[管理番号:9191]
性別:女性
年齢:40
病名:乳癌
症状:
投稿日:2021年2月10日
こんにちは。
田澤先生のコラムはよく読ませて頂いております。
今回色々考え、悩んだ結果どうしても理解できない、不安な部分がありましてご教授頂けましたら幸いです
私のタイプはホルモン受容体 強陽性のルーミーズタイプです。
ですがki67の数値が32と高い方ですよね。
核グレードも2と良いものではなさそうです。
ホルモン受容体が強陽性だと抗がん剤が効きにくいとありますが私のようにおそらくルーミールbで、ki67もすごか高いわけではない。
抗がん剤も効きにくい、増殖率はわりと早い、顔つきもよくない、となると一番治療が中途半端な気がして、遠隔再発率が高いタイプなのではないかと心配です。
ステージは1.リンパ節転移はありませんでした。
ただ、そういう方も何年後かに遠隔転移しステージ4となる方もいますし、どうしたらいいのか八方塞がりです。
何を気をつければ?遠隔転移や局所再発を防げるのでしょうか?
運、で片付けたくありません。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
物事を複雑に考えて、自ら迷路に入っているようです。気を付けましょう。
「抗がん剤も効きにくい、増殖率はわりと早い、顔つきもよくない、となると一番治療が中途半端な気がして、遠隔再発率が高いタイプなのではないかと心配」
⇒ナンセンス!
サブタイプは治療法のためにあり」です。
Ki67=32%だとグレーゾーンです。
OncotypeDXしないとルミナールA(抗がん剤による「上乗せ」がない)
なのか、ルミナールB(抗がん剤による「上乗せ」がある)なのかは不明です。
「 ステージは1.リンパ節転移はありませんでした。」
⇒遠隔転移再発率は10%以下となります。
「ただ、そういう方も何年後かに遠隔転移しステージ4となる方もいます」
⇒当たり前ですよ。
冷静に考えましょう。
ステージ1の方でも遠隔転移再発率は10%近くあるわけですから…
当然10人に1人は「私ステージ1だったのに遠隔転移しました」となります。
ただステージ3の人はその数値が30%位になります。
★確率とはそういうもので、ステージ1の人でも再発する人はいるし、ステージ3の人でも再発しない人は(当然ながら)いらっしゃるのです。
理屈は理解できますよね??
おそらく、皆さんが勘違いしやすい背景に「リンパ節転移と遠隔転移は基本的に無関係」という概念が無いのでは??
リンパ節転移がない(ステージ1)であっても遠隔転移することはあるし、逆にリンパ節転移があっても遠隔転移するとは限らない(当たり前)
単純にステージが上がることは遠隔転移の機会が多くなる=再発率があがるというだけの話であり、直接は無関係なのです。