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センチネルリンパ節生検の必要があるかどうか

[管理番号:11476]
性別:女性
年齢:54
病名:左乳がんステージI
症状:自覚症状は特にありません。表から見て分かるのは一部の皮膚の攣れです。
投稿日:2023年12月08日

こんにちは。
乳がんの疑いで先日検査をしたところ下記のような見立てでした。メインの腫瘍は切りたいと思っているのですが、この検査結果でセンチネルリンパ節生検をやる必要があるのか不安に思っています。
私の場合腋窩リンパ節への転移の疑いは高いでしょうか。数年前に乳がんで手術し腋窩リンパ節郭清を行った友人が酷いリンパ浮腫に苦しんでいて、センチネルリンパ節生検でもその後の浮腫など不具合が出る可能性はゼロではないと思うので、この結果ならほぼリンパ節転移は無いでしょうということだったらセンチネルリンパ節生検はやらないという選択肢もあるかと思っての質問です。
自営業のため術後の浮腫などで不具合が出たらと思うと不安な気持ちです。
また手術は急いだほうがいいでしょうか。仕事が立て込んでおりどのくらい急ぐべきかアドバイスいただければありがたいです。
下記が検査結果です。

【CT】
左乳房12時から1方向にenhanceされる腫瘤。左腋窩レベル1にわずかに目立つリンパ節があるが、内部に脂肪沈着があり、画像的には反応性リンパ節説明が可能。
level2から内胸領域、さらに縦隔リンパ節腫大を認めない。左乳癌術後、明らかな局所再発を認めない。両肺の含気は良好、明らかな肺転移を認めない。小さい点状のdensityがいくつか見えるが炎症性変化あるいはリンパ管装置などをみているものと考える。胸水もない。肝臓転移、胆、膵、脾、両腎に異常所見なし。両副腎腫大なし。腹部から骨盤腔内までリンパ節腫大なし。腹水なし。骨転移所見なし。

【エコー】
左乳房12時方向乳頭から2.3cmに不整形低エコー腫瘤。10.7×7.3x12mm。前方後方境界線断裂、境界部黄エコー像を有す。浸潤ガン所見。カラードプラでは腫瘤内部に流入する血流あり、エラストグラフィでは歪みの低下(Score5、FLR6.24~7.57)。一部皮膚近くに位置しているが明らかな真皮浸潤はなし。腫瘤周囲には策状低エコー、小さな低エコー腫瘤。最も目立つものは腫瘤からやや尾側方向に3.5cm、斜め左右方向に約2.3cm。乳頭までの距離は9.1mm。左腋窩レベル1には複数のやや目立つリンパ節。
一部偏在性腫大するようにみえるものもあるが、対側右腋窩でもリンパ節が目立っており、左右差はあまり認められない。レベル2にも小さく扁平なリンパ節。いずれも正常あるいは反応性変化で説明可能。右乳房に積極的悪性所見なし。右腋窩は上述のようにリンパ節がやや目立つが正常ないし反応性腫大で説明可能。

【MRI】
造影前T1W1で異常信号は認められない。左乳房12時方向抹消に辺縁微細鋸歯状の腫瘤。超早期相からenhanceされ拡散制限は目立たないがTICはfast-plateau~washoutパターンを呈する。浸潤癌初見。大きさは12.7×9.2×11.6mm(頭尾x直交深部x左右)。腫瘤内部はやや不均質。主流派一部で直情の皮膚を強く牽引。MRI上は明らかな皮膚浸潤初見なし。T2WIではperitumoral edema及びprepectoral edemaは認められず明らかなリンパ管侵襲を伴っている初見なし。腫瘤から少し離れた尾側方向には点状のenhancement。いずれも乳管内成分の広がりを見ていると考えられる。病変全体の広がりとしては正面MIP像で左右1.8cmx頭尾3.7cm程度で乳頭までは2.0cmに保たれている。さらにこの点状のソマリのC区域側に点状のソマリが認められるが、こちらは上記病変とは同じ腺葉ではないように見える。非特異的染まりとしても良いかもしれない。左腋窩Level1ではリンパ節がやや目立つが、いずれのそのサイズは小さく、リンパ節門への脂肪沈着も保たれている。MRI上は積極的な転移を疑う・u桴煙ゥは無い。Level2~内胸リンパ節に明らかな腫大は見られない。対側右乳房に明らかな異常はなし。右腋窩に有意なリンパ節腫大はない。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

リンパ節転移は無いでしょうということだったらセンチネルリンパ節生検はやらないという選択肢もあるかと思っての質問
⇒センチネルリンパ節生検は標準術式なので、無論通常は行うべきです。

ただ最終的に「自己責任」の条件付きで省略は許容されます。
手術は常識的に3か月以内がいいと思います。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/12/18
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