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浸潤性小葉がん 全摘後の深部断端(大胸筋側)露出

[管理番号:12406]
性別:女性
年齢:51歳
病名:浸潤性小葉がん
症状:2024.08(下旬)右胸下部の骨の上にしこりのようなふくらみを発見
2024.10かかりつけの病院受診。がんと診断され紹介状をもって紹介先の病院受診
2024.11浸潤性乳管がん(ステージ1)との診断。遺伝子検査陰性
2024.12全摘手術
2024.01病理検査の結果、浸潤性小葉がん(ステージ2)との診断
投稿日:2025年01月18日

始めまして。
質問する場と機会を与えてくださり、ありがとうございます。
つたない文章ですが、よろしくお願いします。

昨年12月下旬に右胸の全摘手術を受け、病理検査を聞きに行きましたら、結果の問題点として深部断端(大胸筋側)へ1mm未満の露出が2か所あったとのことでした。
露出があったことに驚きましたが、そのことで大胸筋(胸壁?)への局所再発リスクがあるのではないかと不安になるとともに、リスクがある部分の大胸筋を切除できないかと思いご相談させていただきました。
病理検査の結果です。
【術後病理結果】 ※( )内は術前の検査結果です
 ・最終診断名:浸潤性小葉がん(術前組織診:浸潤性乳管がん)
 ・浸潤がんの大きさ:39×17mm(術前エコー:17×12×9mm)
 ・リンパ節転移なし:SLN4/0(術前エコー:転移していそうとの所見→細胞診:2(良性))
 ・ステージ:pT2N0M0 pStageⅡA(術前:ステージ1)
 ・サブタイプ:ER:強陽性(術前組織診:50%以上)、PgR:強陽性(術前:50%以上)
 ・HER2:陰性(術前組織診:陰性)
 ・増殖能:NG:1、HG:2(術前:伝えられておりません)
 ・Ki67:15%(術前組織診:20%)
 ・脈管侵襲:リンパ管、血管ともになし

 ・オンコタイプDX申し込み済み(主治医の先生からはオンコタイプDXは乳管がんがベースになっているので、小葉がんとし
  ての正確な数値ではないかもしれないが参考にしましょうとのこと)

深部断端(大胸筋側)への露出1mm未満2か所について、主治医の先生のお話を箇条書きにします。
・筋膜は切除したが大胸筋は切除していない
・露出は2か所ともに1mm未満で画像に映らないので、広い大胸筋のどこにあったか今ではわからない
・小さいので悪さをするかどうかわからない
・そもそも今現在、大胸筋に入り込んでいるのかどうかもわからない
・ホルモン治療で十分カバーできると思う
以上のことから、追加切除手術は現実的ではないとのことでした。
もし再発したら、手術か放射線治療か、大胸筋の奥の方まで再発して手術ができなければお薬での治療になります、ともおっしゃっていました。
心配性な私の性格を知っているため、心配なら今時点で大胸筋に放射線治療をすることは可能だけど、放射線治療を勧める医学的根拠がないので医師である自分からしてくださいとは言えないし副作用もあるから、患者である私の人生なので私の方で考えて来週の外来受診時に返事くださいとのことでした。

その日はお話を聞いて、少しでも局所再発リスクを下げられるなら、放射線治療した方が良いのだろうなあと漠然と思いながら帰りました(乳がんの種類が乳管がんから、画像に(全容が?)映りにくい(と先生がおっしゃっていました)小葉がんに変わっていたことや、腫瘍が大きく、術前に聞いていたステージ1から2に上がったことで動揺してしまい、受診中に自分がどうしたいのか決められませんでした)。

帰った後からずっと考えた結果、今回の露出は大胸筋に少なくとも直接接していたか、入り込んでいたということだと思うので(もしかしたら取り残しがあるのかもしれない?)、全摘ではあるけれどやはり局所再発が心配になりました。
主治医の先生は大したことではないようにご説明くださりましたが、単なる断端陽性よりも露出の方が深刻な気がしてきて震えました。私自身はできることなら追加切除(再切除?)を希望したいです。

たくさん質問して申し訳ありませんが、お教えください。
①追加で大胸筋を切除することは、主治医の先生がおっしゃるように現実的ではないのでしょうか。

②深部断端(大胸筋側)への露出1mm未満2か所はよくあることで、切除可能な場合、切除してもしなくても再発率に差はないので
 しょうか。心配しすぎでしょうか。深刻の度合いもわからず戸惑っています。

③私の場合大胸筋のどこを切除したらよいか特定困難などのため、追加切除は不可能な(または可能でも難しくて手術できる医師がいない)のでしょうか。
 確かにピンポイントで露出か所(2か所)を見つけることは難しいかもしれませんが。素人の頓珍漢な考えですが、大胸筋への露出は取り出した腫瘍があった場所からだと思います。全摘後ですが、腫瘍があった場所は術前のエコー画像やマンモからわか
 ると思うので(じゃないともし放射線治療をする場合、照射する位置もわからないということになると思うのです)、腫瘍の底面積(腫瘍床?)より広めの大胸筋を、露出していた長さよりも深く切除することは不可能なのでしょうか。
 もともと術前に大胸筋も少し取るかもしれないと言われていいたので心積もりできていました。

④ホルモン治療でカバーできるものなのでしょうか。結果は誰にも分らないような気がするので、カバーできたことが誰にでもわかる切除をしたいのですが。
 全摘で再発率は低いはずなのに、せっかく判明している露出結果にアタックできず、露出分高くなってしまった再発のリスクを
 背負って生きていくのはしんどいし、悔しいです。

⑤追加切除ができない場合、放射線治療はした方が良いですか。また放射線治療をすることで再発率をどれぐらい下げられますか。

⑥小葉がんは画像に(全容が?)映りにくいと主治医の先生がおっしゃっていましたので、もし再発が画像で見つかった時はより進 行してしまっているかもしれません。
 田澤先生なら、今回のような露出が病理結果でわかった場合、術後治療についてどのように対応して局所再発を防ぎますか。

?来週の火曜日に外来の予約がありますが、主治医の先生に確認することなどありますか。
 例えば、腫瘍自体は取り切れているのか、取り残しがあるのか(取り残しの可能性も含めて)などはっきりっさせておくなど
 「管理番号:8601読みました」。

?もし切除を希望しても、主治医の先生が手術はできないと言われたら、田澤先生に手術をお願いできますか。
 
 来週早々の受診ですが、私の希望を言えるかどうか緊張しています。
 でも、がんになってしまったけれど、前に進んで生きていきたいです。よろしくお願いします。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

メール読みましたが、質問者のおっしゃる通りであり
①ピンポイントで(手術時に肉眼的に)見つけることは不可能
②病理レポート(切り出し図)を見れば「大よその(その露出している)位置」は特定できる。

以上より「術前の腫瘍の位置及び切り出し図」さえあれば、「大雑把に、個々だろうという部分の大胸筋を切除」することは全く問題ありません。(結局、露出はしていたが大胸筋側に残存は無かったという病理結果となるかもしれませんが、不安ならやるべきでしょう)

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/2/4
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