[管理番号:10384]
性別:女性
年齢:42
病名:乳癌
症状:
投稿日:2022年6月21日
右乳房全摘、同時再建
浸潤性乳管癌、硬性型 9㎜×7㎜(浸潤部)
周囲にDCIS広がり3.3cm×2.5cm
断端陰性 リンパ節転移なし
ステージⅠ
ER+ 90%以上 PgR+ 90%以上
HER2スコア 3+
ki67 60%
核グレード 1(核異型スコア2点+核分裂像スコア1点)
今年3月に乳癌発覚し、4月に手術をしました。
不妊治療中の乳癌発覚だったので、とても迷いましたが術後すぐに癌治療はせず、受精卵の凍結を行いました。
やっとこれから乳癌の治療に入るのですが、主治医の先生は、ホルモン療法がとても効くタイプなのでホルモン療法(TAM5年+LHRHa2年)とトラスツマブだけで良いとの事でした。
どうしても心配なら飲み薬の抗がん剤を追加しましょうとおっしゃるのですが、乳癌プラザさんで学んだ、今の私の状況での抗HER2療法はタキサン系の抗がん剤とトラスツマブのはず。
その旨を主治医に伝えたところ、その通りだが、抗がん剤を使っても再発率が数%しか変わらない事や、今後の妊娠への体のリスクを考えて抗がん剤をあえて勧めないと言われました。
とても親身で寄り添ってくれる印象の主治医なので。
かえって色々と言いづらくなってしまいました。
私としては2年間癌治療、休薬し妊娠出産チャレンジ、その後ホルモン治療再開したいと思ってます。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
ホルモン療法
(TAM5年+LHRHa2年)とトラスツマブだけで良い
⇒このQAでも実に「しばしば」登場する誤った考えです。
坑HER2療法は「trastuzumab+抗がん剤」なのです。
Trastuzumab+抗がん剤(この場合は質問者のいうように「taxane」)が唯一の選択肢です。
受精卵凍結しているのだから、安心してweekly paclitaxel + trastuzumab もしくは
TC + trastuzumab を行いましょう。
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/7/1
***
質問者様から 【質問2】
ホルモン陽性her2陽性乳癌治療と妊娠
性別:女性
年齢:42
病名:右乳癌
症状:
投稿日:2022年7月1日
先生お忙しい中、回答ありがとうございました。
その後主治医に抗がん剤を追加してほしい事を伝えたのですが、
TAM5年+LHRHa2年とTrastuzumabだけでいい。
こんなに小さい癌に抗がん剤は必要ない。
やらない。
と言われてしまい話が平行線なので
セカンドオピニオンに行く事になりました。
そこで田澤先生にお答えいただきたいのですが、
確かに私の癌は9㎜×7㎜と小さかったのですが、
ER+ 90%以上、PgR+ 90%以上でki67 60%と高値でした。
私としては遠隔転移が怖いです。
ホルモン療法とあわせて抗HER2療法
(Trastuzumab+抗がん剤)をする事で転移の確率が下がるのならやりたいと思うのですが、
①私のような5㎜以上1cm未満の小さな癌は抗HER2療法する事でどの位転移の確率が下がるのでしょうか?
②田澤先生なら私に抗HER2療法を勧めますか?
③ホルモン療法はどの薬をどの位の長さ勧めますか?
④不妊治療をしたいのでホルモン療法を途中で一度中断したいのですが、どのタイミングでの中断を勧めますか?
長くなり申し訳ありません。
先生どうぞ宜しくお願い致します。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは田澤です。
主治医が何を言おうと私の回答に変更はありません。
抗HER2療法は「必ず」抗がん剤と併用であり、trastuzumab単独には全くエビデ
ンスがありません。
抗HER2療法は再発率を半分にします。
ホルモン療法はまずは5年行い、(5年の時点で)そのまま継続するのか?考えま
しょう。(今から5年先を想像するなどナンセンス!)
ご参考に。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/7/11
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