[管理番号:12016]
性別:女性
年齢:52
病名:乳腺炎
症状:乳房の赤み、痛み、腫れ、浮腫 2度、膿が出ている
投稿日:2024年09月07日
田澤先生
お忙しいところ恐れ入りますが、乳腺炎の症状がなかなか改善しないため質問させていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
5月中旬より乳腺炎の疑いとのことで治療を受けています。
現在3箇所目の病院を受診しておりますが、なかなか回復しない状態です。
1件目:乳房の赤み、腫れ、浮腫、痛み、微熱があり通院。マンモグラフィー、エコー検査を実施し、抗生物質を服薬しましたが痛みがひどいこと、抗生物質が効かず点滴へ変更。
その後、再度抗生物質(セフジニルカプセル)にて治療を開始して一時的に回復。
ただ、病名の確定診断がされないこと(乳腺炎の疑いとしか説明なし)病院の不手際等があり通院をやめてしまいました。
2件目:市区町村の乳ガン検診にて別の病院に通院。
要検査となりましたが、こちらでも診断確定に至らず、乳腺炎の疑いと説明があり、
痛みがあることを伝えても薬の処方はなく、外科的な処置はできないとの説明があり不信感が募り通院をやめてしまいました。
3件目:乳房の痛み、赤み、ほてり、浮腫が続き診断書なく、別の総合病院を受診。
マンモグラフィーを立て続けにしていることから、エコーを実施。
コアニードル生検では病名の確定診断には至らず、マンモトーム生検にて若干の細菌が認められ、乳腺炎と診断を受けました。
抗生物質や鎮痛剤を服用しましたが痛み、赤み、浮腫などが改善しないこと、1度だけコアニードル生検の傷口から1度、乳輪周辺の皮向けした皮膚の薄くなった箇所から1度膿が出ました。
1週間の抗生物質を服薬後にステロイドの処方をお願いしてみましたが、このまま抗生物質での治療を継続するとの回答で現在も抗生物質を服薬しています。
先生のコラムを拝見して私は肉芽腫性乳腺炎ではないか?と思っています。
医師は総合病院では診きれない症状だからセカンドオピニオンを兼ねて、他の病院へ転院することを勧めてきます。
(現在の医師は大学病院から総合病院へ来ている医師です)
1:長くなりましたが、なかなか抗生物質が効かないこと、赤み、痛み、浮腫などの症状はただの乳腺炎なのでしょうか?
肉芽腫性乳腺炎の可能性は考えられますか?
2:総合病院では診きれない症状と言われましたが、この症状は診ることができないほど重篤(特殊)なのでしょうか?
お忙しいところ恐れ入りますがどうぞよろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
1:長くなりましたが、なかなか抗生物質が効かないこと、赤み、痛み、浮腫などの症状はただの乳腺炎なのでしょうか?
肉芽腫性乳腺炎の可能性は考えられますか?
⇒肉芽腫性乳腺炎と断定できます。
2:総合病院では診きれない症状と言われましたが、この症状は診ることができないほど重篤(特殊)なのでしょうか?
⇒単に、それらの医師の経験がないだけです。
私から見れば普通の経過の肉芽腫性乳腺炎です。
1.抗生物質は無効(無菌性の炎症性肉芽です)
2.切開は無意味(傷がつくだけ)
3.ステロイドが有効(経過が長くなる際には、volume reduction目的でMMTEで肉芽を削ったりはします⇒経過がその分早くなります)
因みにプレドニンは(経験の無い医師は無難に?10mgとか5mgで始めますが、これも力不足)
本当に炎症の極期であれば30mg 2週間⇒ 20mg 2週間 など30mgから漸減します。
ご参考に
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/9/17
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質問者様から 【結果・経過2】
田澤先生の回答の通りでした
性別:女
年齢:53
病名:乳腺炎
田澤先生の診察:[診察なし]
田澤先生の手術:[手術なし]
投稿日:2025年5月18日
以前、質問をさせていただき回答をいただきました。
お忙しいところ回答いただき本当にありがとうございました。
質問に記載しました総合病院で見切れないからと転院しましたが、そちらも全く的確な診断に至らず、再度通院していた総合病院で別の医師に診ていただくことにしました。
全医師の診断を覆すわけにはいかなかったのだろうと思いましたが、確定診断は曖昧ではありましたが、症状が結果的に落ち着いてきたのもあり、半年後の再度検診となりました。
経過観察していた右側はしこりも小さくなり安堵していたのですが、次は左胸にしこり、痛み、赤み、膿(通院前に自壊しました)があり、再診予定の医師がその総合病院から別の病院に移られたのを探し出すことができ、受診できました。
右胸はひとまず問題ないようですが、左胸はエコーと触診等から肉芽腫性乳腺炎との診断を受け、ステロイド治療が始まりました。
田澤先生が記載されているプレドニン30mgから治療が無事、スタートし安堵しております。
田澤先生が記載されていたように、前医師の経験不足だったのだと改めて認識できました。
右胸の膿の検査のためにメスを入れる結果になったことは残念ではありますが、田澤先生に質問させていただき回答をいただけた結果や、他の方への回答を拝見できて自分で治療を前向きに取り組めていると感じております。
本当にありがとうございました。
<Q&A結果>
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【結果】の送信は、【質問】として扱わないので
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/9/17
(本日から可能です。)
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