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術前化学療法で完全奏効とならなかった場合について

[管理番号:11931]
性別:女性
年齢:48
病名:左乳がん
症状:
投稿日:2024年07月23日

はじめまして。
病理結果について心配なことがあり質問させていただきます。
よろしくお願いいたします。

2023年11月
乳がん検診にて石灰化が見つかり針生検を受け、HER2陽性、ホルモン陽性の乳がんと診断されました。
T1cN0M0 ステージ1
グレード3
ki-67→36%

2023年12月より術前抗がん剤療法開始
ドセタキセル+ハーセプチン+パージェタを3週間ごとに4クールと
その後ACを3週間ごとに4クール受けました。

その後全摘手術を受け病理結果が出ました。浸潤がんが2つ(9ミリと5ミリ)と、非浸潤がんも1つ残っており、完全奏効とはなりませんでした。
リンパへの転移はありませんでした。
HER2がマイナスになっていました。

今後はカドサイラを3週間ごとに14回、ノルバデックスの服用を10年、リュープリンの注射を行うことになりました。

心配なことは今後の再発転移についてです。
HER2陽性で完全奏効しなかった場合、予後が良くないと聞きます。
抗HER2薬は再発の可能性を半分にするとのことですが元々のグレードやki-67の数値が高く、浸潤がんが残っていた場合、再発転移の確率はどれくらいになるでしょうか。
また今から何年後くらいまでが確率が高くなりますか。
ホルモン療法をしている10年間にも転移の可能性はありますか。

辛かった抗がん剤治療をしても2つもがんが残っていたことがショックで、肝臓や肺への転移を考えると不安でたまりません。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

HER2陽性で完全奏効しなかった場合、予後が良くないと聞きます。
⇒勘違いです。

抗癌剤は術前にしろ術後にしろ「再発率を下げる」ために行います。
完全緩解はそのうちで「抗癌剤が再発率を下げる効果としては最上」であることを想像させますが、「効果が最上」でなくても(そもそも)抗HER2療法は再発率を半分にするのだから(術前にしろ術後にしろ)「抗HER2療法を行う」ことが重要なのです。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/8/1
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