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温存か全摘か悩んでいます

[管理番号:2086]
性別:女性
年齢:41歳
初めてメールさせて頂きます。
非浸性癌管癌と診断され、乳房温存か全摘するかで悩んでいます。
(経過)
10/15 市の検診でマンモグラフィー → 要検査
11/5 クリニックでエコー
 → エコーでは発見できなかったけどマンモトームを勧められる
11/18 マンモトーム
12/2 非浸潤性乳管癌と言われる
12/18 ○○医科大学病院受診
癌ということで手術しかないと理解しています。
私の場合右乳房の下側に小指のつめぐらいの大きさだと聞きました。
温存の場合は形がかなり変わると言われ、全摘で腹直筋皮弁法も紹介されました。
子供も小さいので再発がないようにとも思いますし、術後も早く普段通りに戻りたいと思います。
温存できるなら温存のほうがいいかと思いますが自分の胸がどうなるか想像出来なく悩んでいます。
このような時は先生はどのように勧めますか?
来月がんセンターにも受診して説明を聞き、手術する病院も決めます。
 

田澤先生からの回答

こんいちは。田澤です。
メール内容には「明記されていません」が、「石灰化」ですね。
石灰化をステレオガイド下マンモトーム生検して「非浸潤癌の診断」ということだと思います。
「私の場合右乳房の下側に小指のつめぐらいの大きさだと聞きました。温存の場合は形がかなり変わると言われ、全摘で腹直筋皮弁法も紹介」
⇒その大学病院の医師の説明は理解不能です。
「小指の爪」くらいの大きさで「形がかなり変わる」のであれば、一体「温存手術の適応」となる症例はあるのでしょうか?
○通常は2cm位までは「十分な整容性を保たれる」温存となる筈です。
 「小指の爪位の大きさで全摘を勧める」のであれば、「温存を勧めるケースはあるのか???」となります。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

回答ありがとうございます。
1人で色々と悩んでいたので相談にのっていただけて助かりました。
先生の指摘通りマンモで石灰化がありマンモトームをして非浸潤性乳管癌と診断がありました。
それ以降はまだ特にMRIなどをしていません。
主人とも話をして、ステージ0期で温存と全摘ではどのくらい生存率や再発率がちがうのか?あまりにも違うなら全摘を・・・今現状ではこのような考えです。
もちろん手術で癌が進行していたら話は違うのですが。
今から手術となると3月頃と言われました。
大学病院で温存の場合は形がかわると言われ悩みました。
どこの病院がいいのか、結局はネットなどでしか探せません。
私は○○○に住んでいますがこちらの病院を紹介していただくことは可能ですか?
マンモトームを受けた○○○○○病院ではついてくださった看護師さんがとても良い方でした。
ただちょっと遠いいと思い違う病院にしたのですが。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「石灰化」で「小指の先ほど」であれば「温存を勧めない理由」はありません。
ただ、「温存を勧める」ことと、「患者さん自身が選択すること」は全く別の話で
す。
「主人とも話をして、ステージ0期で温存と全摘ではどのくらい生存率や再発率がち
がうのか?あまりにも違うなら全摘を・・・今現状ではこのような考えです。」
⇒温存と全摘では「生存率は変わりません」:これが温存術が広まった原点だと言え
ます。
 ♯そもそも「非浸潤癌では それが原因で亡くなる」ということはありません。
 (局所)再発率に関しては一般的に(術後照射をすると)温存で3~4%という数
字が出ます(全摘の場合には局所再発はありません)
  
「私は○○○に住んでいますがこちらの病院を紹介していただくことは可能ですか?」
⇒可能です。
 その場合には秘書へ連絡してください。
 温存術の場合には「術後照射が必要」であることは留意が必要です。
 通院での照射は無理だと思うので、地元で照射してもらうことになると思います。

 
 

 

質問者様から 【質問3】

田澤先生、お返事ありがとうございます。
度々の質問ですみません。
私は非浸潤性乳管癌で進行は遅いと言われているのですが、まだ手術の日程も病院もまだ決まっていません。
恐らく3月頃になると言われましたが、その間に浸潤してしまう可能性はどのくらいありますか?
温存と思っていますが、浸潤した場合は全摘のほうがいいのでしょうか?
温存した場合は放射線を28回とは聞いているのですが、ホルモン療法は話に出ませんでしたが、どのような場合には必要になりますか?
マンモトームで癌とわかり、ステージ0期としかわからないのですが、検査ではもっと情報があるのでしょうか?
年始に旦那の両親に話すのが気が重いです。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
「非浸潤性乳管癌 3月頃になると言われましたが、その間に浸潤してしまう可能性はどのくらいありますか?」
⇒その位ならは「殆ど影響ない」と言えます。
 
「温存と思っていますが、浸潤した場合は全摘のほうがいいのでしょうか?」
⇒術式には「浸潤の有無は無関係」です。
 あくまでも「拡がり診断」だけで判断するのです。
 
「温存した場合は放射線を28回とは聞いているのですが、ホルモン療法は話に出ませんでしたが、どのような場合には必要になりますか?」
⇒手術標本で「浸潤部分」が見つかった時です。
 
「マンモトームで癌とわかり、ステージ0期としかわからないのですが、検査ではもっと情報があるのでしょうか?」
⇒「非浸潤癌」のグレード 「low / intermediate / high」がレポートされていると思います。
 
 

 

質問者様から 【質問4】

以前にも質問したものです。
迅速に対応していただきありがとうございます。
1件目の病院で温存の場合は形がかなり変わると言われ動揺してどうしようかと悩みました。
2件目の病院ではどうかと思い伺いましたが、回答は同じでした。
さらに手術までの時間も2カ月以上はかかると言われ他の病院のほうがいいのではと言われました。
①右乳房の下、外側の位置にある2cm 以下の石灰化の場合、マージンをつけて切り取る場合は、先生でも形は悪くなるとお話されますか?
②手術の際はエコーやレントゲンを使用しながらやるので、取り残す場合もあり、再手術をする可能性があると言われました。
そんなことがよく起こることですか?
③温存してその後に形などを治したい場合は美容整形になってしまうのでしょうか?またその後に全摘したい場合は出来るのでしょうか?
お忙しいと思いますが、よろしくお願いします。
 

田澤先生から 【回答4】

こんにちは。田澤です。
「①右乳房の下、外側の位置にある2cm 以下の石灰化の場合、マージンをつけて切り取る場合は、先生でも形は悪くなるとお話されますか?」
⇒「2cm以下」であれば、温存の「標準的大きさ」といえます。
 余程、「乳頭に近い」などの条件が無ければ「それほどのことはない」と思います。(実際に診察してみなければ、なかなか言えませんが)
 
「②手術の際はエコーやレントゲンを使用しながらやるので、取り残す場合もあり、再手術をする可能性があると言われました。そんなことがよく起こることですか?」
⇒「よく」起こっては困ります。
 1%程度と思います。(施設によって異なります)
 
「③温存してその後に形などを治した い場合は美容整形になってしまうのでしょうか?」
⇒「温存後の」乳房形成は、かなり難しく「ほとんどやられていない」と思います。
 
「またその後に全摘したい場合は出来るのでしょうか?」
⇒それは可能です。全く問題ありません。
 ○温存後の再建よりは「全摘後の再建」の方が、余程現実的です。
 
 

 

質問者様から 【質問5】

おはようございます。
再び質問がありお願いします。
依然に温存か全摘かで先生に質問した者です。
1月末に温存に決めた3月に手術を予定していたのですが、その後のMRI 検査で広がりがあったため全摘になり手術も4/上旬に終えたところです。
今日もまだ入院中です。
全摘してエキスパンダーをいれました。
痛みはだ
いぶよくなってきて点滴などもしていません。
ただドレーンの量がなかなか減りません。
今日の朝術後6日目で45ccあります。
手術は麻酔を含めて5時間くらいかかったのですが、手術時間にも関係ありますか?通常は何日ぐらいでとれるのでしょうか?特に手術後は問題なくきていますが。
よろしくお願いします
 

田澤先生から 【回答5】

こんにちは。田澤です。
「手術は麻酔を含めて5時間くらいかかったのですが、手術時間にも関係ありますか?」
⇒そうですね。 手術時間が長いということは「しなくても良い、余計な操作(出血
させて、それを止血するとか)」があるということです。
 当院では全摘1次再建は「2時間30分」くらいですね。長すぎます。
 
「通常は何日ぐらいでとれるのでしょうか?」
⇒当院では術後2日目に抜去しています。