[管理番号:9588]
性別:女性
年齢:62
病名:浸潤性乳管がん
症状:
投稿日:2021年7月20日
田澤先生、はじめまして。
母親が左胸の浸潤性乳管がんと診断されました。
7年前にも右胸にステージ1のがんができ、今回新たに2度目になります(原発。遺伝子検査を受ける予定です)。
浸潤径:30mm
リンパ節転移:腋窩、鎖骨下リンパ節に転移あり
遠隔転移:なし
ステージ:Ⅲc
針生検の結果:
nuclear atypia2点、mitotic count3点、Nuclear grade3相当
ホルモン受容体:陽性 ER(+,>95%,score3b),PgR(+,>95%,score3b)
HER2:陰性
Ki-67:12.5%
今後の治療方針:
術前化学療法(dd-EC×4を2週毎→ddパクリタキセル×4を2週毎)を行った後に、手術、内分泌療法予定。
質問1:
鎖骨下リンパ節転移の進行を食い止めるために先に化学療法を行うと主治医より説明を受けました。
が、母のがんは抗がん剤は効きづらくホルモン療法がよく効くタイプと認識しております。
手術は化学療法後なので5ヶ月先です。
その間に進行しないか心配です。
母のステージではサブタイプに関わらず術前化学療法の推奨度は高いのでしょうか?
先に手術、もしくはホルモン療法、とはならないのでしょうか?
質問2:
オンコタイプDXは、母のステージでは対象外になるそうですが、それは化学療法の効果を調べずとも、このステージ
ならば化学療法を受けるべきということなのでしょうか?
質問3:
母は7年前にも乳がんを患ったことから、毎年欠かさず検診を受けておりました。
昨年は異状なしの結果でした。
主治医も、進行のゆっくりなタイプのがんなのに鎖骨下リンパ節まで転移した状態で
見つかったことが不思議と話していました。
腫瘍も1年で3センチというのは進行が早いように感じます。
実は進行が早いタイプなのか、昨年の検診で見落としがあったのか…。
田澤先生はどのようにお考えになりますか?
お忙しいところ恐縮ですが、ぜひ先生のご意見をお聞かせください。
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
何故、術前化学療法するのか?
その主治医が「鎖骨下郭清(レベルⅢ)に自信がない」から、抗がん剤で曖昧にして、そこを手術しないために「術前抗がん剤を選択している」ように(私には)思えます。
術前抗がん剤に頼らずに、キッチリと鎖骨下郭清をしてもらいましょう。