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ホルモン治療ほかについて

[管理番号:10406]
性別:女性
年齢:38
病名:乳がん(粘液がん)
症状:
投稿日:2022年6月30日

こんにちは。
いつも拝見しております。

この度、乳がんと仮診断されました。
来週、針生検の結果にてタイプ等が確定される状況ですが、今後の治療の参考にしたく、お伺いします。
特に、手術後のホルモン治療については、ある程度納得した上で治療を受けたいと考えています。

●これまでの検査
細胞診、マンモ、エコー、造影剤MRI、針生検(結果待ち)

●これまでの診断
粘液がんの可能性大、腫瘍8mm

質問
①乳房温存(部分切除)を検討したいのです。
全摘と部分切除で再発率の違いが有るのは理解できますが、生存率は変わらないとネットではみかけます。
この、生存率は変わらないという点の解説をお願いします。

そもそも見解が異なる場合は先生のお考えをお示し下さい。

②ホルモン治療は、乳がん細胞の成長を遅らせるもので根治する治療ではないと理解してますが、合ってますか。
(薬を10年で止めても再発はする)

③また、微量ながん細胞があった場合、ホルモン治療により遠隔転移が抑えられるという効果はありますか。

④妊娠など年齢的にホルモン治療を受けるメリットは何かを考えています。
粘液がん(想定)なので、浸潤してると思いますが例えば全摘後で、ホルモン治療をしない場合と10年ホルモン治療した場合で大きな差はあるのでしょうか。

私の想定では、再発する年齢に10年から15年差が生じるかとは思います(これが寿命の差につながるもしれませんが)。
乳がん以外のメリットもあれば、教えて下さい。

不安からか長期の人生を考えた時に、10年から20年タームでも再発するのであれば、手前の若い年代ではホルモン治療フリーで、再発後に治療に専念する方がQOLが高いのでは、とまで思ってきています。

(早期発見が前提ですが…)

長々と失礼しました。
どうぞ、よろしくお願いします。

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。
文章全体からは、ネットの情報過多から「頭でっかち(考えすぎ)」となっているように(私には)思えるので、私の回答を冷静に参考にしてください。

①乳房温存(部分切除)を検討したいのです。
全摘と部分切除で再発率の違いが有るのは理解できますが、生存率は変わらないとネットではみかけます。
この、生存率は変わらないという点の解説をお願いします。

⇒まずは再発率を「局所」再発率と「遠隔転移」再発率に明確に分けることをお勧めします。(そうしないと、誤解の素となります)

「局所」再発率=A「乳房内再発率」+B「領域リンパ節再発率」となります。

 A乳房内再発率 温存手術では温存乳房内再発として(術後照射を前提としても)10年で5%程度あります。
           これに対し全摘手術では乳房内再発は0%です。(乳房が無いのだから当然)

 B領域リンパ節再発率 これは温存でも全摘でも全く一緒
 ★ 局所再発率は①で差がでる つまり温存術の方が局所再発率は高い

「遠隔転移」再発率
 ★★ 遠隔転移再発率は温存術も全摘も一緒

生存率は(局所再発率とは無関係で)遠隔転移再発率と関係するので、温存術も全摘も同じなのです。

ここで質問者は乳房内再発に差があるのに、それは生存率に無関係なのか?と疑問を持つかもしれません。
 しかし実際は 温存術でも(乳房内再発の時点で)全摘すれば、最初から全摘した場合と変わらないのです。

②ホルモン治療は、乳がん細胞の成長を遅らせるもので根治する治療
ではないと理解してますが、合ってますか。
(薬を10年で止めても再発はする)

⇒「大きな」誤り!
★★★抗癌剤同様に、「再発率を実際に」下げます。

③また、微量ながん細胞があった場合、ホルモン治療により遠隔転移が抑えられるという効果はありますか。
⇒その通り(上記★★★)

④妊娠など年齢的にホルモン治療を受けるメリットは何かを考えています。
粘液がん(想定)なので、浸潤してると思いますが例えば全摘後で、ホルモン治療をしない場合と10年ホルモン治療した場合で大きな差はあるのでしょうか。

⇒無論あります。(★★★参照)
だから推奨されるのです。

不安からか長期の人生を考えた時に、10年から20年タームでも再発するのであれば、手前の若い年代ではホルモン治療フリーで、再発後に治療に専念する方がQOLが高いのでは、とまで思ってきています。
⇒全くの誤り(★★★を理解しましょう)

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/7/8
***

質問者様から 【質問2】

サブタイプについて
性別:女性
年齢:36
病名:乳がん(粘液がん)
症状:ルミナル
投稿日:2022年7月13日

以前はご回答ありがとうございます。
ホルモン治療はしっかりと受けます。

手術前検査の結果、腫瘍8ミリ、転移なし、MRI広がり見られないことから、温存療法(部分摘出)となりました。

治療方針は手術後の病理検査に基づくと理解してますが、手術前針生検結果でお伺いします。
her2(FISH)
シグナル比1.1
her2平均コピー 4.2
er10%以上
Pgr10%以上
のため、ホルモン治療がよくきく。
抗癌剤治療はいらないと思うと言われました。

この判定について、先生のご意見を伺いたいです。

よろしくお願いします。

田澤先生から 【回答2】

こんにちは田澤です。

治療方針は手術後の病理検査に基づくと理解してます
⇒理解しているのであれば…
 手術病理が出るまで「焦らずに」待ちましょう。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/7/22
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