[管理番号:9892]
性別:女性
年齢:53
病名:
症状:胸のしこり
投稿日:2021年11月20日
田澤先生、
海外在住です。
3,4週間前に右胸のピンポン玉と卵の中間くらいのしこりに突然気づき、10日前に総合病院のブレストサージェリーの先生(ジェネラルサージェリーでもあるようなのですが)に診ていただきました。
その時点で、しこりは3倍ほどに成長していて、マンモグラフィーの後、エコーでリンパにもしこりが見つかり、針生検も受けた結果、今日の診察でどちらのしこりも癌であるとの説明を受けました。
説明中、TumourだったりCancerだったりするので質問したところ、Tumourに2種類
(名前は覚えられませんでした。)あり、私のTumourは癌に分けられるとのことでした。
検索上、乳房に発生する悪性の腫瘍というと葉状腫瘍以外に見当たらないのですが、
これは線維腫瘍/良性葉状腫瘍ならシンプルにTuomur、悪性葉状腫瘍なら
TumourかつCancerという風に理解してよさそうでしょうか。
それとも腫瘍が部分的に悪性化しているということもありますか?
急速に大きくなる卵型の腫瘍というところも、私の年齢もインターネットで見る葉状腫瘍の特徴にぴったり当てはまるのですが、説明された治療方針に疑問が
あり、厚かましいと知りながら、こちらへ質問させていただきました。
日本の病院のサイトではいずれも、葉状腫瘍であった場合は抗がん剤は効かないので外科手術が治療の中心になると説明されています。
でも今日の説明ですと、まずChemoでしこりを小さくしてから手術をするということで、次回お会いするのは2か月後ですと言われました。
私としては、できるだけ早く腫瘍ごと右の乳房を取ってしまいたい気がします。
明朝の全身のCTと、4日後のOnchologistの予約を入れていただいたのですが、英語の上に医学用語で医師の説明がよく分からず、下手に知ったかぶりな質問をする前に、こちらで先生のご意見をお聞かせいただけましら、まことに(本当に)
幸甚です。
検査の結果や画像をごっそりもらったのですが、Histopathology Reportと
Cytopathology Reportというのを転記してみます。
もしご回答いただける場合の参考資料になれば幸いです。
<Histopathology Report>
CLINICAL SUMMARY & PROCEDURE
Right breast upper inner mass
R1-2H 5FN
PATHOLOGY DIAGNOSIS
Right BREAST, upper inner mass, core biopsy,
– INTENSIVE CARSINOMA, with features of micropapillary pattern
– Provisional histologic grade 3 (Modified Bloom-Richardson grading
system)
MACROSCOPIC EXAMINATION
Received in formalin: 6 tan-coloured core biopsies, measures 4 to 15 mm in length and1.5 mm in diameter.
All embedded in 1 cassette 01.
MICROSCOPIC EXAMINATION
Section shows multiple cores of tumour tissue composed of nests or lobules of tumour cells with infiltrative pattern. There is features of invasive micropapillary pattern. The tumour cells possess moderate nuclear pleomorphism with rare tubules formation.
They display enlarged nuclei, uneven clumped chromatin, prominent nucleoli and eosinophilic or amphophilic cytoplasm. The mitotic figures is 18 per 10 HPFs. The provisional grade is histologic grade 3 modified Bloom-Richardson grading system (tubule differentiation score 3, nuclear pleomorphism score 2, mitotic count score 3). There is micropapillary architecture displaying micropapillae clusters or morula-like epithelial groups of tumour cells with surrounding thin-rim of empty space. There is no ductal carcinoma in situ identified.
<Cytopathology Report>
CLINICAL SUMMARY & PROCEDURE
Right axillary node prominent
Known right breast mass
PATHOLOGY DIAGNOSIS
Right axillary LYMPTH NODE, USG-guided FNA:
– METASTATIC CARCINOMA 転移癌
MACROSCOPIC EXAMINATION
Fixation; [X] 10 ml fixative added [ ] fresh [ ] not indicated Volume received (ml): 10
Gross: Brownish, turbid
Preparation: Liquid-based cytology (BD Totalys SlidePrep), H&E, Pap stain, Giemsa stain and Cell block.
MICROSCOPIC EXAMINATION
The right axillary lymph node aspirate shows scattered cohesive clusters of tumour cells. They possess moderate nuclear pleomorphism, coarse chromatin, distinct nucleoli and eosinophilic cytoplasm. Mitotic figures is occasionally noted. There are some small lymphocytes in the background. Features are consistent with metastatic carcinoma.
Conclusion:
( ) I – Non-diagnostic
( ) II -Benign
( ) III -Atypical cells
( ) IV – Suspicious for malignancy
( X ) V – Malignant
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
「INTENSIVE CARSINOMA, with features of micropapillary pattern」
⇒このcarsinomaとは癌のことです。
つまり、診断は「乳癌」となります。(葉状腫瘍は癌ではありません。たとえ悪性葉状腫瘍でも癌ではありません)
★ 癌とは「上皮細胞」であり、葉状腫瘍のような「間質細胞」は(例え悪性でも)
癌ではないのです。
質問者様から 【結果2 】
腫瘍の種類と治療について(海外)
性別:女性
年齢:53歳
病名:Carsinoma
田澤先生の診察:[診察なし]
田澤先生の手術:[手術なし]
田澤先生、
ご多忙のところ、ご回答をいただきまして、どうもありがとうございました。
ちょうどOnchologistから手術の前にキモセラピーを行う目的についてわかりやすく説明してもらったのと同日、田澤先生の回答を拝見して思い込みを正していただき、一気に気持ちが楽になりました。
ACと Paclitaxelという抗がん剤(?)の投与を4回ずつ受け、腫瘍が小さくなれば手術していただくという方針にお任せすることにしました。
(今後は、インターネットの検索しずぎに気を付けようと思います。)
<Q&A結果>