[管理番号:9006]
性別:女性
年齢:36歳
病名:乳癌
症状:
投稿日:2020年11月18日
いつも為になるお話をありがとうございます。
右側全摘の手術を受け、先日病理結果が出たのですが少し悩む結果になってしまい先生のお考えをお聞かせいただければと思います。
術前の見立てでは肌から触れるしこりA(2.2cm)が1つのほかに、
複数散らばっていてすべて繋がっているとしたら8cmほどになる腫瘍があるとのことで全摘手術を受けました。
病理の結果、複数散らばっていたものは全て乳管の中に収まっており非浸潤癌。
しこりAに至っては珍しいタイプで2.2cmほどの水の袋(と主治医は言われていました)の中に1.2cmの悪性浸潤癌がいました、とのことでした。
その他の結果が以下になります。
(Ki67値以外術前の太針生検と同様の結果でした。)
ホルモン 陽性(エストロゲン+、プロゲステロン+)
HER2 陰性
リンパ転移なし
グレード2
Ki67値 30%(術前34%)
この結果、主治医には抗がん剤は必要なくホルモン療法のみでいいのではないかといわれました。
元々腫瘍の大きさが8cmかもときいていたこともあり、抗がん剤は覚悟をしていたので拍子抜けしたもののKi67値が低くない数字なのにホルモン療法のみでいいのか、悩んでいます。
主治医には珍しいタイプだけど優しいタイプだからと言われたものの、それ以上癌の種類等聞くことができず診察が終わってしまいました。
癌のはっきりした種類がわからず申し訳ないのですが、先生でしたらどういう治療法を選択されますか?
(“今週のコラム 220回目 30までは(抗がん剤の対象となる可能性が)十分に低く、OncotypeDXの恩恵を受ける中核は「31-45」だと理解できます。
”も拝読しました。
なので、
主治医のホルモン治療のみという選択も理解はできます。
オンコタイプDX検査も考えておりますが、癌のタイプが珍しいタイプというところが引っかかっております。)
以上、よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
「しこりAに至っては珍しいタイプで2.2cmほどの水の袋(と主治医は言われていました)の中に1.2cmの悪性浸潤癌がいました、とのことでした。」
⇒特別珍しいことはありませんよ。
嚢胞内乳癌です。papillary carcinomaが頻度的に多い。
「タイプDX検査も考えておりますが、癌のタイプが珍しいタイプというところが引っかかっております。」
⇒迷うなら…
OncotypeDXすべきです。
質問者様から 【質問2 】
被包型乳頭癌とは?
性別:女性
年齢:36歳
病名:被包型乳頭癌
症状:
投稿日:2020年11月25日
先日はお忙しい中、回答をありがとうございました。
質問させていただいた後、依頼していた診断書が病院から届きましてそちらにがんの種類が書いてありました。
「Encapsulated papillary carcinoma with invasion.」と書いてあり、どういったタイプかを知るためにネットで検索をしたものの、被包型乳頭癌の言葉は見つけたものの自分にわかるようなものはほとんどなくこちらで検索をさせていただいたものの非浸潤の方はいたものの浸潤しているタイプは見当たりませんでした。
知っていても意味がない気もするのですが、敵を知っておきたいという気もして。
患者さんのための診療ガイドラインも読んでいるのですが、見当たらず。
特殊型がんの中のその他に当てはまるのでしょうか?
こんなことまで先生にお聞きするのはお忙しいのにご迷惑かとも思ったのですが、よろしければどういったタイプのがんで、一般的に予後がどうなのかなど教えていただけると幸いです。
あと、オンコタイプDX検査を受けることにしました。
主治医が月曜日のみの診察で、今週は祝日だったこともありまだ依頼できていませんが結果がでるまで1ヶ月ほどときいております。
年末年始を挟むので抗がん剤をするとしても年明けからだと思うのですが、術日が10/(下旬)だったのですが3か月近く無治療期間があっても大丈夫なのでしょうか?
田澤先生から 【回答2】
こんにちは田澤です。
「特殊型がんの中のその他に当てはまるのでしょうか?」
⇒乳癌取り扱い規約 第18版で、まさに「そこ」に記載されました。
「こんなことまで先生にお聞きするのはお忙しいのにご迷惑かとも思ったのですが、よろしければどういったタイプのがんで、一般的に予後がどうなのかなど教えていただけると幸いです。」
⇒極めて大人しい癌です。
「年末年始を挟むので抗がん剤をするとしても年明けからだと思うのですが、術日が10/20だったのですが3か月近く無治療期間があっても大丈夫なのでしょうか?」
⇒勿論、
全く問題ありません。
ご安心を。