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妻が乳がんと診断されました。トリプルネガティブです。

[管理番号:9615]
性別:女性
年齢:40
病名:・右乳癌 ・ホルモン受容体陰性(エストロゲン受容体0%、プロゲステロン受容体5%) ・HER2タンパク Score1 ・Ki67 35% ・cT2,N0 M0 ・ステージ2a相当 ・トリプルネガティブ 右乳腺10時方向に約24*20*18mmの低輝度腫瘤を認める。
右乳腺の針生検から、浸潤性乳管癌あるいはアポクリン癌と診断
症状:・右乳癌 ・ホルモン受容体陰性(エストロゲン受容体0%、プロゲステロン受容体5%) ・HER2タンパク Score1 ・Ki67 35% ・cT2,N0 M0 ・ステージ2a相当 ・トリプルネガティブ
投稿日:2021年8月3日

妻が乳がんと診断されとても心配です。

私にできる事は出来るだけ妻の心をなだめる事や、家事などのサポート、そしてこうして情報を集めることくらいしか出来ず、とても歯がゆい思いです。
変わってやれない自分が悔しいです。

そんな中、先生のこのサイトに辿り着きました。

先生のご意見は的確で分かりやすく、そして患者さんを思う気持ちがすごく伝わってきます。

お忙しい中毎日対応されていて、心からの尊敬と感謝の気持ちでいっぱいです。

ありがとうございます。

お忙しい中と申し上げた上で、大変恐縮ではありますが、以下に担当医師からの病状説明等を記載致しますので、質問にご回答頂けますでしょうか?よろしくお願い致します。

以下に予定する化学療法について記載致します。

Does dense AC(アドリアシン+シクロフォスファミド)療法:2週間×4コース →Doc(ドセタキセル)療法:3週間×4コース

術前化学療法完了後、画像評価を経て部分切除か全切除かを判断。

また、最終的な病理組織診断確認後、術後追加の化学療法や放射線照射を検討。

途中で腫瘍増大や薬物療法による副作用が出現し、薬物療法を継続できなくなった場合は手術を検討。

以下質問になります。

(1)術前化学療法について。
このQ&Aコーナーや、ブログなどを拝見させて頂くと、「温存しないのであれば術前化学療法にメリット無し」と解釈いたしました。
その考えでいくと、妻の担当医師は、『術前化学療法後に部分切除か全切除を検討』としているので、少なくとも現時点では定まっていないようです。
(そもそもどちらにするかこちらに相談はありませんでした。
こちらも動揺していたので、質問し忘れていたのですが。)
であれば、『手術先行』で行くべきなのでしょうか?

(2)上記質問に「温存(部分切除)」「全切除」ですが、素人考えでは「全切除」して癌を根こそぎ取ってしまうのが一番安心なのかなと思うのですが、そうではないのでしょうか?

(3)針生検、エコー、マンモ、MRI、CTと検査をしてきたのですが、昨日MRIとCTの結果を聞いた際、その検査結果を受けてなのか、アイソトープ検査(骨・全身骨シンチ)という検査をすると言われました。
これは骨への転移が疑われているという事なのでしょうか?

(4)セカンドオピニオンを先生の病院でお願いする事は可能でしょうか?(妻にも相談しますが)

(5)現段階ではステージ2aもしくはbという診断のようなのですが、リンパへの転移が認められた場合、ステージは上がりますか?
またその場合命の危険度は大分変わってくるのでしょうか?

(5)妻の病状は重たいのでしょうか?

お忙しいところ、本当に恐縮なのですが、よろしくお願い致します。

 

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。

担当医からトリプルネガティブということで「無駄に」脅されているのかもしれませんが…
24mmの早期がんです。(無駄に心配しないように)

「(1)術前化学療法について。
このQ&Aコーナーや、ブログなどを拝見させて頂くと、「温存しないのであれば術前化学療法にメリット無し」と解釈いたしました。
その考えでいくと、妻の担当医師は、『術前化学療法後に部分切除か全切除を検討』としているので、少なくとも現時点では定まっていないようです。
(そもそもどちらにするかこちらに相談はありませんでした。
こちらも動揺していたので、質問し忘れていたのですが。)
であれば、『手術先行』で行くべきなのでしょうか?」

⇒24mmであれば、温存だとしても手術先行でいいのでは?
 「抗がん剤が効かずに進行させてしまうリスク」をとってまで術前抗がん剤を選択する理由がありません。
 ★ 抗癌剤は術前でも術後でも予後(遠隔転移再発のリスク)はかわりません。

「(2)上記質問に「温存(部分切除)」「全切除」ですが、素人考えでは「全切除」して癌を根こそぎ取ってしまうのが一番安心なのかなと思うのですが、そうではないのでしょうか?」
⇒シンプルに…
 患者さん自身の価値観の問題です。

「(3)針生検、エコー、マンモ、MRI、CTと検査をしてきたのですが、昨日MRIとCTの結果を聞いた際、その検査結果を受けてなのか、アイソトープ検査(骨・全身骨シンチ)という検査をすると言われました。
これは骨への転移が疑われているという事なのでしょうか?」

⇒(私の経験上)この程度の早期乳癌で遠隔転移の確率は殆どありません。

 その病院のルーティン検査なのでしょう(当院なら、そんな「無駄な被爆検査」はしません)

(4)セカンドオピニオンを先生の病院でお願いする事は可能でしょうか?(妻にも相談しますが)
⇒病院に電話すると予約できます。

江戸川病院 乳腺外科 セカンドオピニオンのご案内<「電話」予約です。>

(5)現段階ではステージ2aもしくはbという診断のようなのですが、リンパへの転移が認められた場合、ステージは上がりますか?
またその場合命の危険度は大分変わってくるのでしょうか?

⇒規約上

 リンパ節転移が1~3個で2B
    同じ  4~9個で3A

(5)妻の病状は重たいのでしょうか?
⇒早期です。
 ご安心を

 
 


 

質問者様から 【結果2 】

妻が乳がんと診断されました。トリプルネガティブです。
性別:女性
年齢:40
病名:乳がん
田澤先生の診察:[診察なし]
田澤先生の手術:[手術なし]

田澤先生

こんばんは。
ご返信メッセージを見落としており返信が遅れてしまいました。大変失礼致しました。

先日ご相談させて頂きました、術前化学療法への疑問とセカンドオピニオンの件、田澤先生から頂いた助言をもとに妻に提案したのですが、諸々の事情から予定通り術前化学療法で進める事になりました。(現在1回目進行中です)
理由としては病院までの距離、それと担当の主治医や看護師さんとの相性が良いとの事でした。治療する本人が少しでも前向きになれるならと、そのように判断しました。
私としては不安が残る部分もありますが、とりあえずはこの流れで様子を見ようと思います。

前回の最後の質問で、先生から頂いた、『早期です。ご安心を。』
この短くシンプルな強い言葉に、どれだけ救われたか言い表せません。
ネットの情報を漁るとどうしてもネガティブな情報が目に入ってしまいますが、そんな時は先生のこのメッセージを読んで気を落ち着かせています。本当にありがとうございます。
治療は始まったばかりなので、これからまた疑問など発生すると思いますが、その時はまた相談に乗って頂けますと幸いです。

とてもお忙しいと思いますが、どうかお身体には気をつけてください。

<Q&A結果>

 
 


 

質問者様から 【結果3 】

術後の経過について
性別:女性
年齢:40歳
病名:右乳癌
田澤先生の診察:[診察なし]
田澤先生の手術:[手術なし]

田澤先生

ご無沙汰しております。
昨年8月に妻の乳がんについてご相談させて頂いた、管理番号9615の者です。

その後の妻の経過についてご報告をと思いご連絡させて頂きました。
結論から申し上げますと、手術は成功し、癌を取り去る事ができました。
ただ、投与した抗がん剤が妻には合わなかったのか、肺炎のような症状が出てしまい(担当医によると免疫力低下により、ハウスダスト等の影響を受けたのではないかとの事でした)、2クール目の残り2回を残して抗がん剤投与は断念し、急遽昨年末に手術を行いました。(2ヶ月もご連絡せず申し訳ありませんでした)

幸いにも抗がん剤の効果もあってか、癌は小さくなっていたようで(ほぼ消失していたとの事です)、手術も問題なく終えることができました。

今は以前と変わらない生活を送っています。
今後は放射線治療と、経口薬で様子を見ていくとの事で、まだこれからも油断は出来ないと思いますが、ひと段落できたのでご連絡させて頂きました。

先生の存在はとても支えとなっていました。
相談した際に頂いた「早期です。ご安心を。」という言葉は、本当に勇気づけられました。
本当にありがとうございました。

また相談する機会がありましたら(ない方がいいのですが)その時は改めてよろしくお願いします。
先生もお忙しいと思いますので、お体ご自愛ください。

失礼いたします。

<Q&A結果>