[管理番号:12674]
性別:女性
年齢:53
病名:乳がん
症状:ホルモン剤の副作用による大量不正出血、腫瘍マーカーが基準を超えている
投稿日:2025年04月25日
2019年11月に左胸全摘、リンパ郭清(1/12)手術を受けました。ステージ2A、ルミナールBです。
元々心臓と腎臓があまり丈夫でないこともあり抗がん剤はせず、最初の4年間はノルバデックス・リュープリン併用後ノルバデックス1年間→昨年秋からアナストロゾール服薬開始しました。
今年に入り定期的に子宮から大量出血が見られるようになりましたが、ホルモン検査の数値では閉経とのこと。
子宮頸・体がんは陰性、卵巣も萎縮しているため、アナストロゾールの刺激による不正出血と判断されています。
罹患当初~2024年10月まで血液の数値に異常はありませんでしたが、今月の定期検査でNCC-ST-439が3倍増の5.9、閉経後の基準値を超えたため非常に不安に思っています。
画像上異常所見はなく、CA-15、CEAも低値で異常はありません。NCC-ST-439が基準値を超えたと言っても決して高い値ではないし、不正出血が影響している可能性もあるとして、半年後にまた血液検査することになっています。
お伺いしたいのは
①閉経後のアナストロゾールの服用で定期的な大量出血が起こる場合どんな理由が考えられるのか
②大量出血が腫瘍マーカーNCC-ST-439に影響を与えるのか
③若干とは言えマーカーが基準値を超えた場合、血液検査を早める必要性があるのか
です。
なお、昨年胃と大腸の内視鏡をしており問題なし、腎・胆・肝・膵も画像何も異常はないとのことです。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
実は閉経では無かった(LH-RHagonistにより、その期間おさえられていただけ)のに、aromatase inhibitorに変更してしまったという、実は単純な話ですよ。★
完全に誤った解釈をされています。
シンプルに… 閉経でなかったのに、(不妊治療でも使用される「月経賦活作用のある」aromatase inhibitorを使ってしまった)だけの話です。
その際には「血中ホルモン濃度が閉経値であるかどうか?」は全く無意味なことであり、早急に「tamoxifen+LH-RHagonist」に戻すべきです。
ホルモン検査の数値では閉経とのこと。
アナストロゾールの刺激による不正出血と判断
⇒誤りです。 「anastrozoleによる卵巣賦活作用で卵巣が賦活されてしまった(不
妊治療では、まさにこれを目的として投与されるわけですが)」ことが原因。
詰まり現在「更年期の状態」と言えます。
罹患当初~2024年10月まで血液の数値に異常はありませんでしたが、今月の定期検査でNCC-ST-439が3倍増の5.9、閉経後の基準値を超えたため非常に不安
⇒それはこの「誤った(早まったとも言えますが)閉経後ホルモン療法への変更」とは全く無関係です。(ごちゃ混ぜにしないように)
①閉経後のアナストロゾールの服用で定期的な大量出血が起こる場合どんな理由が考えられるのか
⇒閉経ではありません。
上記★です。
②大量出血が腫瘍マーカーNCC-ST-439に影響を与えるのか
⇒それはあり得ると思います。
③若干とは言えマーカーが基準値を超えた場合、血液検査を早める必要性があるのか
⇒今回は不要です。
それよりも早急に「tamoxifen+LH-RHagonistへ戻す」ことが先決ですよ。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/5/14
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