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手術痕の石灰化の増大と皮膚の赤みについて

[管理番号:9187]
性別:女性
年齢:49歳
病名:左乳がん
症状:手術痕の石灰化の増大と皮膚の赤み
投稿日:2021年2月9日

乳がんプラザ、いつも拝見させていただいております。

乳がん手術痕の石灰化の増大と、その上部の皮膚の赤みの広がりに気づき、いつもと違う状態に不安になり質問させていただきます。

現在、海外在住です。

乳がん手術当時41才。
2012年8月に、左乳房B領域に2*2*1.5cmの腫瘍があり部分切除。

ER1+弱1%未満、PgR1+弱1%未満、Her2スコア1+、Ki67は72.3%
センチネルにてリンパ節転移なし。
脈管侵襲なし。
断片陰性(4ミリ)。

充実腺管癌、トリプルネガティブ
手術後、抗がん剤AC療法4クール。
放射線30回。

主治医からはタキサン系の追加を進められましたが、アルコール厳禁なことと、指先の精密な動きを必要とする仕事をしているため、検討の結果、タキサンはやりませんでした。

2020年1月に、マンモ、単純CT、胸部及び腹部超音波、血液検査をしており、問題ないと言われています。

46才ごろより、生理が不定期になり更年期障害がいろいろ出ておりましたが、2年ほど前から、
こちらで紹介されていたエクエルを日に1粒飲むことで、更年期障害は改善されています。

昨年8月にホットフラッシュが少しでるようになり、日に2錠に増量したところ、11月と12月に半年ぶりに生理らしき出血がありました。
それに伴い子宮筋腫の痛みも復活したため、現在は、日に1錠に戻しております。

手術痕の石灰化については、主治医からは、かなり大きく切除したため、乳房内の痛みや石灰化の多少の増大などはありえるとの説明を受けており、事実、乳頭方向にむけ毎年微妙に増大し続けておりました。

また、手術痕の上部、乳頭側に50円玉ぐらいの色素沈着がありましたが、特に問題視されたことはありません。

もともと、生理の周期や天候によって手術痕が痛むことがあったのですが、この年末年始にかけ氷点下15度を下回る天候が続き、手術痕に強い痛みが出ていました。
生理周期ともあっていたのですが、いつもと違い、かゆみを伴っており、手術痕から乳頭にかけての内部が痛痒い状態が3週間ほど続きました。
エクエルを1錠に戻したためか、結局生理はきておりません。

いつもと違うため、よく観察してみると、石灰化の部分の太さが、一年前の人差し指大から親指大に増大しており、色素沈着のあった部分が赤みを帯び500円玉より少し大きいぐらいまで広がっていました。
乳頭分泌物はありません。

12月の生理の際には、子宮の痛みとともに胸の張り及び、手術痕の痛みがありましたが、かゆみはありませんでした。
胸の赤みについては、注意して見ておらず、変化があったという記憶はありません。

現在、かゆみはなく、石灰化部分を押すと少し痛いといった状態ですが、皮膚の赤みはそのまま残っています。
また、赤みのある部分を指で押すと、赤みがなくなります。

アレルギー体質で皮膚トラブルも多いのですが、そういった痒みや発疹はなく、色素沈着を中心に赤みが広がっている状態です。

また、嚢胞や線維腫ができやすい体質のようで、両側乳房内に合わせて10個ちかい良性腫瘍がありますが、赤みの出ている位置とは一致していません。

現在、海外に在住しており、コロナの影響で帰国に不安があり、1月の定期検査を4月に延期している状態です。

術後5年を過ぎた段階で、主治医から再発の危険はほぼないと言われ安心しきっており、この一年、日頃の観察も怠っておりました。

状態をご覧になっていない田澤先生にお伺いするのはどうかとも思ったのですが、先生の豊富なご経験から、このような石灰化の増大や皮膚の赤みはよくあることなのか、または、無理をしてでも帰国をし早急に検査を受けた方がよいのか、ご意見をお聞かせいただければと思います。

よろしくお願いいたします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。

ご本人が感じている症状は(病気とは全く無関係に)年齢的な更年期に伴う症状(ホルモンが不安定となっている症状)です。

「このような石灰化の増大や皮膚の赤みはよくあることなのか、または、無理をしてでも帰国をし早急に検査を受けた方がよいのか、ご意見をお聞かせいただければと思います。」
⇒術後の「異栄養性石灰化」は、増大しても何ら問題ありません。
 皮膚の赤みは診察しなくては何とも言えません。