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「必要のない全摘」とは

[管理番号:11296]
性別:女性
年齢:46才
病名:
症状:
投稿日:2023年08月21日

いつもQ&Aを拝見し、参考にさせていただいております。
ありがとうございます。

・マンモトーム生検により、右胸非浸潤性乳管がん
・術前精密検査(MRI、エコー)を終え、右胸の別の場所に1カ所、左胸にも1カ所怪しい影があるため、バネ式生検で病理検査→結果待ち
・日程仮押さえで9月に手術予定

まだすべての結果が出そろっていませんし、選択肢があるかも分からない状況ですが、
両胸ともなると、再建も含めて自分の中での希望を整理したいと思い、質問させていただきます。

温存か全摘かを調べている中で、「必要のない全摘は避けるべき」という記述がありました。
非浸潤の場合は全摘で(ほぼ)根治である中、患者さんの希望ではなく、
乳腺外科医から見て「必要のない全摘」とはどんなものが考えられるのでしょうか。

主治医から「温存可能です」と言われたら、
素直に温存+放射線、少なくとも乳頭乳輪温存乳房切除の選択肢も考慮すべきなのか迷っています。

お忙しいところ申し訳ありません。
ご回答お待ちしております。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

乳腺外科医から見て「必要のない全摘」とはどんなものが考えられるのでしょうか。
⇒そんなものはありません。

癌の確定診断がついていれば、(どんなに限局していても)患者さん自身の価値観で選択すればいいのです。

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/8/31
***

質問者様から 【質問2】

微小浸潤がんのホルモン治療について
性別:女性
年齢:46歳
病名:
症状:
投稿日:2023年09月20日

先日はご回答ありがとうございました。

追加で受けた生検の結果、両胸とも良性ではありましたが、
確定診断されていた右胸に関しては、画像診断で他にもパラパラと怪しいものが見受けられること、
また田澤先生のコメントに背中を押していただき、右胸全摘手術を受けました。

先日病理検査の結果が出たのですが、0.9㎜の微小浸潤ありでした。
当初の非浸潤性ステージ0で確定、全摘で根治を願っていたので、とても残念です。

HER2も陽性でしたが腫瘍径が小さいこともあり、
今後はタモキシフェン5年間という治療となりました。

左側の予防や予後の安心と、お金がかかること、副作用があるかもしれないという
デメリットを天秤にかけると、やはりホルモン治療はやっておくべきでしょうか。
無治療の選択肢は提案されませんでした。

他のQ&Aでも拝見しましたが、
”「微小浸潤で全摘」は「限り無く根治」”との記載もあり、
ホルモン治療が必須の考えについてご意見いただけますと幸いです。

お忙しい中申し訳ありません。
どうぞよろしくお願いいたします。

【病理検査結果(一部)】
腫瘍径:0.9×0.4mm、腫瘍径 in situ ca含む:10×9㎜
組織学的グレードⅡ
ER:Score 3b
PgR:Score 3b
HER2:Score 3
Ki-67:33.0%
波及度:g
in situ ca+、EIC+、comedo+
篩状や充実性の乳管内癌巣(コメド壊死+)が広がる中に、小さな策状の
間質浸潤巣を複数認めました。微小浸潤癌とみなされます。背景に硬化性腺症あり。
センチネルリンパ節、切除断端、いずれも陰性です

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

左側の予防や予後の安心と、お金がかかること、副作用があるかもしれないという
デメリットを天秤にかけると、やはりホルモン治療はやっておくべきでしょうか。

⇒微小浸潤で(私が)ホルモン療法を勧めることは決してありません。
ご参考に

★「でも、主治医が…」的な追加質問はお控えください。(主治医が何と言おうと私
の回答に変更は無いので)

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/9/28
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