[管理番号:9526]
性別:女性
年齢:46
病名:乳癌
症状:
投稿日:2021年6月28日
友人に田澤先生を紹介されて、数日前からコラムやQ&Aを拝読しています。
不安に押しつぶされそうな患者達にこの様な場を与えて下さっている事、本当に素晴らしいし、ありがたいと思いました。
ありがとうございます。
私は一年前に乳頭のただれ(現在も続いています。シコリから乳管内進展が乳頭に向けてあり、ただれは癌が原因だったのでしょうと言われました。)と乳頭直下に小豆大のしこりがあり、マンモとエコーで癌を否定されて経過観察していました。
4月に新たなしこりに気がつき、受診して生検。
MRIやPETを受けてT2N1M0.
ステージⅡBと診断されました。
ホルモン陰性、HER2陽性、ki67
70%、担当医より、まずはEC療法4コース、その後ドセタキセ
ル、トラスツマブ、パージェタを投与して、局所治療と説明されました。
明日(6/(下旬))初回のEC療法です。
先生のコラムやQ&Aでは、術前化学療法を勧めていないため、びっくりしました。
私の場合もまずは手術で全摘とリンパ節郭清して、術後抗がん剤治療が望ましいのでしょうか。
おそらく全身に散っている微小な癌を
叩く様な事を担当医は言っていました。
先生の見解をお聞かせいただけると嬉しいです。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
「私の場合もまずは手術で全摘とリンパ節郭清して、術後抗がん剤治療が望ましいのでしょうか。」
⇒勿論です。
「おそらく全身に散っている微小な癌を叩く」
⇒抗がん剤が「必ず効く」ことを前提としているようですが…
術前化学療法の適応は「小さくして温存という目的のみ」です。
質問者様から 【質問2 】
鎖骨上リンパ節がコリコリしている?
性別:女性
年齢:46
病名:右乳管癌
症状:しこり、乳頭のただれ、腋窩の異物感
投稿日:2021年8月12日
田澤先生、手術のお願いを受けてくださりありがとうございました。
今からドキドキですが楽しみです。
他院での2回目のEC療法からひと月程おいて手術を、と8月末の手術予定となりました。
つい先日受診したのに、こちらでの質問をお許しください。
抗がん剤治療が始まってからも生理は定期的に来ています。
シコリの大きさは自分の感覚的に変化なし。
乳頭のただれは他院の医師に抗がん剤治療すれば治ると言われていましたが、これも変化なし。
腋窩に何か挟んでいる感覚も継続(これは当初にはなかったが、他院でのMRI等の検査をしている期間に出現しました)。
そして今日は、右鎖骨上に硬い場所がある事に気がつきました。
これらのことから、ECは無効と感じ、どんどん転移が進むのではないかと不安になりました。
ECは無効だと先生も思いますか?術後には予定通り残りの2回を投与するのでしょうか?
腋窩リンパ節はレベル3まで郭清していただきますが、疑わしいその他のリンパ節はどうなりますか?鎖骨上のコリコリに気づいた途端に、月末の入院が先過ぎて不安になってしまいました。
回答よろしくお願いします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは田澤です。
術前抗がん剤で「目に見えるほどの」効果がないとしても(実際にはエコーしてみないと解りませんが)、抗がん剤中に「どんどん進行する」などと心配する必要はありません。
冷静になりましょう。
「右鎖骨上に硬い場所がある事に気がつきました。」
⇒診察時のエコーでは「腋窩~鎖骨下まで見て、レベル1にしか転移所見が無かった」ので、鎖骨上は見ていなかった(鎖骨上はレベルⅢまで転移所見がある場合にのみチェックしています)のは事実です。
本当に鎖骨上リンパ節に転移所見があれば、術式変更(腋窩鎖骨下郭清⇒腋窩鎖骨下郭清+鎖骨上郭清)が必要なので18日(水)外来受診してもらうのが安心です。
ご希望であれば「確定診断希望メール」してください。(予約外ではなく、「時間予約」で案内します)