[管理番号:12355]
性別:女性
年齢:55歳
病名:乳がん浸潤4ミリ
症状:部分切除 今から放射線 ホルモン療法
投稿日:2025年01月04日
いつも勉強させていただいています。
9年前○○にいた頃人間ドックで要検査になり、田澤先生には右外上部(c)局所的非対称性陰影左良性石灰化像で生検して頂き異常無しと診断してもらいました。
とても安心感があった事を覚えております。
その節は大変お世話になりありがとうございました。
その後引っ越しして○○には在住していなくて現在55歳になり2024年12月に左胸の浸潤性乳管癌4ミリの浸潤部の大きさで見つけて頂き部分切除してもらい
ステージ1A
ki67が分かって無く多分Bでは無くAとの事でした。
・脇下リンパなし
・多臓器転移無し
・核異型度2
・ER7/8
・PGR6/8
・ハーツー+1
転移しにくいタイプ再発リスクは低リスクと説明を受けました。
ホルモン療法効果ありで、ハーセプチン効果無しとの事なので今後の術後治療は3週
間放射線とホルモン療法で閉経後なので、アロマターゼ阻害薬5年間をする感じになっています。
浸潤5ミリ以下はホルモン療法、放射線は無しと言う事もあると思うのですが、再発リスクを考えた時やはりした方がいいのでしょうか?
9年前にも疑わしい要検査になったので、治療は4ミリでもこの治療法をした方がいいでしょうか?
あと放射線治療も15回するのですが心臓に負担がかかったり不安があり、迷っています。
浸潤5ミリ以下で治療無しの理由は何なのか教えて頂きたいのと、放射線によって身体への負担はどの様なものなのか、主治医は教えてくださらなかったのでお忙しい中申し訳ないのですが、お時間ある時教えていただきたいと思い質問させて頂きました。
後、4年間更年期障害でホルモン療法のメノエイドバッチをしていたので、アロマターゼ阻害薬の副作用がとても怖いです。
浸潤4ミリで放射線、ホルモン療法しなくていいのならしたくないのですが、先生ならどの様な治療法になりますでしょうか?
宜しくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
年明け最初のQAの回答が、「超早期」に対する内容とのことで(勝手ながら)縁起
がいいように感じています。
浸潤5ミリ以下はホルモン療法、放射線は無しと言う事もあると思うのですが、再発リスクを考えた時やはりした方がいいのでしょうか?
⇒正確に言うと…
①5mm以下は抗癌剤の適応なし
②ホルモン療法を省略してもよいというガイドラインはなし、(ただ私的には)70歳以上ならホルモン療法も勧めないでしょう。
③放射線については、(浸潤径ではなく)病変全体(つまり、非浸潤癌も含めて)が切除した範囲に対して十分小さいのか? が省略を勧めるポイント(私的には)となります。
つまり病変全体(非浸潤癌も含め)1cm以下なのに、マージンが3cm以上あるなど。♯病変の範囲と切除範囲の「相対値」が重要と思います。
9年前にも疑わしい要検査になったので、治療は4ミリでもこの治療法をした方がいいでしょうか?
⇒上記通りです。
上記③については、このメール内容だけでは判断ができませんが、(年齢から考えて)ホルモン療法を省略することは通常ありません。
♯実際に開始してみて副作用があれば「迷うことなく」中止というスタンスでいいのでは?★
あと放射線治療も15回するのですが心臓に負担がかかったり不安があり、迷っています。
⇒③について、担当医と話し合ってみましょう。
浸潤5ミリ以下で治療無しの理由は何なのか教えて頂きたい
⇒抗癌剤については、「5mm以下でのエビデンスが極めて乏しい=抗癌剤を勧める根拠が乏しい」からです。
放射線によって身体への負担はどの様なものなのか
⇒殆どありません。
4年間更年期障害でホルモン療法のメノエイドバッチをしていたので、アロマターゼ阻害薬の副作用がとても怖いです。
⇒上記★を参考にしては?
浸潤4ミリで放射線、ホルモン療法しなくていいのならしたくないのですが、先生ならどの様な治療法になりますでしょうか?
⇒抗癌剤はしません。
放射線は「病変全体のサイズに対して切除範囲が十分すぎる」のであれば省略を勧めます。
ホルモン療法は「アロマターゼ阻害薬の副作用がとても怖い」のであれば、無理には勧めません。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/1/20
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