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抗がん剤減量と手術後の治療

[管理番号:9598]
性別:女性
年齢:48歳
病名:乳癌 トリプルネガティブ
症状:
投稿日:2021年7月26日

 今年1月左胸しこり(急にぽこっと出てきた感じ)と左脇チクチクする痛みで受診。
2月両胸トリプルネガティブ告知。

 3月にMRIとPET-CT検査。
MRIの結果説
明なくPET-CT結果説明で「左胸複数、右胸に1つ癌。
左脇リンパ転移あり(画面では左脇に白い箇所が3つ。
胸と胸の間も白い)。
左はステージ2b以上、右はステージ1。
手術で両胸全摘、左脇リンパも取る。
その後、抗がん剤3週おき8クール。
胸と胸の間は手術で取れないので術後に放射線で」と言われる。

 PET-CT検査放射線科依頼票に「左胸に31mm、11mm大腫瘤、ki-67が77.1%。
右胸に8mm大腫瘤、ki-67が85.7%。
左腋窩リンパに22mm大腫瘤」と記載あり。

 諸事情で転院。
術前化学療法(ECに2週おき4クール、パクリタキセル2週おき4クール)終わり手術予定。
パクリ終了後のエコーとMRI検査結果、左胸は8mmと5mmに縮小。
左腋窩と右胸は画像上消失。
薬がよく効いているとのこと。
画面では左胸に3ヶ所の点(赤い点2つ)、右胸に2ヶ所の点があった。

 手術は「両胸とも癌が多発なので全摘、左脇リンパ郭清、右脇センチネルリンパ生検」。
最初の病院で言われた胸と胸の間への放射線については「内胸動脈リンパのことだと思うが、他のリンパ節には照射しないのだから必要ない。
術前に内胸動脈リンパの確認のためのPETも必要ない」と言われる。
 
 完治を目指し前向きに頑張ろうと思っていますが、心配や不安が増していますので教えていただきますようお願いします。

①抗がん剤EC療法1回目の悪心がひどく2回目から4回目まで薬を減量。

 エピルビシン 150mg→130mg
 エンドキサン 1500mg→867mg
減量しなければ左胸の癌も(画像上)消えたのではと後悔したり、減量したことで転移再発のリスクが上がるのではと心配になり精神的に不安定。

上記の減量した治療での再発確率はどれくらいか?
術後に減量した分の抗がん剤を投与することは可能か?
②内胸動脈リンパへの放射線照射は不要か?
③左胸のステージは2b以上と言われたが3cではないか?右胸は多発でも(今のところ右脇転移なしなので)ステージ1でよいのか?

 

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。

「上記の減量した治療での再発確率はどれくらいか?」
⇒手術もまだなのに「それを考える」のは早すぎます。
 手術病理が出てから考えるべきことでしょう。

「術後に減量した分の抗がん剤を投与することは可能か?」
⇒通常は行いません

②内胸動脈リンパへの放射線照射は不要か?
⇒術前の画像評価によりますが…

 MRIで白い(造影効果がある)と出ていますが、PETでは取り込みがないようなので「転移しているという証拠が足りない」ように思います。=「照射は必須ではない」

「③左胸のステージは2b以上と言われたが
3cではないか?右胸は多発でも(今のところ右脇転移なしなので)ステージ1でよいのか?

⇒手術病理を見てから考えましょう。