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トリプルネガティブがん

[管理番号:11953]
性別:女性
年齢:52歳
病名:
症状:
投稿日:2024年08月07日

7月の初旬に健康診断でマンモグラフィとエコーをし、右胸側面1センチほどのシコリがあり歪な形と血流もあり、右脇リンパも晴れている。
左側面5ミリ程のシコリありでこちらも小さいが形が良くないと言われ、紹介状をもらい大学病院に受診し、針生検の結果、左のシコリは良性。
右は悪性でリンパからもガン細胞が検出され、サブタイプがトリプルネガティブとの結果でした。
現在エコーでの右のシコリの大きさは1.4センチほどです。この大きさで、リンパに飛んでいるので、遠隔転移があるかのCT検査を本日してくる予定です。
悪性とわかったので、先週の木曜日にMRI検査をし、本日のCTと合わせて結果を聞ける予定です。
まず、遠隔転移がなければステージは2aまたは2bとなるようですが、どちらにせよトリプリネガティブの場合は抗がん剤→手術→抗がん剤の治療になるそうです。
抗がん剤も早くても今月末からしかできないようで、待っている間に進行してしまわないか不安です。
抗がん剤をせず手術が先とはならないのでしょうか?
もし、その手術が可能な場合、田澤先生にお願いができるのか?
ここ一週間ほどからは右の脇に違和感があり、何となく?から手にかけて痺れている感覚があり、どんどん進行しているんじゃないとか不安です。

遠隔転移がある場合はどのような治療方法があるのか知りたいです。

そして、左の良性と言われた結果もとても不安です。
経過観察で大丈夫でしょうか?

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

この大きさで、リンパに飛んでいるので、遠隔転移があるかのCT検査を本日してくる予定
⇒CTは(ほぼ間違いなく)遠隔転移は無いでしょう。(当院なら、患者さん自身が希望しない限り撮影しません。 確率的に異常無いので)

どちらにせよトリプリネガティブの場合は抗がん剤→手術→抗がん剤の治療になる
⇒(トリプルネガティブだからといって)術前抗がん剤をゴリ押しすることに「大変な」違和感があります。

★トリプルネガティブでは術前にしろ術後にしろ抗癌剤が必要ですが、だからといって「術前でないといけない」という理由がありません。
♯無論、腫瘍が大きくて(そのままでは)温存できないが、「術前抗がん剤で小さくして温存」希望の場合は別です。
♯抗癌剤は術前に行っても術後に行っても予後は一緒です。

★★ただし術前抗がん剤として免疫チェックポイント阻害剤(pembrolizumab)を使う場合には、例外となりますが「余程の進行もしくは患者さん自身が強く希望」で無い限り特有の有害事象のリスク(免疫関連事象)を考えれば、少なくとも質問者には当て嵌まらないと考えます。

抗がん剤をせず手術が先とはならないのでしょうか?
⇒無論「手術先行」の方が「術前抗がん剤が必ず効くとは限らない=もしも効果が無かった場合には(その間に)進行して手術不能となってしまうリスク、もしくは遠隔転移が新たに生じるリスク」を避けることができるため最も安全だと思います。

もし、その手術が可能な場合、田澤先生にお願いができるのか?
⇒無論OKです。

ここ一週間ほどからは右の脇に違和感があり、何となく?から手にかけて痺れている感覚があり、どんどん進行しているんじゃないとか不安です。
⇒「脇の違和感」は1000% 腋窩副乳に対するホルモン刺激症状です。
(年齢からしても)そもそも不安定な卵巣が(がん告知の)ストレスでますます不安定となり、ホルモンが正常副乳を刺激する症状です。(手にかけての痺れ症状も典型的です)
★癌とは1000%無関係です。ご安心を。

遠隔転移がある場合はどのような治療方法があるのか知りたいです。
⇒「ほぼ」確率的にありえないので、そんなことを予め考えておく必要ありません。

そして、左の良性と言われた結果もとても不安です。
経過観察で大丈夫でしょうか?

⇒エコーで癌が否定できなければ生検すべきですね(エコーで良性と断定できれば不要です)

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/8/16
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