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抗がん剤治療が必要なのかどうか

[管理番号:9394]
性別:女性
年齢:57歳
病名:浸潤性乳管癌
症状:
投稿日:2021年5月16日

田澤先生、よろしくお願い申し上げます。

2021年4月に左乳房の浸潤性乳管癌で乳房部分切除の手術を受け、下記病理検査の結果が出ました。

この結果から、主治医よりホルモン療法と放射線治療は必須、抗がん剤治療をするかどうかは迷うところと言われております。

<病理検査結果>
浸潤巣の広がり 14mm pT1c
乳管内の広がり 14mm
リンパ節転移個数 pN0(0/2)
病期 ステージ1
リンパ管侵襲 0
血管浸潤 0
NG(核グレード) 1
Ki67 10.3%
ER受容体 100%
PgR受容体 12%
HER2 スコア1

PgRが12%と低値であるためルミナールBで、抗がん剤治療をす
るかどうか迷うところ、というのが主治医の先生の見解です。

オンコタイプDXの検査の検討も勧められております。

質問は、
1. この病理検査結果から田澤先生なら抗がん剤治療を受けるべきと思われますでしょうか。

2. オンコタイプDX検査を受けてから決めるべきでしょうか。

3. 抗がん剤治療をする場合、AC療法+T、と言われていますが、
Tは手足の痺れの後遺症があると知り、仕事柄それは避けたいのでAC療法だけにしたいと思いますが、それではあまり意味がないでしょうか。

こちらで、ルミナールタイプでKi20-30%のグレーゾーンの抗がん剤治療選択を明確にするためにオンコタイプDXを受ける意味がある、という趣旨の記載(私の理解に誤りがありましたら申し訳ありません)を拝見し、私の場合、オンコタイプDXを受けるべきなのかどうかも迷っています。

先生のご見解をよろしくお願い申し上げます。

 

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。

「1. この病理検査結果から田澤先生なら抗がん剤治療を受けるべきと思われますでしょうか。」
⇒Ki67=10.3%であれば(私なら)「抗がん剤は不要ですね」としか説明しません。

「2. オンコタイプDX検査を受けてから決めるべきでしょうか。」
⇒不安であれば、そうすべきでしょう。

「3. 抗がん剤治療をする場合、AC療法+T、と言われていますが、
Tは手足の痺れの後遺症があると知り、仕事柄それは避けたいのでAC療法だけにしたいと思いますが、それではあまり意味がないでしょうか。」

⇒(抗がん剤が推奨される可能性が低い以上)その仮定は無意味です。

 万が一「OncotypeDXでRS>26となった場合に(確率的には低いですが)」改めて考えるべきです。

 
 


 

質問者様から 【結果2 】

オンコタイプDX
性別:女性
年齢:57
病名:浸潤性乳管癌
田澤先生の診察:[診察なし]
田澤先生の手術:[手術なし]

田澤先生

早速ご回答をありがとうございました。
Ki67=10.3%であれば抗がん剤は不要、と説明されるとのこと、
不安であればオンコタイプDX検査を受けるべきとのこと、

を参考に再度考えたく思います。
考える基準が出来てとても助かりました。
どうもありがとうございました。

<Q&A結果>

 
 


 

質問者様から 【結果3 】

オンコタイプDXの結果
性別:女性
年齢:57
病名:浸潤性乳管癌
田澤先生の診察:[診察なし]
田澤先生の手術:[手術なし]

田澤先生

先日はありがとうございました。
オンコタイプDX検査を受け、結果は、

RS結果 14
9年遠隔再発率 4%
化学療法の上乗せ効果 <1% と出て、放射線療法とホルモン療法に進む事になりました。 先生のご助言を得て納得&安心して治療を選ぶ事が出来ました。 ありがとうございました。 <Q&A結果>