[管理番号:9917]
性別:女性
年齢:31
病名:乳がん、リンパ節転移
症状:胸と脇の下と鎖骨上のしこり
投稿日:2021年12月1日
田澤先生、こんにちは。
お忙しい中、当方の問い合わせに目を通してくださりありがとうございます。
以下、当方の状況です。
先月11月上旬に、左脇の下の異物感を認識し(後から考えると自身の脇に対して以前から違和感はあったのですが、病気と疑っておりませんでした)
(脇の下のしこりだけに着目すると2年弱前に自己触診にて「?」と思った時期もあったため、今現在とてもとても後悔しております。
年齢による確率や胸の方には全く違和感がなかったため、様子見してしまいました)
近所の外科(乳腺専門医ではない)を受診。
エコーやCTから悪性疑いで、当日に乳房しこりと脇の下しこりの2カ所を生検。
10日後に電話にて乳がん告知。
その時点で、(乳腺専門医じゃない医者の元で乳がん治療はありえない)と考え、
最寄り大学病院へ転院希望。
(転院先には乳腺専門医指導医の1名有り)
電話にて生検の結果のサブタイプや転移範囲をざっくり教えてもらいました。
11月中旬に大学病院を受診し、各種検査をちょこちょことしつつ、治療方針決定待ちの状態です。
(待ちの状態で精神不安定やそれによる吐き気が時折あり精神科受診も検討しております)
今の主治医は、情報がまとまってから患者に現状を話したいタイプらしく、
病気の進行状況や治療方針をポツポツしか話してくれません。
今、私がわかっていることは、
生検結果でホルモン陰性HER2陽性の乳がんであること。
乳房のしこりは、1.7センチぐらいとのこと。
乳がんの位置は、左乳房下部で乳頭が近めのため、造影MRIの結果次第で全摘手術の適応になること。
前病院の医者曰く、脇の下も転移だった。
鎖骨上のリンパ位置まで転移ありそう。
(現在では、自分で鎖骨の窪みを触るとゴロっと触れるものがわかり、とても嫌な気持ちです)
現主治医の話し方的に、遠隔転移は無さそう?で手術が先行そう?
な雰囲気です。
現大学病院の治療方針も出てない中、このような問い合わせで申し訳ありません。
一部、たらればとなります。
そのような状況でこちらのサイトのQ &Aを拝見していてお伺いしたいことが出てきました。
①手術先行→抗がん剤治療の間に、取り残された鎖骨上リンパの転移がグングンと悪さするかもしれないことはしょうがないことなのでしょうか。
左脇の下の腫れは前医者曰く、「3つほどエコーで見え、最大2センチのものがあった」とのこと。
そこから、たった1ヶ月で明らかに膨張してるようで(自分で触っても、これはすぐに病院!と思うレベルの異物感になりました)、さっさと体内から無くなって欲しいですが、鎖骨上は手術では取れないわけですし気になっております。
②待機してる間に、こちらのサイトで勉強させていただき、放射線治療の重要さを理解しました。
もしも、鎖骨上の部分が抗がん剤で寛解した場合、
その部位の放射線治療は予防照射なのでしょうか?
それとも、転移部位なので、画像上から消えても治療照射ということでしょうか?
③調べる内に、放射線治療は私の場合、トモセラピー一択な印象です。
ただ、現大学病院にはリニアックしかないようです。
放射線治療だけ、他病院でというのは一般的ではない?許されないものなのでしょうか?
(主治医にもよる気がしますが)
がん相談センターの方にお話ししたところ、
「現段階でそのことを伝えると、手術前に転院を促されるかもしれない」と言われ、頭を抱えております。
近隣でトモセラピーがあるのは、
(手術までとても待つイメージがある)がんセンターか
(乳腺専門医が非常勤で、その医者の指導の元、手術の執刀は別の外科医がやるっぽい?)病院の2択です。
脇の下の腫れのスピードや鎖骨上の違和感を感じる現在、年末年始も挟みますし、これ以上、手術を待たされたら気が狂いそうです。
また、今の主治医がリンパ節の郭清をレベル3までやってくれるか、も私の中では焦点です。
④遠方ですので、もしも田澤先生の元で手術から治療をとなると、
抗がん剤と放射線は入院か?と思うなどしているわけですが、
(抗がん剤は現大学病院や、可能ならより近隣の中堅病院でが望ましいですが)
田澤先生の病院での手術待ちは、
過去Q &Aの内容と変わらず、現在も1ヶ月~1ヶ月半待ちでしょうか?
手術までの外来受診は2回と読んだ気がしますが合ってますでしょうか?
まとまりのない文章で申し訳ございません。
勇気を出して相談させていただきました。
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
かなり混乱されているようでお気の毒です(大学病院の検査の進め方については、私なら「気が遠く」なります)
ただ、メール内容からは「本当に、鎖骨上リンパ節転移があるのか?」確認ができません。
ただ、(たとえ鎖骨上リンパ節転移があったとしても)
シンプルに手術先行⇒抗HER2療法⇒(必要なら放射線)⇒trasutuzumab単独もしくは
trasutuzumab+pertuzumab
を行うことです。
質問者様から 【質問2 】
リンパ転移や転移先の痛み
性別:女性
年齢:31
病名:
症状:
投稿日:2021年12月9日
田澤先生、こんにちは。
お忙しい中、当方の投稿に目を通してくださりありがとうございます。
大変お忙しい中で先生が時間を作ってくださってるのにもかかわらず、
前回はまとまりがない個人的な面が多い長文を送ってしまい申し訳ございませんでした。
治療方針決定待ちで不安でおろおろしてる中で、
こちらのサイトを参考に引き続き勉強させて頂いております。
この1週間で、前回の質問内容に関するアンサーも見かけて申し訳なくお恥ずかしい気持ちです。
掲載されたQ &Aに全て目を通せておらず、重複質問を再びしてしまったらすみません。
①リンパ節転移と節外浸潤について。
節外浸潤の条件は、腫瘍の性質などによるたまたまなのでしょうか?
放置期間やリンパ節の肥大サイズで起こりやすいとかありますでしょうか?
(前回、記述の通り、私は結果として2年以上は脇下リンパの異常を放置してたことになるので気になりました)
②遠隔転移について。
足の付け根のリンパ節の一部が痛むことが最近あるのですが、他の方にご回答されているように、ホルモン刺激と捉えて大丈夫でしょうか?
(過去投稿で、リンパ節転移は無症状で全身のリンパ節への転移はない?と見ましたが気になります)
③ 転移による痛みについて。
リンパ節転移は無症状とお答えあるのは承知しているのですが、日常生活や仕事で左腕を動かすと、脇の下の腫れや鎖骨下などに鈍痛や圧迫感圧迫痛を感じるようになりました。
特に、脇の下は生検で針を刺したり、発見時に酷く弄ったせいか、
ビー玉サイズの硬めの腫れぼったさが引かず、(最初の病院の医者は少なくとも3つ腫れがみえるので合わさって大きく感じるかもと言ってましたが)
動くたびに鈍痛で精神的にも参っています。
何故、痛いのでしょうか?炎症がおきてしまっているのでしょうか?
節外浸潤や筋肉や血管との癒着などが起きてるのではと気にしてます。
強く刺激してしまったことで、血行性転移の確率が上がってしまったりするでしょうか?
④リンパ節転移と原発巣腫瘍径について。
乳房の腫瘍径はエコー上で1.7センチ。
転移した脇の下の腫れサイズはそれ以上かもなのですが、
情報収集で参考にするのは原発巣の腫瘍サイズでいいのですよね?
リンパ転移がかなり進行してる可能性が高いですが、他の方にご回答されていた「腫瘍径が小さいことは武器」というのを私も信じてよろしいでしょうか?
(手術で取った病理結果が全てなのは分かってますが)
⑤緊急性について。
乳房の腫瘍径的には、ステージ1。
リンパ転移の進行的には、ステージ3の可能性あり。
私の現状の緊急性の程度はどうなのでしょうか?
過去のご回答で、「リンパ転移→血行性転移はない」とみてちょっと安心する一方で、
上記の節外浸潤の件もあり、よくわからなくなっております。
残念ながら年末年始を挟むので、1月以内、遅くても2月上旬には手術を終えたく「転院」を考慮する上で気になります。
⑥リンパ転移の診断について。
腋窩リンパ(レベル1、2、3)、ロッター、鎖骨上下リンパ、胸骨傍リンパなどへの転移は全てCTでわかりますか?(鎖骨下はCTでわからないと読みましたが)
転院先でのエコー診断が現時点で局所すぎて(乳房と腋窩のみかも)、
ロッターや鎖骨上下、胸骨近辺の痛みや違和感がホルモン刺激なのか?転移なのか?と考えてしまっております。
手術前とか、どこかのタイミングでもっとエコーをしてもらえるかも?と期待してますが、
このまま治療方針の話にもなりそうで悩んでます。
次回、主治医と顔を合わせた際(と言っても、この時が治療方針の相談になる予定ですが)に、リンパ転移の進行具合を詳しく確認すべきですよね?
それとも、手術からの病理結果後に色々と判明するものでしょうか?
再び長文となってしまい、失礼いたします。
前回、酷い駄文にもかかわらずお返事を頂けて嬉しかったです。
今回も何卒宜しくお願いします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは田澤です。
「①リンパ節転移と節外浸潤について。
節外浸潤の条件は、腫瘍の性質などによるたまたまなのでしょうか?
放置期間やリンパ節の肥大サイズで起こりやすいとかありますでしょうか?」
⇒考えすぎ!
節外浸潤の可能性は一般的に「かなり低い」と考えてください。(傾向などありません)
ご安心を。
「②遠隔転移について。
足の付け根のリンパ節の一部が痛むことが最近あるのですが、
他の方にご回答されているように、ホルモン刺激と捉えて大丈夫でしょうか?」
⇒その通り。
遠隔転移を考える必要はありません。
ご安心を。
「③ 転移による痛みについて。
リンパ節転移は無症状とお答えあるのは承知しているのですが、
日常生活や仕事で左腕を動かすと、脇の下の腫れや鎖骨下などに鈍痛や圧迫感圧迫痛を感じる」
⇒どう考えても…
転移とは無関係です。
部位的に「明らかに卵巣が不安定となり、刺激されている症状」です。
ご安心を。
「特に、脇の下は生検で針を刺したり、発見時に酷く弄ったせいか、ビー玉サイズの硬めの腫れぼったさが引かず」
⇒明らかに「正常な副乳(のホルモンによる刺激症状」です。
無駄な心配をしないようにしましょう。(そんな転移は1000%ありえません)
「何故、痛いのでしょうか?炎症がおきてしまっているのでしょうか?」
⇒炎症は絶対に起きません。(ただの「不安定となったホルモンによる正常副乳に対する刺激作用」です。)
ご安心を。
「節外浸潤や筋肉や血管との癒着などが起きてるのではと気にしてます。」
⇒100000%「馬鹿げた」発想です。(失礼!)
ご安心を。
「強く刺激してしまったことで、血行性転移の確率が上がってしまったりするでしょうか?」
⇒無意味な心配は辞めましょう。(ありえません)
「私の現状の緊急性の程度はどうなのでしょうか?」
⇒緊急性は全くないようです。
ご安心を。
「上記の節外浸潤の件もあり」
⇒節外浸潤は忘れましょう。(全く根拠がない)
「腋窩リンパ(レベル1、2、3)、ロッター、鎖骨上下リンパ、胸骨傍リンパなどへの転移は全てCTでわかりますか?」
⇒リンパ節転移に関しては、「熟練した術者が(手術を前提として行う)エコー」でのみ評価されるべきものです。
★それをしない(できない)術者など『手術をするべき資格がない(私自身の考え)』
★★ 感想
あまりにも「根拠がない」心配と「全く無意味な」発想(明らかにホルモンによる刺激症状なのに、転移と結びつけている)で、1000%無駄に悩んでいるようです。
物事はシンプルに考え、「やるべきことだけをやる」ようにしましょう。
ご参考に。