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術前治療について

[管理番号:12327]
性別:女性
年齢:84歳
病名:アポクリン癌(浸潤性乳管癌の一種で特殊型)
症状:
投稿日:2024年12月25日

こんにちは。母の治療についてお伺いいたします。
先日、下記の通り診断になりました。
アポクリン癌(浸潤性乳管癌の一種で特殊型)と診断されました。
モン受容体(エストロゲン受容体0%、プロゲステロン受容体 0%)、HER2 タンパク
Ki67(MIB1) 約35%でありました。
(しこりの大きさ)NO(リンパ節転移の有無)MO(遠隔転移の有無) cstage 1
過剰発現が見られることから、術前化学療法+分子標的薬での加療を行うことでが現時点
療となります。癌細胞の増殖を抑制し、腫傷の縮小効果・術後の薬物療法の選択の際の判断材料となります。
ただ心臓に負担がかかる治療になるので、ご年齢も考慮してまずは心機能を評価してから実際に
施行するかどうかを決めていきます。
化学療法の内容としては
AC(アドリアマイシン+シクロフォススファミド)療法 3週間×4コース
→Doc(ドセタキセル)+H土P(ハーセプチン土パージェタ)療法 3週間×4コースを予定しています。
浸潤癌と診断された時点で、全身に微小な転移が広がっている可能性があり、化学療法中に、遠隔転移をきたし、手術不能になる可能性もあります。と
診断いただきました。
腫瘍の大きさは、1.8cm~2.0cmぐらいではないかとお話をいただきました。
12月○○日心機能検査、12月○○日結果報告それによって治療方針が決まります。
母は、この治療でいいのかとても悩んでおります。
年齢的のも術前にこの治療をした方がいいか悩んでいます。
希望すれば田澤先生の診断もお聞きすることは可能でしょうか。
宜しくお願い致します。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

私がこのメールを読んで率直な感想ですが、(担当医には大変申し訳ありませんが、)医師としてというより「人間としてセンスが余りにも乏しくて残念」ということです。

「HER2陽性では術前抗がん剤(抗HER2療法)をしなくてはならない」という
固定観念から抜け出せずに、「目の前の患者さん」に対してのベストな治療という考
え方が決定的に欠如しています。

そもそも(HER2陽性云々ではなく)84歳の早期乳癌で「抗癌剤ありき」という考え方自体、(私から見れば)正気の沙汰ではありません。

私の常識では
80歳以上で(HER2陽性であろうが、トリプルネガティブであろうが)術後補助療法として抗癌剤(抗癌剤+ハーセプチンも含む)を選択することはおよそ考えられないし、絶対に私から提案することはありません。
★強いて言えば、かなりの進行状態であり、かつ(ご本人、ご家族自ら、抗癌剤をご希望)という条件があれば検討するという程度です。

母は、この治療でいいのかとても悩んでおります。
年齢的のも術前にこの治療をした方がいいか悩んでいます。

⇒上記コメント通り。
全く、私にはその担当医の提案は「馬鹿げている=固定観念に縛られて、正気を失っている」としか思えません。
早期乳癌の84歳で「抗癌剤ありき」とは… 全く理解不能。経験不足だけでは言い訳にならない程センス無さすぎ!

希望すれば田澤先生の診断もお聞きすることは可能でしょうか。
⇒手術です。
もしも温存であれば「大きく切除して(術後)照射も省略」
それが私にとっての常識です。

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