[管理番号:12675]
性別:女性
年齢:55
病名:
症状:
投稿日:2025年04月25日
左C区域 DCIS
エストロゲン-
プロゲステロン-
HER2 3+
核グレード2~3
ki67 23.2%
昨年末の健診で要請蜜検査となり2月にマンモトーム生検での診断です。
微細石灰化(病変)が広がっているため(2.7センチ)部分より全摘を勧められて、5月に全摘手術を行います。
造影MRI、造影CTで遠隔転移や骨転移無し。
リンパ節も特別大きくなっている様子は無いとよこと。
ただ術前説明で、センチネルリンパ生検を行いもし一つでも転移があれば全部取ってしまう(郭清)すると言われました。
また、浸潤があれば抗がん剤なども必要になるかもしれないとのこと。
1.マンモトーム生検でDCISと診断されていても浸潤癌が隠れていて、リンパ節転移や浸潤している可能性としては考えられるのでしょうか。
2.その場合は全部のリンパ節の郭清が必要なのですか?
3.HER2陽性なので、抗がん剤か必要となるのでしょうか?
4.DCISのサブタイプが、浸潤癌の場合変わることはありますか?
5.もし病理で浸潤癌があった場合、田澤先生ならどのような治療をされますか?
6.全摘で病理でもDCIS、リンパ節転移無しの場合、田澤先生であれば、その後はどのようなスケジュール感でどんな検査(経過観察)をされますか?
田澤先生のご回答にいつも元気をいただいています!どうぞ宜しくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
術前診断が非浸潤癌なのだから、
1.「そもそも」HER2やKi67を測定すること自体「適応外!!! 本当に困ったことです」
2.浸潤していたら… 前提に話をすること自体全くナンセンス。
↑
それよりも(手術してみて)「もしも全部が非浸潤癌だったら、全摘で根治ですよ! 頑張りましょう!」と患者さんへお話しする方がよっぽど建設的と言えます。
(患者さんに無駄な心配をさせても誰得にもなりませんよ)
センチネルリンパ生検を行いもし一つでも転移があれば全部取ってしまう(郭清)すると言われました。
⇒当たり前ですよ。
それが(そもそもの)センチネルリンパ節生検ですから。(そうでなければ、それをセンチネルリンパ節生検とは呼びません)
また、浸潤があれば抗がん剤なども必要になるかもしれない
⇒★浸潤径が5mm以上あれば、その(浸潤部分の)サブタイプに応じた治療をします。」の方が適切な表現ですね。(術前に無駄な心配をさせることは誰得??)
1.マンモトーム生検でDCISと診断されていても浸潤癌が隠れていて、リンパ節転移や浸潤している可能性としては考えられるのでしょうか。
⇒その可能性がゼロであれば、「その可能性について担当医が話す内容が嘘」ということになりますよ??
無論「ゼロではないけど、その可能性は低い」というのが適切な表現となります。
2.その場合は全部のリンパ節の郭清が必要なのですか?
⇒全部って…
体中にリンパ節はあるので、無論「全部のリンパ節」というのは文字通りではありません。
そうではなく、通常は「腋窩郭清(レベル2まで)」となります。
♯本来追加郭清の際に「レベル2にも転移が疑われる肉眼所見があれば、(その先の)レベル3:鎖骨下リンパ節も郭清されるべき」となりますが、質問者の情況でそれを心配する必要はありません。
3.HER2陽性なので、抗がん剤か必要となるのでしょうか?
⇒非浸潤癌のサブタイプは無関係ですよ。
そんな無意味な心配をすること自体全くナンセンス極まりない。
4.DCISのサブタイプが、浸潤癌の場合変わることはありますか?
⇒勿論別物です。
5.もし病理で浸潤癌があった場合、田澤先生ならどのような治療をされますか?
⇒上記★参照
6.全摘で病理でもDCIS、リンパ節転移無しの場合、田澤先生であれば、その後はどのようなスケジュール感でどんな検査(経過観察)をされますか?
⇒1年に1回エコー+対側のマンモグラフィです。
↑
これを想像していた方が、よっぼど心の健康にいいですよ。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/5/14
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