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異型過形成

[管理番号:7318]
性別:女性
年齢:35歳
病名:
症状:乳頭分泌

去年の2月頃、右乳頭から1箇所から乳頭分泌を確認し、かかりつけの乳腺クリニックへ行きエコー、マンモ、分泌物細胞診をし良性。
念の為にMRIの検査をと言われ、それも異常無し。
その後、近くのがんセンターに紹介状を貰い診察を受けました。

がんセンターでは、最初エコー、マンモ、分泌物細胞診をし良性。
その後も分泌が続き勝手に出てくるようになった為、2度乳管造影の検査を受け、それでも場所を特定出来ず、今年の3月に乳管造影をしてマンモをしながらワイヤーを留置する乳管区域切除術を受けました。
結果、異型過形成との診断で、ガンではないので安心して、次は半年後の検診を受けるように言われました。
1年ガンセンターで経過を見て問題なければ元の乳腺クリニックに戻るように言われました。
ネットで調べると異型過形成は前癌状態とか癌だとか出てきて不安になってます。
切除したら分泌は止まると思っていたのですが昨日乳頭をつまむと同じ場所から血成の分泌がありました。
これは術後だから出てるのでしょうか?異型過形成でも区域切除術を受けた私は根治になるのでしょうか。
これ以上、出来る事はあるのでしょうか?

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「今年の3月に乳管造影をしてマンモをしながらワイヤーを留置する乳管区域切除術」
→?

 これは「本物の」乳管腺葉区域切除ではなく、あくまでも「マーキングをして、それらしい部位を切除しただけ」のようです。

「異型過形成との診断で、ガンではないので安心」
→ここに問題があります。

 「本物の」乳管造影をして、「病変を完全に切除したうえでのADH:異型乳管過形成」であれば、それでいいのですが、(乳頭分泌が止まっていないことからも)明らかに中途半端な病理診断(病変の残存を疑わせる)となっています。
 ★ADH:atypical ductal hyperplasiaはあくまでも「病変全体を評価して2mm以下」という定義なのです。(中途半端な切除でのADHはあくまでも「仮診断」であり、「非浸潤癌の一部を診ているだけ」の可能性があります)

「昨日乳頭をつまむと同じ場所から血成の分泌」
→病変の残存があるのでしょう。

「異型過形成でも区域切除術を受けた私は根治になるのでしょうか。」
→残念ながら…

 違います。
 「残存病変に、癌が存在している可能性」があります。(上記コメント通り)

「これ以上、出来る事はあるのでしょうか?」
→分泌が続いているわけだから…

 きちんとした「乳管腺葉区域切除をすればいいだか」
 物事はシンプルなのです。

 
 

 

質問者様から 【質問2 異型過形成】

性別:女性
年齢:35歳
病名:
症状:乳頭分泌

前回は回答ありがとうございました。

前回の質問では説明不足な文面になってしまい申し訳ありませんでした。
子供達が寝て居る間にと思って焦っていました。

今通院しているガンセンターでは、主治医も含め沢山の先生方が関わって頂き今回の手術までに至りました。

ガンセンターに通院を始めてから、1年間で毎回エコーと数回マンモと分泌物細胞診2回(結果は鑑別困難)乳管造影2回、MRI1回しても私の乳房内にしこりらしき物は写らず分泌の原因箇所は見えませんでした。

見えない物に針をさす事も出来ず2度目の乳管造影とMRIの際、造影剤を入れた乳管内に薄く途切れたような場所が見えました、でもほんと薄くて先生も頭を抱えていました。
最終的に手術直前に乳管造影をして、マンモで確認しながら乳房の外からその影に向かってワイヤーを刺して目印をつけて全身麻酔での乳管腺葉区域切除をする事になりました。
結果的に異型過形成との結果が出たけれど大丈夫だと説明を受け、
でもまだ分泌があると言う事で混乱しています。

そこで質問させて下さい。

分泌のある乳管を切除したけれど的が外れていた可能性があると言う事でしょうか。

そうだとしたらまったく見えない乳管内の悪い細胞を調べる方法はあるのでしょうか。

見えるまで待つしかないのでしょうか。

いつも検査の結果の紙を希望しても貰えないので結果の数値などは今いちわかりません。

ガンセンターは結果表を渡せない決まりなのでしょうか?
次の受診予定は半年後です、主治医の先生には、また分泌があっても量が多くなければ予定通り半年後の受診でいいと言われています。

もし悪い細胞が残ったままの場合、半年間でどうなってしまうのでしょうか。

セカンドオピニオンをするべきなのか、とも思いましたが、もうどこに行けばいいのかもわかりません。

 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

「分泌のある乳管を切除したけれど的が外れていた可能性があると言う事でしょうか。」
⇒残念ながら…
 前回のメール内容からは「きちんとした乳管造影にはなっていない」ということです。

 ★分泌があるのだから、(そんな七面倒くさいやり方ではなく)シンプルに「その乳管に色素を入れた(本物の)乳管腺葉区域切除」を行えばよかったのです。

「そうだとしたらまったく見えない乳管内の悪い細胞を調べる方法はあるのでしょうか。」
「見えるまで待つしかないのでしょうか。」

⇒完全に勘違いしていますね??

 分泌している乳管が現在あるのですよね??
 それなら、その乳管に色素を入れて、その乳管を切除する(それが「本物の」乳管腺葉区域切除です)
 いたって、シンプルな話なのです。

「もし悪い細胞が残ったままの場合、半年間でどうなってしまうのでしょうか。」
⇒半年程度では影響は殆どなさそうですが…(其の位は信じてあげましょう)

 「その先のことを考えるかどうか?」という局面なのです。

「セカンドオピニオンをするべきなのか、とも思いましたが、もうどこに行けばいいのかもわかりません。」
⇒もしも「本気で悩む」のならば…

 当院で手術(乳管腺葉区域切除)すればいいのです。
 注)営業?で言っているわけではありません(念のため)

 
 

 

質問者様から 【質問3 異型乳管過形成】

性別:女性
年齢:35歳
病名:
症状:乳頭分泌

お忙しい中、回答して頂きありがとうございます。
田澤先生に見て頂きたい気持ちで
いっぱいですが小学生の子供が2人おり地方の為行けません。

また同じような質問になってしまい申し訳ありません。

田澤先生のおっしゃる正確な乳管腺葉区域切除とはどのような物なのでしょうか?
今回の手術では、乳管から色素を入れてすると説明を受けました、なので手術自体は間違いなかったのかなと思っております。

手術前の説明では、分泌のある乳管をすべて取るのではなく分泌のある乳管内に見えた薄い影までの範囲を切除すると言れました。

それが間違いですか?分泌のある乳管を全て取る事が出来たと言う事なんでしょうか?
目印をつけた薄い影のあるとこよりも、もっと先に分泌の原因になる物があったと言う事なんでしょうか?
そうだとすれば、もう中途半端に取ってしまった分泌のある乳管の残りを取るのは可能なのですか?途中まで取っていてもまた乳管造影出来るのですか?
初めて質問させて頂いた時は、つまむと血成の分泌がありましたが今は出なくなり、
同じ乳首の今まで出て居なかった場所から白に近い分泌が出るようになりました。
どうゆう状態なんでしょうか。
白っぽい色は心配ないとわかって居ますが今まで出て居なかったのに術後出だした事に不安です。

主治医の言う通り今はあまり気にしなくてもよい状態なのでしょうか。

異型乳管過形成の場合、将来的に非浸潤ガンになる可能性が高いのですよね、これだけ分泌の原因箇所の特定に時間がかかっているなら全摘も考えた方がいいのでしょうか。

 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。

物事を難しく考えるのは止めましょう。
一度冷静になり考えてみましょう。

「今、(想像ではなく)現にあるものは?」
⇒「分泌があります。」

「それなら、どうすればいい?」
⇒「その分泌している乳管に色素を入れて切除すること。ただ、それだけです。」