[管理番号:11230]
性別:女性
年齢:46
病名:乳がん 非浸潤がん
症状:
投稿日:2023年7月18日
はじめまして。
お忙しい中大変恐縮ですが、田澤先生であればどの様にご判断されるのかご教示いただきたく、質問させていただきます。
検診で石灰化を指摘され、マンモトーム生検の結果、非浸潤乳がんと診断されました。
MRIで病変範囲は1.5cm程であるとのことでした。
1週間程前に乳房温存手術・センチネルリンパ生検を行いました。
センチネルリンパ生検はリンパ転移なしとのことでした。
採取した細胞の病理検査の結果が、1ヶ月程で出る予定です。
主治医からは、その結果が出次第、今後放射線治療を行うとの話でした。
私は非浸潤乳がんの場合、温存手術と放射線治療は確実にセットであると認識していたのですが。
偶然にも友人が私よりも3ヶ月程前に非浸潤乳がんが見つかり、温存手術を受け、そちらの主治医の判断では放射線治療は行わなくてもよいけれどどうしますか?と聞かれ、結果温存手術のみで治療終了となったとの話を聞きました。
そこで、シルバースタイン再発スコアと言う判断基準が病院によっては採用されていることを知りました。
私が今通院している病院では、このスコアによる放射線治療の要否の判断は行っていない様なのです。
(主治医があまりに忙しそうだったので、入院中に話しやすい看護師さんに聞きました。)
温存手術ですと温存した乳房内に、画像診断では映らない微細ながん細胞が残っている可能性があるため放射線治療を行うと言うことも理解は出来るのですが、
一度放射線治療をした箇所は今後2度と放射線を当てる治療は出来ないと言うことを知り、万一の再発があると…と言うことも考えてしまいます。
(出来ることなら放射線治療を省いた方が良いのではないか、と考えてしまいます。)
田澤先生は、このスコアによる放射線治療の要否のご判断はしていらっしゃいますか?
また、ステージ0(非浸潤)の乳がんで乳房温存手術を行った場合、
その後はやはり放射線治療(25回もしくは16回)を行わなければいけないのでしょうか?
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
田澤先生は、このスコアによる放射線治療の要否のご判断はしていらっしゃいますか?
⇒していません。(標準ではありません)
また、ステージ0(非浸潤)の乳がんで乳房温存手術を行った場合、
その後はやはり放射線治療(25回もしくは16回)を行わなければいけないのでしょうか?
⇒少々、勘違いされているようですね。
温存術後の照射については、「浸潤・非浸潤」は無関係です。
あくまでも「拡がり」と「マージンの大きさ」が重要となります。
私が「例外的に」温存術後照射を省略しているケースは
①「術前組織診で癌病巣が取りきれていた(ほど癌の拡がりが狭い)」+②「マージンが十分に大きい」
特に①が重要ですが、(術前組織診で完全に取りきれていなくても)病巣の拡がりが5mm以下であれば十分検討の対象だと思います。
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/7/27
***