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ルミナルタイプについて

[管理番号:10110]
性別:女性
年齢:41
病名:浸潤性乳管がん
症状:右乳房部分切除 リンパ郭清
投稿日:2022年2月24日

いつも読んで勉強させていただいています。

ルミナルタイプについて教えてください。

ki値が10%のルミナルaタイプの場合、抗がん剤は効果がないとのこと。

それでもリンパ節転移4個以上であれば抗がん剤を、とのことですが、
どのように理解すべきなのでしょうか。

抗がん剤の効果の出ないタイプのがんでも、リンパに多数あることで、全身への手当てが必要となるから、効果はあまり期待できないが、抗がん剤で対処する。
ということでしょうか。

それとも、リンパ転移4個以上だと、ルミナルaにみえてもルミナルbの可能性があるから抗がん剤を、ということでしょうか。

決まった治療であることはわかるのですが、抗がん剤の効果が期待できないルミナルa であれば、リンパ転移が多数あっても、放射線+ホルモン治療でいい、ということになるのでは?と考えますが、そうではないのでしょうか。

次元の低い質問かと思うのですが、なかなか理解できずモヤモヤしてます。

 

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。

こう考えればご理解いただけるでしょう。

例えば「リンパ節転移なし(pN0)」と「リンパ節転移4個以上(pN2)」の違いは何?
それは「ステージ」です。
もしも腫瘍径が2cm以下なら前者がステージ1であり後者がステージ3Aとなります。

それではステージの違いは「何を表す?」
それは「再発率」です。

例えば抗がん剤を行うことにより再発率を2割減らすとしたら…
ステージ1の場合は再発率は10%⇒8%
ステージ3Aの場合は再発率は30%⇒24%

つまり前者の場合には「僅か2%なら抗がん剤は必要なし」となりますが、後者であれば「6%下げるのであれば抗がん剤すべき」となるのです。