[管理番号:11475]
性別:女性
年齢:54
病名:浸潤性乳管ガン
症状:術側3mmしこり
投稿日:2023年12月08日
いつもお世話になっています。
乳がんが局所再発し、今後の治療法についてのご相談になります。
2016年7月 左胸全摘出手術(乳頭は温存)
病理検査結果 リンパ転移なし、ルミナルA
2017年3月 インプラントによる再建手術
全摘手術後はタモキシフェンを毎日服用してましたが、数ヶ月前に乳頭から少し離れたところにしこりを発見し、
生検を行った結果、7年目にして局所再発していることがわかりました。
先月局所麻酔による摘出手術を行い、病理検査の結果が出ました。
浸潤性乳管ガン 硬性型
遠隔転移なし(造影剤CT結果)
size: 3.5x1mm
nuclear grade: 2+1=3, Grade 1
histological grade: 3+2+1=6, Grade II
ER:>90%
PgR:<1%
HER2: 1+
Ki67: 10%
初発のタイプとほぼ同じ結果で、取り残しだろうということでした。
主治医からは今後の治療についてはホルモン治療を引き続き行うが、
タモキシフェンを飲んでいても今回結果的に局所再発したので、
以下の治療を2年すすめられております。
??フェソロデックス
??リュープリン
??ベージニオ
まず、リュープリンについては血液検査の結果、まだ閉経していると
断定できない状況という事で完全に生理が来ない状態にしたいとの理由で追加されてます。
(でも実際生理は1年以上来てないです)
まず、本当にこれらの高額な治療が今の私には必要なのかが、正直よくわかりません。「この治療をしましょう」と主治医から言われた時は、わけもわからずただハイハイと説明を聞いてはいましたが、ベージニオの副作用も、脱毛含み身体への重篤なリスクがあることもわかり、普段普通に仕事をしているものとしては、果たして2年もやっていけるのかという不安しか今はありません。
主治医からは、初期の段階でしこりを見つけられたのはかなりラッキーではあるが、
今は遠隔転移はなくても、身体のどこかにまだ潜んでいる可能性は高いので、遠隔転移させないための治療だと説明されてます。今のタモキシフェンを継続できないかと聞いたところ、タモキシフェンを飲んでいても再発したのだから、と言われてしまいましたが、そういうものなのでしょうか?
乳がんは奥が深く、人それぞれ治療の方法が違うとは思いますが、私のようなタイプはもうこの治療法しかないのでしょうか。身体の調子が悪くなり、お金も毎月かなりの額が飛んで行くことを考えると、ストレスになることは容易に想像でき、いくら将来のためとは言え、ストレスで病気が逆に進行してしまうのでは、と毎日眠れません。
田澤先生からのアドバイスを頂きたく、どうぞ宜しくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
田澤先生からのアドバイスを頂きたく、どうぞ宜しくお願いします。
⇒今回のような局所再発は、所謂(通常の)再発とは異なります。
通常の再発(遠隔転移を主としたもの)であれば、ガイドラインではCDK4/6
inhibitor + hormone therapy (質問者の場合は palbociclib/abemaciclib + letrozole + LH-RHagonist)となります。
ただ局所再発(術後7年しかも3mm!)であれば、当然hormone therapy単独でも許容範囲と(常識的に)なります。
これは医師の好みというよりは、患者さん側の「安心感」で決めるべきものと私は認識しています。
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/12/18
***
質問者様から 【質問2】
局所再発後の治療について
性別:女性
年齢:54
病名:乳がん
症状:発症から7年目、11月に局所再発(3mm)
投稿日:2023年12月18日
田澤先生こんにちは。
以前局所再発について回答頂いた者です。
その節はありがとうございました。
先生からのご回答について、あらためて質問させて下さい。
→今回のような局所再発は、所謂(通常の)再発とは異なります。
「通常の再発とは異なる」、ということですが、通常の再発が主に遠隔転移をさすのであれば、今回の私のような7年後の局所再発は、まだ根治する可能性はあるのでしょうか?(勿論乳がん再発は治療から10年以上経過していても再発する可能性については理解しております)
→通常の再発(遠隔転移を主としたもの)であれば、ガイドラインでは
CDK4/6inhibitor + hormone therapy (質問者の場合は palbociclib/abemaciclib + letrozole + LH-RHagonist)となります。
今回主治医から勧められている治療は、いわゆる(遠隔転移の)ガイドラインの治療法である事がわかりましたが、遠隔転移を今はしていない場合でも遠隔転移の治療を勧めるという事は、芽が見えていないだけで実は遠隔転移の手前である可能性が高いから、という意味になりますか? (それとも将来的な\”予防\”の意味?)
あと、2年間の抗がん薬治療をする場合と、ホルモンセラピー単独治療をする場合では、再再発する確率が全然違ってくるのでしょうか?
→局所再発(術後7年しかも3mm!)であれば、当然hormone therapy単独でも許容範囲と(常識的に)なります。これは医師の好みというよりは、患者さん側の「安心感」で決めるべきものと私は認識しています。
(再再発リスクを下げる意味で)安心したいのであれば抗がん薬治療を受ければいいし、仮にホルモンセラピー単独治療であったとしても、それは乳がん再発における常識的な治療方法の一つで、なんら間違ってはいない、という認識で合ってますか?
お忙しい中大変恐縮ではございますが、どうぞよろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
今回主治医から勧められている治療は、いわゆる(遠隔転移の)ガイドラインの治療法である事がわかりましたが、遠隔転移を今はしていない場合でも遠隔転移の治療を勧めるという事は、芽が見えていないだけで実は遠隔転移の手前である可能性が高いから、という意味になりますか?
⇒私はそう思いますが、「それは私に訊くよりも」直接、主治医に聞きましょう。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/12/26
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