腔内が悪くて先々インプラント治療を予定してまして、先月同じ病院の口腔外科で歯のクリーニングをしてもらってる時に放射線治療をした場合、頭頸部の骨にも影響がでるため、インプラント治療はできなくなると言われたからです。

また皮膚への副作用も怖いです。主治医にその事を伝えましたら、そんな事はないと言われ、ここで放射線治療しないと再発の可能性が年に1%高ずつ高くなると言われました。
私的には年1%ならかなり再発確立低いと考えてますが・・・とりあえず(下旬)日に放射線科の先生とお話しする事になっています。
田澤先生でしたら、非浸潤性乳管癌、私の病状の場合(下の症状欄に具体的な病理検査結果内容を記載しました)やはり放射線治療を進められますか。
お忙しいと思いますが、返信お待ちしております。よろしくお願い申し上げます。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

無論、大原則として温存手術は術後照射が前提ではありますが…
例えば癌の大きさが3mmでマージンがあらゆる方向に3cm以上ある場合と、通常の浸潤がんが2cmの拡がりで断端陰性だけど部分的にはマージンが1㎝より近い部位がある場合、この2者を同等に考えますか?
やはり、前者と後者では(放射線照射をしない場合)前者は(それでも)リスクは低いのに対し後者はリスクが高くなります。
これが放射線をすることで、前者は(そもそも放射線無でもリスクが低いので)恩恵は少ないのに対し、後者は(所謂)リスクが1/3となります。

     ↑
 何が言いたいかというと、温存手術を全て(乳房内再発)同リスクと考えることは不可能であり、放射線を省略してもいいだろうという症例は必ず存在するということです。

前置きが長ーくなりましたが、私が今回の質問者で注目したのは「嚢胞内腫瘍で非浸潤がん」だということ。
これは「この嚢胞=乳管」だからいわば この嚢胞をマージンをつけて摘出していれば(そこから足を出しているような)リスクは殆どないということ。
結論、私であれば省略に賛成します。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/9/26
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