[管理番号:12462]
性別:女性
年齢:43歳
病名:
症状:
投稿日:2025年02月04日
田澤先生、はじめて質問させて頂きます。いつも先生の記事やYouTubeを拝見しており勉強させて頂いています。
私の病歴です。
2023年7月:クリニック受診し組織検査にて確定診断→病院へ紹介
浸潤性乳管癌(核グレード分類Nuclear grade1(nuclear atypia2,mitotic
counts1))
Ki67:75%, ER:0%, PgR:0%, HER2シグナル比1.1増幅無し トリプルネガティブ
BRCA1/BRCA2:陰性 PET-CT:遠隔転移なし 腫瘍サイズ34mm ステージⅡa
2023年8月~12月:ddEC+パクリタキセル
2023年1月:全摘手術
術後病理検査:腫瘍サイズ9mm pN:0/8 ER- PgR- HER2 IHC(1+)
NG(2) HG(2) Ki67:40% 断片:陰性
2025年1月:1年後検査で全摘後の胸壁に6mm程の嚢胞あり細胞診→局所再発
(PET-CT:遠隔転移なし)
今月再度手術でその後は放射線治療の予定です。
いくつか質問させて頂きます。
①全摘後の局所再発はほとんどないと聞いていましたがなぜ再発してしまったのでしょうか?抗がん剤は効いていないということでしょうか?
②2年以内の局所再発は予後が悪いとの情報を見てしまい不安です。近い将来また局所再発や遠隔転移が見つかるのではないかと心配です。私の場合はどの程度の再発率や生存率となるのでしょうか?
③キートルーダは使われませんでしたが、使っていれば局所再発もしなかったのではないでしょうか?
お忙しいところ恐れ入りますが、ご回答を頂けますと幸いです。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
免疫チェックポイント阻害剤も含めて抗癌剤はあくまでも「遠隔転移の予防(確率を下げる)」ために行うものであり、局所のためではない★
①全摘後の局所再発はほとんどないと聞いていましたがなぜ再発してしまったのでしょうか?
⇒究極的に言えば、(手術終了時点で)癌細胞が(局所に)残存していたということです。
その中で敢えて理論的に可能性を考えると以下の3通りと思います。(いずれなのかは無論解りません)
1.(通常ならばごく少量の癌細胞は)自然に免疫淘汰されるとしても、それが「生き残り増殖して可視化するまで増大」するくらいその「癌細胞が強かった」
2.術前の組織診のルートに癌細胞が移植されてしまった
3.手術の際に(純粋に)手技的問題で癌細胞が取り残されてしまった。
抗がん剤は効いていないということでしょうか?
⇒上記★参照
②2年以内の局所再発は予後が悪いとの情報を見てしまい不安
⇒全く「馬鹿馬鹿しい」情報です。
何故なら上記①で回答したように「予後とは全く無関係な原因」で起こるからです。
私の場合はどの程度の再発率や生存率となるのでしょうか?
⇒局所再発とは無関係
初発時のステージと治療(抗癌剤)から考えれば15%前後でしょう。
③キートルーダは使われませんでしたが、使っていれば局所再発もしなかったのではないでしょうか?
⇒上記★参照
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/2/26
***