[管理番号:10143]
性別:女性
年齢:42
病名:浸潤性小葉癌 ステージ2a
症状:
投稿日:2022年3月10日
乳癌と診断されてから、田澤先生のコラムを拝見させて頂いております。
2月初旬に手術を終え、病理診断結果そのまま載せています。
左乳腺(AC領域)
20×10×40mm pT2
IDC scirrhous typeとILC鑑別のため、免疫染色E-cadherinを施行しましたが、浸潤している腫瘍細胞の大部分は陰性。
ILCと判断します。
核異型度は核異型は軽度score2、核分裂像の数は6個未満/10HPFs(対物SWH10×26.5)でscore1で、nuclear grade1です。
浸潤は一部脂肪織に及んでいます。
乳管内進展は軽度です。
脈管侵襲に関しては、リンパ管侵襲、静脈侵襲は明らかなものは見られません。
切除断端は陰性。
センチネルリンパ節には転移は認められません(0/3)。
ER 5(PS)+3(IS)=8(TS)
J-score=3b 90%以上
P g R 5(PS)+3(IS)=8(TS)
J-score=3b 90%以上
HER2 1+ 陰性
K i-67 約10%
主治医の先生は、
「性格はおとなしいね、ただ、ちょっと大きかったね、、」
「ルミナルA、ホルモン治療でいいと思う。
もし、抗がん剤もやりたい言うならやれるけど、パーセンテージはそんな変わらない」とおっしゃっていました。
私はその、「ただ、、」という言葉に引っかかってしまい、予後や再発のことを考えると、未来が恐怖でたまりません。
6年近く不妊治療をし、2人の子供に恵まれ、生きたいんです。
今の幸せな生活をまだまだ生きたい。
問1 リンパ節に転移なしの腫瘍4cmは、リンパ節に転移ありの2cm以下と“ステージ2a”で同じですが、リンパ節に転移ありと身体の状態は同じなのですか?
問2 横長4cmという大きさは、今後ものすごく影響していくのですか?
問3 今、オンコタイプDXの結果待ちなのですが(再発率や子供のことを考えて遺伝子検査を依頼)、抗がん剤をした方が良いとなれば、するべきですよね?
選択肢は私にあるのですが、やはり抵抗はあり、結果待ちの間、ずっと考えてしまっています。
病理結果からは、主治医の先生と同じく、田澤先生も、ルミナールAの治療を診断されますか?
問4 7年間ずっと乳がん検診をしてきて、右胸 良性の石灰化をずっと経過観察してきました。
もちろん両胸検診してきました。
そして今回、想定外の左胸に乳癌が見つかりました。
自分でしこりに気づくこともできず、横長4cmにまで大きくなっていました。
先生のブログで、小葉癌については全部拝見させて頂いています。
私の年齢も含めこれら診断結果から、田澤先生だったら、治療方法、予後、再発など、
どういった診断をされますか?
どうしたら再発しないのか、どうしたら長く生きられるのか、、そればかり考えてしまい、お医者さんは予言者ではないですが、他の先生の診断も伺いたく、ご質問させて頂きました。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
現在OncotypeDX(無償提供プログラム)待ちなのですよね?
Ki67から判断すれば、「かなりの確率で」low riskとなるのでホルモン療法単独となるでしょう。
★無論、OncotypeDXの結果に「単純に」従えばいいのです。(考えすぎはよくありませんよ_!)
ご参考に。
質問者様から 【質問2 】
オンコタイプDXの結果
性別:女性
年齢:42
病名:浸潤性小葉癌
症状:
投稿日:2022年3月18日
先日はありがとうございました。
主治医の先生以外の先生のお考えを伺うことができ、日々不安の中、少し気持ちが落ち着きました。
オンコタイプDXの結果がでました。
再発スコアRS 19
9年遠隔再発率 6%
上乗せ効果 <1%
定量的単一遺伝子スコア
9.1ER陽性
7.7PR陽性
9.7HER2陰性
でした。
主治医の先生は、RS16-20内に入るけれども、ホルモン単独でいいと思うよ。
とおっしゃっていました。
再発スコア 19 という数字が、せめてRS11-15
寄りであれば、すんなりホルモン単独でと自分自身が納得できると思うのですが、
次のRS21-25(上乗せ効果~6.5%)にとても近く、先生がそうおっしゃっていても抗がん剤を自分は選択するべきなのかとても悩んでいます。
出来ることならしたくはありません。
①田澤先生でしたら、この結果からどう判断されますか?
②スコア1の範囲はどれくらいあるのですか?19と21は、どれくらいの差の違いがあるのですか?
③再発スコア19となったのは、やはり腫瘍4cmもあったからですか?
④同じ4cmでも、浸潤性小葉癌と乳管癌では再発や予後への影響の違いはあるのですか?
⑤4cmの浸潤性小葉癌は、再発や予後にかなり影響していきますか?
⑥私の場合、浸潤性小葉癌ということ、腫瘍4cmということが、やはりネックな部分なのでしょうか?
⑥遺伝子スコアから、母親、姉妹、娘に関係していきますか?
お忙しい中、診て頂きありがとうございます。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは田澤です。
「今週のコラム269回目」を是非、熟読してください。
以下抜粋
化学療法推進派
pN0
閉経前では RS 21- 抗癌剤推奨
閉経後では RS26- 抗癌剤推奨
pN1
閉経前では 全例 抗癌剤推奨
閉経後では RS26- 抗癌剤推奨
閉経前と閉経後の違いは「卵巣抑制にあるはず」派 (私も)
pN0
閉経前では RS 21- 25 TAM+LH-RHagonist RS 25 抗癌剤推奨
閉経後では RS26- 抗癌剤推奨
pN1
閉経前では RS -25 TAM+LH-RHagonist RS26- 抗癌剤推奨
閉経後では RS26- 抗癌剤推奨
★質問者は「閉経前、リンパ節転移無」なのだからtamoxifen単独となります。(ご参考に)
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/3/29
***
質問者様から 【質問3 】
浸潤性小葉癌 4cm 治療方針 予後 再発
性別:女性
年齢:42
病名:浸潤性小葉癌
症状:
投稿日:2022年3月29日
主治医のお考えと田澤先生のご回答熟読し、4cmと小葉癌ということがとても引っかかっていましたが、ホルモン治療単独で大丈夫なんだと思ったあとに、腫瘍内科の先生とお話しすることになり、その内容が、
腫瘍4cmという結果が、9年遠隔再発率の6%に入る確率の方が高い可能性がある。
抗がん剤(TC治療3ヶ月)やった方が良いんじゃないか。
抗がん剤をやれば、6%→3%には下がるんじゃないか。
50歳に近ければまた話しは違ってくるのだけれど、42歳ということと、お子さんがまだ小さいのもあるし、やるだけのことはやってみてもいいんじゃないか。
とおっしゃっていました。
実際、オンコタイプDXに従うと、抗がん剤は全く無意味の範囲でもなく、19という次の範囲寄りのRSスコア。
主治医の先生も腫瘍内科の先生も、おっしゃっていることは同じで、そもそも低く出た
(6%)に対して、抗がん剤やったとしても「わずかな成果の可能性」をどう捉えるか、
私自身の選択になり、また悩んでしまいました。
田澤先生は、TC治療は、やって無意味なことはない、とは思われますか?
ルミナルAでも、腫瘍経の大きさ、年齢を考えると、やるのも選択肢に入ると思われますか?
小葉癌自体、抗がん剤が効きにくいと、ネットで目にしたのですが、やってみる意味は
十分ある、とお考えになりますか?
田澤先生から 【回答3】
こんにちは田澤です。
私の回答は(主治医が、どんな意見を言おうとも)
前回と変更ありません。
(以下、前回のコピペ)
★質問者は「閉経前、リンパ節転移無」なのだからtamoxifen単独となります。(ご参考に)
これ以上、同じ質問はしないように(厳に)お願いします。
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/4/6
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