[管理番号:12027]
性別:女性
年齢:48
病名:
症状:
投稿日:2024年09月20日
8月(下旬)日に初めて乳がん検診超音波検査を受けました。
その後、要精密検査の連絡を受け、9月(上旬)日に近所にあるクリニックにてエコー及びマンモグラフィーを受けました。
要検査内容は
「右乳管拡張、左乳腺嚢胞、左乳腺腫瘤の疑い」
です。
その結果、左に点々状の白い斑点石灰化がみつかり、こちらがこれから沈殿して大きくなる過程のものなら良性だけど、そうではないなら悪性の可能性があると診断されました。
先生は良性だとは思うけど、と前置きして、念のため細胞診をしました。
クリニックで発行された治療経過手帳には
「左、しこりに伴う石灰化9ミリ、細胞診を実施」と記載されています。
石灰化という言葉をいろいろ調べ、こちらの乳がんプラザに辿り着き、石灰化の項目も読ませていただきました。
疑問点は
細胞診で石灰化及びしこりの良悪が判別出来るのか、また細胞診する時にエコーを見ながらではなかったけれど目的の細胞を確保できるのか、という事です。
点状の石灰化については乳がんの細胞が壊死したものの場合がある記載があり、不安に思っております。
(下旬)日に細胞診の結果が出ます。その結果によって、どう行動すれば良いのか毎日考えてはわからないままです。
今までセルフチェックを時々してはいましたが、しこりの感触がよくわかりせんでした。
ご回答いただければ幸いです。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
左に点々状の白い斑点石灰化がみつかり、こちらがこれから沈殿して大きくなる過程のものなら良性だけど、そうではないなら悪性の可能性があると診断されました。
先生は良性だとは思うけど、と前置きして、念のため細胞診をしました。
⇒まず、この医師のコメントについて詳細しましょう。
「シコリに伴う石灰化」とは以下の2つに分けられます。
1.線維腺腫に伴う「粗大」石灰化
2.癌が乳管内を伸展するなかで石灰化を起こし、その部分で(浸潤するなどして)
シコリを形成、結果として癌に伴う石灰化
↑
この1もしくは2を画像で判断する場合、その石灰化が明らかに「粗大(=大きい)」であれば1と判断できますが、少なくとも今回の石灰化は「粗大」と言い切れるほどではないようです。
ただ、その医師が「こちらがこれから沈殿して大きくなる過程のものなら良性」とコメントしている通り、「その石灰化が(現時点では)粗大ではないが、(今後)粗大になっていく過程(この場合線維腺腫に伴う石灰化となります)」のようにも見えるようです。
その医師の「良性だとは思う」というコメントには(現段階では)上記1,2どちらと断定はできないけれど、どちらかというと(経験上)1の可能性が高いと画像診断しているのです。
「細胞診で石灰化及びしこりの良悪が判別出来るのか」
⇒上手な乳腺外科医であれば(もしも)癌であれば細胞診でクラスⅤを出せますが、
(いずれ細胞診では確定診断とはならないので)組織診(バネ式針生検・CELERO・MMTE)で再度確認しなくてはいけません。
また、(逆に)良性(その場合には線維腺腫となりますが)であっても、(下手な乳腺外科医では細胞採取が不十分もしくは狙いが外れている可能性も十分にあるので)
その結果を信用することは甚だ危険と言わざるを得ません。
★特にこの医師は「細胞診する時にエコーを見ながらではなかった」とあるので、信頼性は「0」と考えます。
★★ 細胞診にしろ組織診にしろ「エコーガイドでない(つまりブラインドで行う)」など常識では「ありえない」行為です。(ほぼ全ての乳腺外科医から非難される筈です)
目的の細胞を確保できるのか
⇒残念ながら「全く」信頼できません。
(下旬)日に細胞診の結果が出ます。その結果によって、どう行動すれば良いのか
⇒細胞診の結果は無視して、きちんと「100%確定診断」しなくてはいけません。
私が組織診(この場合はCELERO)すれば、無論100%確定診断となります。
ご参考に。
・田澤先生のYouTubeチャンネル「乳がんプラザ」はこちら。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/10/1
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質問者様から 【質問2】
しこりに伴う石灰化の細胞診結果を受け
性別:女性
年齢:48
病名:
症状:
投稿日:2024年10月02日
お忙しいところ恐縮ですが、
引き続きご相談させてください。
細胞診の結果、医師は
「クラス3bって出ました。」
と言い、その後クラス3の段階の説明をされました。
「3bなので、生検してくださいって書いてるから今日は組織診をしましょう。太い針で五本くらいとります」と説明されました。
前回では良性だと思うと話していた根拠は何か聞こうと思ってましたが、なんだか頭が真っ白になって
「手術になる可能性も高いんですよね?」と聞くと、
「その可能性はあります」と言うので、
「では、市内で組織診から手術ができる病院を紹介してください」とお願いし、紹介してもらうことになりました。
5日後にもらった紹介状の封筒を透かして見てみたら、
「左に8.7×6.2×4.3の境界不明瞭、不均一」という言葉がみえました。
①石灰化としこりが繊維腺腫の場合でもクラス3bとなる事はあるでしょうか?精度によるとしても、良性の可能性はあらのでしょうか?
②予約をとった病院では、朝9時予約なのに「一日検査になるかもしれないから空けておいてください」と言われています。
一般的に組織診の他にどんな検査がありうるのでしょうか?
③手術だけでも田澤先生にお願いするいう方はいらっしゃるのでしょうか?
④治療の内容(検査、手術、その後の継続的な治療)によって、病院を変えるというのは癌の治療においてデメリットが多く、また、お医者様からするとやはり失礼にあたることでしょうか?
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。 田澤です。
診断から治療はスムーズに進めるべきであり、それが「医師の手技の未熟さで左右されてしまう」という現状にとても歯がゆさを感じます。
正直、私が行えばクラス5が出るのに(手技的に未熟=細胞が上手く採れていないことにより)「クラス3b」と判定されている印象です。
そのような医師が「今日は組織診をしましょう」などとして組織診をしても、その結果が信用に足るものなのか?(書いている私も嫌になってきますが、それが実状)
今回は「市内で組織診から手術ができる病院を紹介」となっているので、上記リスクは一見回避されたようですが、そこの紹介先の医師の手技レベルを私が予測することもまた困難なのです。
①石灰化としこりが繊維腺腫の場合でもクラス3bとなる事はあるでしょうか?精度によるとしても、良性の可能性はあらのでしょうか?
⇒冒頭に記載した通りです。
(クラス3Aは上手な医師が行う線維腺腫の細胞診ですが)3Bとなると「下手な医師が癌を細胞診した際に出た結果」の可能性が高いと言わざるを得ません。
クラス3Bは病理医の所見としては「癌の可能性は高いけど、細胞量が少なすぎるので4にできない」という所見なのです。
②予約をとった病院では、朝9時予約なのに「一日検査になるかもしれないから空けておいてください」と言われています。
一般的に組織診の他にどんな検査がありうるのでしょうか?
⇒もしかすると…
エコー(検査技師)やマンモも再度行うのではないか?と想像します。
③手術だけでも田澤先生にお願いするいう方はいらっしゃるのでしょうか?
⇒勿論いらっしゃいますが…
正直、確定診断(組織診)から私が行った方が「診断が上手くできない」というリスクを回避して(結果として急がば回れ)ベストだとは思っています。
④治療の内容(検査、手術、その後の継続的な治療)によって、病院を変えるというのは癌の治療においてデメリットが多く、また、お医者様からするとやはり失礼にあたることでしょうか?
⇒デメリットはなく、最善を尽くすべきです。
手術は(実際には大きな差があり)そこを誤って後で後悔して、再発手術を当院で行っている患者さんが実際には相当数いらっしゃいます。
そんな現状を見ていると、(相手はがんだからこその)最善を尽くすことの重要性を強く思うのです。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/10/18
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質問者様から 【質問3 質問2 結果・感想1】
乳がんと診断が出て
性別:女性
年齢:48
病名:
症状:
投稿日:2024年11月08日
感想として扱います。
お世話になっております。前回は不安に思う中質問に答えてくださりありがとうござました。今後、どうしても聞きたい質問が出た時だけと思っていたのですが、結果と経過を書ける人はということだったので今の状態をお伝えしたいと思います。
大きい病院選びも中々難しかったですが、田澤先生と同じ専門医かつ指導医(名簿に載っているの確認)の医師がいて年間手術件数に対する医師の数が比較的少ないと考えた病院(お医者様の写真付き)の所に目星をつけて紹介してもらいました。
そこで専門医指導医の先生宛の紹介状を持参して、吸引式の組織診をしてもらいました(前医と違いエコーを見ながらの組織診でした)。
前医では問題なしと言われていた右の石灰化もその位置にしこりが見えるから組織診をすると言われ、結果は悪性所見なし乳腺症でした。右の石灰化も心配だったのでよかったです。
1日かかるかもと言われてた検査も、田澤先生のおっしゃる通り、技師さんのエコーとマンモがありました。その後医師の診察エコー、組織診、血液採取と心電図をとり8日後の結果通知で癌の告知を受けました。その時MRIを取り、後日CTを取りました。
診断は
浸潤生乳管がん、しこり約2センチ、ER80%、PGR70%、HEAR2陰性、ki67は10%、核グレード1とのことでした。
エコーによるリンパの腫れはなし、
その後受けた造影剤を入れてのMRI、CTともにリンパや他に所見は見られず、ステージは1とのことでした。
拡がりは限局的なので温存で大丈夫でしょうと言われました。
実際に医師より温存の事を言われるまでは自分は全摘一本だろうと思っていたので、温存の選択肢を出されるとなんだか迷ってしまってまいます。
温存の場合は入院5日ほどでドレーン無し+放射線治療
全摘は入院一週間ドレーン有になるそうです。
どちらでもセンチネルリンパ節生検の結果からリンパ郭清になった場合は入院がプラス2日になります。
こちらのQ &Aからできる限り「温存か全摘か」の質問を拾って読み、整容性と根治のバランスで考えるのだと理解したのですが、どちらかというと整容性は置いておいて、治療の影響がどうなるのかで迷ってしまいます。
毎日の放射線治療とその副作用に対処できるか?子供が受験生でおそらくその真っ只中でサポートをしてやれるか?
ならば全摘にと思っても、傷が大きくドレーンも入るとのことできちんと自分は術後に動けるか、などあれこれ不安ばかりです。ドレーンの影響を診察時に質問しましたが、ちょっと苦笑されてしまいました(気にするほどのものはないと言われました)。
手術は決まっているので早く決めないとと思い、治療予定の病院のサポート外来で相談しようと予約を取りました。
この度のことで、病院選びの難しさを、痛感いたしました。
最初の医院で不安が増した中で乳がんプラザを見つけ、診断の仕方や治療の内容などコラムやQ &Aで知ることができました。
そして、田澤先生の力強いお言葉で不安感を払拭する支えにすることができました。
「物事はシンプルに」考え、「痛みをすぐに転移に結びつけない」ようにしています。ネットで上がる衝撃的なブログや話もインパクトあるからこそブログとしてるんだと割り切るようにしています。乳がんは予後が良い方が圧倒的に多いんですよね。
自分はとりあえずですがステージ1と言われてるんだからまだまだ早期なんですよね。
田澤先生のところに辿り着けない人でも、自分の地域の医院で田澤先生のようなお医者様が増え、治療を安心して任せられるようになればいいなと願っております(世の乳がん患者を全部田澤先生が受け持たなきゃならなくなったら先生が大変すぎますよね)。もちろん患者側の意識を鍛えることも必要だと思いますが。
私たちからは医師の技術度は見えません。治療に関してどんなスタンスでいるかもわかりません。限られた診察時間では中々沢山の質問ができません。田澤先生のように発信してくださることは難しいですよね。どの医師にかかっても安心な治療が受けられたらいいなと思っております。医師選びで賭けに出なければならないのは不安な状況ではなかなか辛いものがあります。
これからもコラムやQ&Aを読んで、自分の状況を理解し治療を受けたいと思います。
とりあえず、手術までまだ一月ちょっとありますが、なるべく穏やかに準備をしていきたいと思います。
また不安な疑問が出てどうしよもなくなったら再質問させてください。
乳がんプラザを知ることができてよかったです。ありがとうございます。
寒い季節となります。どうぞご自愛くださいませ。
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【結果】の送信は、【質問】として扱わないので
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/10/18
(本日から可能です。)
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