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浸潤径5ミリの術後治療について

[管理番号:10936]
性別:女性
年齢:47
病名:浸潤性乳癌
症状:しこり
投稿日:2023年2月22日

現在47才既婚出産歴なし。

母親も乳癌でルミナルAステージ1にて術後ホルモン治療中

術前エコー15×7ミリ
左 Ductal carcinoma
ER 30% 3+1=4
PgR 0% 0+0=0
ブラカ遺伝子陰性

全摘術後病理
左 invasive ductal carcinoma
ER 1%未満 1+1=2
PgR 0% 0+0=0
HER2 スコア 0
Ki67 90%
組織グレードⅢ3+2+3=8
約15ミリ大腫瘍 病変の大部分で非浸潤性病変。
病変周囲に高度なリンパ球浸潤をともなっており、浸潤の評価が困難な領域を認める。
少なくとも5×3ミリの範囲で、胞巣辺縁が不正となっている領域を認め、同部位は浸潤を伴っていると考える。
腫瘍では大型の核を有する異形乳管上皮が浸潤性、索状増殖。
センチネルリンパ節に転移はなし
との評価で、主治医からは標準治療では5ミリ以下は無治療だから何もしなくていいと思うけど、治療を勧める医師もいるかもしれませんと言われどうすればいいのか分かりません。

トリプルネガティブだから
治療するなら強い抗がん剤をしないといけないと言われて迷っています。

先生ならどのような診断治療をしますか?
抗がん剤?無治療?など

よろしくお願いします。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

先生ならどのような診断治療をしますか?
抗がん剤?無治療?など

⇒無治療です。

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/3/6
***

質問者様から 【質問2】

病理所見の見方
性別:女性
年齢:47
病名:乳癌
症状:
投稿日:2023年3月7日

浸潤径5ミリの術後治療について
[管理番号:10936]
2度目の質問です。
よろしくお願いします

術前エコー15×7ミリ
左 Ductal carcinoma
ER 30% 3+1=4
PgR 0% 0+0=0

全摘術後病理
左 invasive ductal carcinoma
ER 1%未満 1+1=2
PgR 0% 0+0=0
HER2 スコア 0
Ki67 90%
組織グレードⅢ3+2+3=8
約15ミリ大腫瘍 病変の大部分で非浸潤性病変。

病変周囲に高度なリンパ球浸潤をともなっており、浸潤の評価が困難な領域を認める。

少なくとも5×3ミリの範囲で、胞巣辺縁が
不正となっている領域を認め、同部位は浸潤を伴っていると考える。

腫瘍では大型の核を有する異形乳管上皮が浸潤性、索状増殖。

センチネルリンパ節に転移はなし

①術前の針生検でER30%で弱陽性、術後ER1%未満で陰性とありますが、1つの腫瘍にサブタイプの違う腫瘍が混在しているということですか?これはよくある事なのですか?
②「病変周囲に高度なリンパ球浸潤をともなっており」とありますが、この所見にはどんな意味がありますか?今後の治療予後に影響を与えるものでしょうか?
3「浸潤の評価が困難な領域を認める」
この領域は浸潤、浸潤径を考える際にどう扱うのですか?(浸潤径に含めなくてもいいのですか?)

よろしくお願いします。

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

①術前の針生検でER30%で弱陽性、術後ER1%未満で陰性とありますが、1つの腫瘍にサブタイプの違う腫瘍が混在しているということですか?これはよくある事なのですか?
⇒それほど珍しい事ではありません。

実際には「混在しているのか?」それとも「術後の標本の状態が悪くて染色性が弱いだけ」なのかは、これだけでは判断できません。

②「病変周囲に高度なリンパ球浸潤をともなっており」とありますが、この所見には
どんな意味がありますか?今後の治療予後に影響を与えるものでしょうか?

⇒現在の考え方を以下にコピペします。

腫瘍浸潤リンパ球(TIL)は浸潤性乳癌において、病気の経過や治療の効果を予測する因子となりうることが報告されており、腫瘍増殖に対する免疫反応であることが知られており、トリプルネガティブ乳癌においては TIL が多い場合は病気の見通しが
良いことが報告

3
「浸潤の評価が困難な領域を認める」
この領域は浸潤、浸潤径を考える際にどう扱うのですか?(浸潤径に含めなくてもいいのですか?)

⇒no countです。

細かいことをきにしすぎないようにしましょう!

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/3/17
***