[管理番号:9761]
性別:女性
年齢:47
病名:乳がん
症状:胸のしこり
投稿日:2021年9月30日
田澤先生、はじめてご相談させていただきます。
よろしくお願いいたします。
毎年、市の検診でマンモを受けておりましたが、今まで異状はありませんでした。
しかし、9月中旬左胸に大きなしこりを見つけ、近くのクリニックでマンモとエコーで約4.5センチの腫瘍が見つかり、医師には「ここまで大きいと前回の検診で分からなかったのかなぁ」とも言われショックを受けています。
その後、MRIで乳癌の可能性がかなり高いとの診断で、同じ日に近くの大学病院を紹介されエコーと針生検を行い、2週間後の結果待ちです。
すでに大学病院でも「脇と胸骨のリンパにも転移の可能性があるので、恐らくステージⅢかⅣでしょう。」と言われました。
結果待ちまでの間に他のクリニックでPET検査を受け(9/(下旬))、その結果を1週間後(10/(上旬))に聞いてくる予定です。
針生検の結果は更に1週間後です。
検査結果が出るまでにこんなに時間がかかるものなのでしょうか?
急を要する状態と判断され、クリニックでも大学病院でも検査を進めてくださってるのは理解してますが、しこりを見つけてから2週間で今までの生活とガラッと変わり、この状況を現実だと受け入れられず、
方向性の見えない不安な日々を過ごしています。
また、大学病院で「主治医を指名できますがどうしますか?○○○病院(乳癌治療ではトップ3に入る有名な病院)から来てる○○先生にしますか?遠慮なく言ってもらって構いません」
と言われ、私は他の医師に任せたいと言われてるように感じられ、まだお会いしたこともない医師にこのまま治療を進めていくことに不安を感じています。
(今思うと、若い女性の医師だったため、
私の状態が手に終えないほど深刻だからそうおっしゃったのかもしれませんが…)
また、「結果次第で、最短10/(上旬)8~入院での薬剤治療が可能です。
この大きさだと手術は難しいだろうから、薬で小さくしてからになるでしょう。
その場合の治療は乳腺外科でなく腫瘍科になります」と淡々と言われました。
急な話の展開についていけず、別の科へ回されて治療になることにも不安を感じます。
検査結果次第なのかもしれませんが、胸にある大きなしこりを感じつつ生活するより、出来れば手術優先をしたいと考えてます。
日々、乳癌について調べるうちに、乳がんプラザを知り、常に患者に寄り添った治療をされている田澤先生にご相談させていただいております。
検査から結果までがとても長く、左腕がずっと重だるく、指先がピリピリします。
腫瘍も段々と大きくなってるように感じ、手で押すとしこりの形が盛り上がるように、
新生検後には傷口辺りに引きつれのように見られるように見えます。
また、横になったり、動く度に腫瘍が胸の中でゴロゴロ転がるのを感じる度に、この先どうなるのか、日に日に進行してるのではと思うと怖くて仕方ありません。
まだ小学生の2人の子供のために1日でも早く、今後の治療の方向性を決め、病気に立ち向かい戦っていきたいのです。
多くの患者様を診てこられた田澤先生に今の私の状態を診ていただきたく、その為には、針生検の結果(10月半ば)が揃い、大学病院での話を聞いてからセカンドオピニオンの予約を取らせていただいた方がよろしいのでしょうか?
1日でも早く先生にご相談するにはどうしたらよろしいでしょうか?
手元にはクリニックでのエコーとMRIのデータがあります。
情報が少なく申し訳ありませんが、田澤先生の経験の中から、アドバイスをいただければと思います。
ご多忙の中、申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
「経験不足」が故に、患者さんを無暗に不安に陥れる若い乳腺外科医こんな題名で掲示板に挙げさせてもらいます。
(ご本人が、何らかの理由で数か月~数年放置している場合を除き)4.5cm程度の大きさでステージ4かもしれないという発言
まるで「手術不能(術前抗がん剤しか手段がない)」かのような発言
をしていることに大変な違和感があります。
その発言が質問者を無意味に心配させていることが腹立たしいとさえ言えます。
勿論、実際に診察していないので確実とはいいませんが(私であれば)
温存手術を希望するなら術前抗がん剤にしましょう。
全摘であれば、手術先行とします。
こんな短期間に遠隔転移する可能性は極めて低いので(患者さん自身が希望しない限り)当院ではPETもCTも撮りません。
(以上となります)
診察ご希望であれば「手術相談メール」してください。
質問者様から 【質問2 】
PET検査結果と今後の治療について
性別:女性
年齢:47
病名:
症状:
投稿日:2021年10月7日
先日はお忙しい中、お返事ありがとうございました。
すぐに先生よりご回答いただき少しほっといたしました。
その後、PET検査の結果が出ましたので、またご相談させてください。
PET検査の結果、左胸内側に4.5センチの腫瘍(根を張って広がるものでなく、塊で大きくなるもの)と、胸骨傍リンパ節に大きな転移が1ヶ所見つかりました。
その他のリンパ節へは転移や遠隔転移も見られないとのことです。
しかし、胸骨傍リンパ節への転移が見られるため、腋のリンパ転移の可能性もあるとのこと(細胞検査は陰性でしたが…)
そこで今後の治療についてご相談です。
私は全摘希望ですが、胸骨傍リンパ節が見つかり手術では取れない事でどうしたらいいのかわからなくなっております。
手術先行の場合
・腋窩リンパ節郭清で転移を確認できる
・術後の病理結果でステージが決まり、薬の決定や再発率がわかる
以上の2点がメリットであり、デメリットとしては全身治療が遅くなるため、胸骨傍リンパ節から他へ転移する可能性が上げられる。
術前薬物療法の場合
・腫瘍が小さくなれば温存も可能(希望してません)
・薬の効果がわかる
・胸骨傍リンパ節の転移が小さくなり、手術で取れる可能性もある
・全消滅もある
以上の4点がメリットでありデメリットは可能性は低いが、薬が合わず効果がみられない場合もある。
と説明を受け、全身に広がっている可能性のある見えないがん細胞と、
胸骨リンパ節転移を半年間の術前薬物療法でたたく全身治療を先にしてもいいのでは。
と言われました(針生検の病理結果次第とも言われておりますが)。
私自身、手術先行を考えておりましたが、胸骨傍リンパ節の転移がかなり大きく、既に全身にがん細胞は広がっており、リンパ節から更に転移が広がる可能性があると思うと怖くて仕方ありません。
術前薬物治療を行い、少しでも早く胸骨リンパ節の転移への治療もした方がいいのか?しかし、薬の効果が見られない可能性も数%あるとのこと。
考えれば考えるほど、不安になりどうしたらいいのかわかりません。
そこで田澤先生にいくつか質問させてください。
Q1
先行手術を選択した場合、胸骨リンパ節への転移部分への治療はどのタイミングで行われるのでしょうか?
またその場合、術後どのくらいで始められるのでしょうか。
それまでに転移する可能性はどのくらいあるのでしょうか?
Q2
術前薬物療法を選択した場合、針生検の結果がルミナールAだとしても80%は抗がん剤の効果があるのでやった方がいいとも言われました。
ルミナールAの場合、抗がん剤治療の効果もあるのでしょうか?
来週の診察の際にご相談すべきと思いましたが、現状と今後の事を考える中で、少しでも早く田澤先生のアドバイスをいただきたいと思い質問させていただきました。
貴重なこの場を使わせていただき申し訳ありませんがご回答をお願いいたします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは田澤です。
シンプルに考えましょう。
手術可能な状況であり(小さくして温存を希望していない限り)術前抗がん剤をする理由がありません。
手術⇒胸骨傍リンパ節は術後照射する
術後抗がん剤をするかどうかは、術後病理結果を確認してから考えればいいと思います。
質問者様から 【質問3 】
痰と喉がつまるような違和感
性別:女性
年齢:47
病名:乳がん
症状:痰 喉のつまった感覚
投稿日:2021年10月27日
田澤先生、お世話になっております。
来月上旬、田澤先生の手術を予定している者です。
次回先生にお会いできるのが、手術予定日のためこの場をお借りして質問させてください。
9/(中旬)日の診察後、数日経ってから、
痰が出るようになり、また、2、3日前より喉に何か詰まるような違和感を感じております。
他のサイトで肺転移の場合のこのようは症状が出る場合がある。
と、記載されているのを見つけ不安になっています。
9月末に受けた前病院でのPET検査報告書には、
・両肺の抹消側に網上病変があり軽度の間質性病変の疑い
・左肺上葉に点状結節がり肉芽腫の疑い
と記載されています。
この点については、前医では経過観察と言われておりました。
7月にコロナ感染し、重度の肺炎であったため、その影響なのかと思っておりましたが、最近の痰、喉の違和感を考えると、PET検査では小さすぎて映らず、肺転移しているのでは?と不安になっております。
術後は胸骨傍リンパ節転移の治療のため、トモセラピーを予定しておりますが、11/(上旬)に放射線科でのCT検査で肺の状態も確認できるのでしょうか?
こんな短期間に起きてるはずがないと信じたい一方で、トリプルネガティブ、ki67高値ということで、日々進行しているのでは考えてしまいます。
術後、トモセラピー治療のため通院しますが、田澤先生の診察は病理検査が出る12月上旬になってしまうと思い、こちらで質問させていただきました。
お忙しいところ申し訳ありませんが
ご回答をいただければと思います。
田澤先生から 【回答3】
こんにちは田澤です。
「数日経ってから、痰が出るようになり、また、2、3日前より喉に何か詰まるような違和感」
⇒風邪です。
是非『今週のコラム153回目 喉がイガイガするとか咳が出る→それは風邪です。』をお読みください
「他のサイトで肺転移の場合のこのようは症状が出る場合がある。載されている」
⇒誤り
遠隔転移には殆ど症状はありません。
質問者様から 【質問4】
胸の圧迫感と痛み
性別:女性
年齢:48
病名:乳癌
症状:
投稿日:2022年6月21日
田澤先生、お世話になっております。
11月に田澤先生に手術をしていただき、その後放射線治療、化学療法治療と大きな副作用もなくスケジュール通り終えることができほっとしております。
ありがとうございました。
今後は来月PET検査を受ける予定ですが、1週間ほど前から気になる症状があるため、質問させてください。
普通に呼吸している時や横になっている時はあまり感じないのですが、
大きく深呼吸をした時や、起き上がる時など胸に強い圧迫感と痛みを感じます。
このような症状は何が原因と思われますでしょうか。
化学療法中は副作用もあまり酷くはなく、ここにきてこのような症状が出てきて不安になっております。
このまま様子を見続けて大丈夫でしょうか。
先生の診察が、約一ヶ月後の為、こちらで質問させていただきました。
よろしくお願い致します。
田澤先生から 【回答4】
こんにちは田澤です。
普通に呼吸している時や横になっている時はあまり感じないのですが、
大きく深呼吸をした時や、起き上がる時など胸に強い圧迫感と痛みを感じます。
このような症状は何が原因と思われますでしょうか。
⇒私の経験上…
「年齢」「抗がん剤をしている」から、「化学療法閉経に伴うエストロゲン欠乏症状のひとつ(「関節痛」など他にも様々な症状を起こしますが)」であることが多いです。
ご参考に。
***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/7/1
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質問者様から 【質問5】
オラパリブの術後補助療法について
性別:女性
年齢:48
病名:乳癌
症状:
投稿日:2022年9月16日
田澤先生、お世話になっております。
ID番号〇〇の〇〇と申します。
6月に化学療法を終え経過観察に入り、多少の副作用はまだ残っておりますが、体調に変化なく穏やかな日々を過ごせております。
ありがとうございます。
またお伺いしたいことがありますのでよろしくお願い致します。
先日、オラパリブが術後補助療法としての使用拡大が承認されたと他のSNSで見たのですが、トリプルネガティブでステージⅢとリスクの高い私は、BRCA検査を受けることはできるのでしょうか?また陽性だった場合術後10ヶ月たっておりますが治療を受けることはできるのでしょうか?
お忙しいところ申し訳ありませんがご回答をお願いいたします。
田澤先生から 【回答5】
何と、タイムリーな!
まさに、今週のコラムで今週末に出す予定でした。
具体的な適応は
(以下、抜粋)
①術前抗がん剤歴のある方
non-pCRのtripple negative
non-pCRかつCPS+EG score ≧3のluminal(HER2 negative)
②術後補助化学療法歴のある方
pN1以上もしくはpT2以上のtripple negative ★
pN2以上のluminal (HER2 negative)
質問者はtriple negativeのpT3なので、上記★に該当します。
そうするとBRACAnalysisの適応となります。
ご希望であれば、秘書メールしてください。
外来予約を案内します。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2022/9/24
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