[管理番号:10513]
性別:女性
年齢:40
病名:乳がん局所再発
症状:
投稿日:2022年8月16日
2018年8月左胸に粘液癌が判明、11月に全摘手術リンパ節転移なし、オリコンDXの結果スコア8再発率3%だったため抗がん剤はせず、リュープリンとタモシキフェンのホルモン療法を行ってきました。
今年41歳になりますが、今年6月中旬のCT検査で同胸局所再発が分かり、7月半ばに手術し、先週術後1ヶ月の診察をうけたところです。
医師の言うことが二転三転し戸惑っております。
①ホルモン療法について
手術前は再発したということは薬がきいてないので別の薬に変える主旨の話でしたが、先週は閉経前のため他に使える薬はない。
今まで通りリュープリンとタモシキフェンでいく
→本当に他に薬はなく、これが妥当なのでしょうか。
?放射線治療について
手術前は放射線はやらないという話でしたが、
術後やったほうが良いと話が変わりました。
期間も2~3週間といわれて放射線科に行ったところ全摘は一律6週間といわれました。
→全摘後局所再発なので再発リスクが高いのは理解していますが、6週間の放射線治療を行うのは妥当なのでしょうか
③CT検査結果後の生検したあたりから、腕の指のしびれ(場所は日による)や肘より上腕の違和感(ピリピリする感じ)、最初は左腕だけでしたが術後には右腕にも軽いながら症状あり。
背中の痛みや凝りのような違和感(最初は左の肩甲骨の下が凝っている感じでしたが徐々に背骨の真中付近などが時々ピリッと痛むように広がっている感じ)、左側の首の違和感(ずっと凝って張っているよう感じ)
というような症状があります。
→6月のCT検査では異常はなかったのですが、転移の可能性がありますでしょうか。
10月下旬までCT検査の予定はありません
→万一転移だったとしてもこのような状態で放射線治療をやって悪影響などはないでしょうか
どうぞよろしくお願いいたします
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
「①ホルモン療法について
手術前は再発したということは薬がきいてないので別の薬に変える主旨の話でしたが、先週は閉経前のため他に使える薬はない。
今まで通りリュープリンとタモシキフェンでいく
→本当に他に薬はなく、これが妥当なのでしょうか。」
⇒閉経前なのでホルモン療法の継続であれば、そのようになります。
★ただし、「局所」再発といえど、乳癌「再発」治療として捉えれば、薬物療法としては(anthracycline, taxane以外のあらゆる)抗がん剤も分子標的薬も適応となります。
質問者自身が(局所再発ではあるが)「最善の治療をしたい」と考えれば、(上記のように)抗がん剤も分子標的薬(CDK4/6inhibitor)も選択できます。
★★因みにこのような場面で私が提案することが多いのはCDK4/6inhibitorです。
閉経前であれば、palbociclib+letrozole+LH-RHagonistを提案しています。(ご参考に)
?放射線治療について
手術前は放射線はやらないという話でしたが、術後やったほうが良いと話が変わりました。
期間も2~3週間といわれて放射線科に行ったところ全摘は一律6週間といわれました。
⇒放射線照射は(もしも薬物療法で最善を尽くすのであれば)当然これもやるべきです。
→全摘後局所再発なので再発リスクが高いのは理解していますが、6週間の放射線治療を行うのは妥当なのでしょうか
⇒期間は「放射線科医」にお任せすべきです(乳腺外科医の意見ではなく)
③CT検査結果後の生検したあたりから、腕の指のしびれ(場所は日による)や肘より上腕の違和感(ピリピリする感じ)、最初は左腕だけでしたが術後には右腕にも軽いながら症状あり。
背中の痛みや凝りのような違和感(最初は左の肩甲骨の下が凝っている感じでしたが徐々に背骨の真中付近などが時々ピリッと痛むように広がっている感じ)、左側の首の違和感(ずっと凝って張っているよう感じ)
というような症状があります。
⇒これは、(この乳がんプラザを本気で読む気があれば)卵巣が不安定となって起こるホルモン刺激症状であることは「一瞬」で気付く筈です。
この機会に「今週のコラム」に取り挙げます。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/8/29
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