[管理番号:9107]
性別:女性
年齢:40
病名:乳がん 縦隔リンパ節転移
症状:自覚症状も全く無く、定期検査で発覚しました。
投稿日:2021年1月12日
先生こんにちは。
以下に今までの治療を書かせていただきます。
アドバイスをお願い致します。
●2016年5月~2016年10月
【術前化学療法】
・ドセタキセル+ハーセプチン
・FEC100
●2016年11月
【手術】
・左乳房全摘出手術
・腋窩リンパ節郭清(レベルⅢ)
●2016年12月~2017年5月
【術後化学療法】
・ゼローダ
●2016年12月~2017年8月
【術後化学療法】
・ハーセプチン
●2017年1月~2017年2月
【放射線治療】
・左乳房(全摘出手術後)
・左鎖骨上窩
以降3ヶ月ごとの定期検査を受けておりましたが、今年8月のCTで縦隔リンパ節に腫れがあるとのことでした。
そこでPET検査を受けることになりましたが、結果は【再発の可能性を否定できない】という、曖昧な結果でした。
その際、左頸部にもしこりがあり、そちらの方は細胞針を行ったのですが、悪性ではないとの診断でした。
よって、経過観察をすることになったのですが、11月にCTをやったところ縦隔リンパ節が肥大しているとのことで、白黒ハッキリさせたかった私は、切除を希望しました。
この度、12月(中旬)日に【胸腔鏡下左縦隔リンパ節生検】という手術をしました。
術中診断で【悪性】とのことで、後日、病理結果も出ました。
やはり乳がん術後再発とのことでした。
その他の所見【骨転移・遠隔転移など】は今のところ無いと思われますが、完治する可能性は低いですと言われました。
1月(上旬)日~ドセタキセル+ハーセプチン+パージェタの化学療法が始まりましたが、終わりが見えず不安です。
そこで、これからの治療についてですが、可能な治療は抗がん剤治療だけでしょうか?他にできることはないのでしょうか?
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
「これからの治療についてですが、可能な治療は抗がん剤治療だけでしょうか?他にできることはないのでしょうか?」
⇒放射線です。
質問者様から 【質問2 】
放射線治療について
性別:女性
年齢:40
病名:乳がん 縦隔リンパ節転移
症状:
投稿日:2021年2月7日
先日は質問にお答えいただきありがとうございました。
治癒する可能性は低いと言われたものの、何とかならないものか?どうしたらいいものか?と考えておりました。
そこで、手術、化学療法、放射線について主治医と話をしてみました。
手術は行わないということは残念ですが、とりあえず納得しております。
また化学療法についても、すでに治療が始まっております。
そこで、先生からもご回答をいただいておりました放射線についてですが、主治医に聞いてみたところ【やらない】ということでした。
何故やらないのか?聞いてみたところ…
他に転移を増やさないため、まずは全身治療。
化学療法優先。
そして化学療法をしている間は放射線はできないとのこと。
痛みや自覚症状が無いことや、今すぐ生命の危険が無いこと。
放射線で部分的治療をしている間に他に転移したら?ということで、化学療法優先なのだとおっしゃっていました。
そこでまた色々考えているうちに疑問が出てきました。
化学療法をしている間に放射線ができないのは、どうしてなのでしょう?
また、痛みや自覚症状や今すぐ生命の危険が無ければできないのでしょうか?
私としては、生命の危険が出てきてからでは希望が持てません。
やはり疑問があるのであれば、セカンドオピニオンは受けてみるべきでしょうか?
治癒する可能性は低いにしても、治癒に近づきたいと思って、辛い化学療法も頑張っているつもりです。
生きるために、やれる治療は全てやりたいと思っておりますので、お忙しいところ申し訳ありませんが、ご回答とアドバイスをいただけましたら幸いです。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは田澤です。
いろいろ考えすぎのようです。
主治医のいうように「抗がん剤で、まずは全身」というのは極めて妥当な考え方です。
しかも、抗HER2療法は奏効率が極めて高いので期待しましょう。
ある程度、抗HER2療法を行い画像診断(PETなど)を行い、その上で「縦隔リンパ節に照射すべきか?」改めて考えればいいのです。
★ 何事もステップバイステップ(にじゅーも歌っていますよ!) 「先の先まで考えて悩む必要は無いのです)
質問者様から 【質問3 】
HP療法と今後の治療について
性別:女性
年齢:40
病名:乳がん 縦隔リンパ節転移
症状:
投稿日:2021年6月7日
先生ご無沙汰しております。
おかげさまで、とにかくあれこれ考え過ぎず、治療に専念しておりました。
ドセタキセル、ハーセプチン、パージェタの治療も7回目を終えました。
次が8回目の治療となります。
先日、6回目の治療後、CTと骨シンチをやりました。
骨転移もなく、縦隔リンパ節の腫瘍もほとんど分からないくらいになっているとのことでした。
そこで主治医から8回目の治療が終わったあと、今後の治療をどうするか?との話がありました。
このまま、ドセタキセル、ハーセプチン、パージェタの治療を続けていくか?
それとも、ハーセプチン、パージェタのみの治療に切り替えるか?
自分のことなので、自分で決めなければいけないのは分かるのですが、悩んでしまいます。
悩んでしまう理由は、まず副作用が辛いことです。
5年ほど前の治療より、今回の治療では副作用がひどく、結構しんどい状態です。
あまりに辛くて、生きるための治療とはいえ、何の為に治療しているのか分からなくなるほどでした。
なので、ドセタキセルが減る分、少しはラクになるのでは?
との思いがあります。
でもドセタキセルをやめてしまったら、再燃してしまわないか?他に転移してしまうんじゃないかと心配になってしまいます。
情報が欲しくてネットを見ても、情報がありすぎて困りました。
副作用は嫌だから、ラクになりたい気持ちと、ドセタキセルが減る分、不安になってしまう気持ちと、葛藤中です。
最終的には自分で決めることになりますが、先生ならどう判断されますか?今回のCTの結果のみで決めても大丈夫でしょうか?アドバイスをお願い致します。
ちなみに、放射線治療の話は主治医から出ませんでした。
痛みや身体に支障が無ければ、放射線治療はやらない考えのようです。
【そうなると、いつまで抗がん剤治療が続くのでしょう?】放射線治療を考えたい場合は、どのタイミングがいいのでしょうか?
また、あれこれ考え過ぎてしまっているのかもしれませんが、よろしくお願い致します。
田澤先生から 【回答3】
こんにちは田澤です。
「悩んでしまう理由は、まず副作用が辛いことです。
5年ほど前の治療より、今回の治療では副作用がひどく、結構しんどい状態です。
あまりに辛くて、生きるための治療とはいえ、何の為に治療しているのか分からなくなるほどでした。
なので、ドセタキセルが減る分、少しはラクになるのでは?
との思いがあります。」
⇒docetaxelを抜けば(つまりtrastuzumab+pertuzumabにすれば)「少し」どころではなく「完璧に」楽になります。
是非、分子標的薬単独(trastuzumab+pertuzumab)に変更しましょう。
質問者様から 【質問4 】
今後の治療のタイミング
性別:女性
年齢:40
病名:乳がん 縦隔リンパ節転移
症状:
投稿日:2021年6月18日
先生こんにちは。
先日はお忙しいところ、質問にご回答くださりありがとうございました。
もう少し詳しくご回答をいただきたく、再度質問をさせてください。
まず、先日の質問にも書かせていただきましたが、CTと骨シンチの結果で、骨転移も無く、縦隔リンパ節の転移もほとんど分からなくなっているとのことでした。
質問①
8回目のドセタキセル、ハーセプチン、パージェタを終えたら、次の治療のタイミングでHP療法に切り替えても大丈夫でしょうか?
今回のCTの結果のみで判断してもいいのでしょうか?
体の状態や治療の効果などを考慮して、HP療法に切り替えるタイミングがあるのでしょうか?
質問②
以前、抗がん剤治療以外の治療として、放射線治療が有効であるとのことでしたが、どのタイミングで行うのがベストでしょうか?
また、私が放射線治療を希望した場合、主治医は痛みなどが出ない限りは、放射線治療は行わないとおっしゃっているのですが、、、
主治医がやらないと言っているのに対して、私がやりたいと言っても問題はありませんか?
質問③
HP療法や放射線治療のタイミングにもよるかと思いますが、主治医と私の意見が合わない場合は、先生にご相談させていただくのは可能でしょうか?その場合はどうしたらよろしいのでしょうか?
以上、お忙しいところ、長々と申し訳ありませんが、ご回答いただけましたら幸いです。
田澤先生から 【回答4】
こんにちは田澤です。
Docetaxelがつらい+画像上CRであれば、(私なら)縦隔リンパ節への照射してからtrastuzumab+pertuzuambとします(とりあえず「半年」)
質問者様から 【質問5 】
セカンドオピニオン
性別:女性
年齢:40
病名:乳がん 縦隔リンパ節転移
症状:
投稿日:2021年7月19日
先生、こんにちは。
いつもお忙しいところ、質問に答えてくださり、ありがとうございます。
いただいたアドバイスをもとに、先日、主治医と今後の治療について話をしてきました。
まず私からは、ドセタキセルをやめてHP療法に切り替えることと、放射線治療をしたいという旨を伝えました。
HP療法は(中旬)日から始まっています。
主治医からは、放射線治療は標準治療から外れてしまうということと、根治は難しいが、もし根治を目指したいのであれば、カドサイラでの治療はどうか?とのことでした。
主治医は、根治を目指すというよりは、日常生活に支障が無いよう、できるだけ長く腫瘍をコントロールしていきましょうとの考えでした。
根治を目指したいのであれば…と言われましたが、根治を目指せるのであれば、目指したいと思うのが普通ではないでしょうか?
そこで、まずはHP療法に切り替えることは決めたのですが、私としてはセカンドオピニオンを希望したいと思っております。
主治医が勧める治療の優先順位は…
①HP療法
②カドサイラ
③放射線治療
④手術(これはほぼ無し)
ということになります。
セカンドオピニオンを先生にお願いしたいと思っておりますが、可能でしょうか?
可能であれば、どのようにしたらよろしいでしょうか?
田澤先生から 【回答5】
こんにちは田澤です。
T-DM1は副作用も少ないので「放射線しないなら」T-DM1(3か月もしくは
半年と、期間を決めて)⇒それからpertuzumab+trastuzumabでもいいのでは?
それにしても、そこまで頑なに放射線を選択しないのは何とも勿体ない!
考えられる理由は2つ
1.その病院にTomotherapyがない(通常のリニアックでは、心臓に近い部位なのでrisk/benefitが落ちることは想像できる)
2.その医師に成功体験がない(実際に、縦隔リンパ節への照射は「かなり」有効だと私は肌感覚で持っている:これを成功体験と呼ぶ)
セカンドオピニオンを先生にお願いしたいと思っておりますが、可能でしょうか?
⇒このQAで十分「セカンドオピニオンになっている」
そう思いませんか?
質問者様から 【質問6 】
トモセラピー
性別:女性
年齢:41
病名:乳がん 縦隔リンパ節転移
症状:
投稿日:2021年10月18日
先生こんにちは。
いつもお忙しいところ、
ご回答とアドバイスをいただきありがとうございます。
今回はトモセラピーの件で、相談させてください。
私なりに調べてみたところ、やはり私の住んでいる所では機械が無いため、
トモセラピーができませんでした。
なので県外の病院になってしまうのですが、住んでいる所に一番近い病院に紹介状を書いていただくよう、主治医にお願いをしました。
ところが先日、紹介状をお願いしていた病院から『お勧めしません』とお断りされてしまいました。
勇気を出して、これからの治療に一歩踏み出せたと思ったのに、まさかお断りされるとは思いませんでしたので、とても残念です。
お断りされた理由は術後に予防照射をしているため、再照射になること。
SVCの圧排による症状や骨転移による疼痛が無ければお勧めしませんということでした。
やはり、ダメなのでしょうか?リスクが高いと言われましたが、何だかモヤモヤしてしまい、ちゃんと納得できませんでした。
自分で治療を決めるのは、難しいですね。
先生に診ていただくことはできませんか?
田澤先生から 【回答6】
こんにちは田澤です。
「先生に診ていただくことはできませんか?」
⇒放射線については「ダイレクトに」放射線科を受診することになっています。
紹介状を持って、当院放射線科に「ダイレクトに」予約することをお勧めします。
質問者様から 【結果7 】
江戸川病院で…
性別:女性
年齢:41
病名:乳がん縦隔リンパ節転移
田澤先生の診察:[診察なし]
田澤先生の手術:[手術なし]
先生こんにちは。
いつもお忙しいところ、質問に答えてくださり、ありがとうございます。
私事で少し時間がかかってしまいましたが、12月(上旬)日に江戸川病院を受診させていただくことになりました。
遠方からになるので、少し不安もありますが、良い結果になればいいな…と思います。
また、質問をさせていただくこともあるかもしれませんが、その際はどうぞよろしくお願い致します。
<Q&A結果>
質問者様から 【質問8(質問7 結果1) 】
完治を目指すためには
性別:女性
年齢:41
病名:乳がん縦隔リンパ節転移
症状:
投稿日:2021年12月22日
先生こんにちは。
お忙しいところすみませんが、またアドバイスをい
ただけたらと思います。
先日、江戸川病院を受診させていただきました。
トモセラピーをやるか?やらないか?は、CT画像を見る限りほとんど分からなくなっているので、迷うところではある…とのことでした。
ただ、いつまで続くか分からない治療(化学療法)の終わりを考えるならば、トモセラピーもありではないか?とおっしゃっていただきました。
なので、私は前向きにトモセラピーでの治療を考えていましたが、その後かかりつけの病院の先生との話し合いで、【積極的にトモセラピーでの治療をしている江戸川病院が、微妙だと判断されています。
現状、画像上何も無いところに、トモセラピーをやる意味は
あるのか?効果はあるのか?】と言われました。
結局は、今やる治療ではないと判断されたのかな?と思ってしまいました。
しかし現在、心エコーの結果が思わしくなく、休薬になり無治療となっています。
トモセラピーの縦隔リンパ節への照射は、心臓に近いけれども、負担は無いとのことだったので、やはりトモセラピーをやった方が…と考えています。
実際のところ、画像上では分からなくなっている、元々そこに悪性腫瘍があったであろうその場所に、トモセラピーをやっても効果や意味が無いなんてことはあるのでしょうか?HP療法は心臓に負担がかかります。
治療ができなくなるならば、トモセラピーもありではないでしょうか?迷いに迷ってしまい、なかなか答えが出ません。
もしやるならば、今が自分自身のいいタイミングだと思っています。
今やるタイミングでもなく、今やる意味も無いならば、間違った答えにはしたくないです。
長々とすみません。
アドバイスをいただけ
ましたら、幸いです。
田澤先生から 【回答8】
こんにちは田澤です。
「ただ、いつまで続くか分からない治療(化学療法)の終わりを考えるならば、トモセラピーもありではないか?とおっしゃっていただきました。」
⇒私はこれに賛成です。
質問者の「でも、主治医が(こう反対するので)…」みたいな質問には回答しかねます。
★再発治療にスタンダードはないので、医師によって判断(方針)は異なることを理解し、『でも、主治医がこう言っています。』的質問は控えてください。